外国人採用

【初めての方へ】飲食店が外国人を採用するためのステップバイステップ【2025年版】

【初めての方へ】飲食店が外国人を採用するためのステップバイステップ【2025年版】

Contents

この記事の要点と結論

結論:在留資格の適合→法的手続→90日OJTの順に整えると、初回でも安全に立ち上がります

  • 募集前に就労可否と業務範囲を確定
  • 雇用契約・社会保険・在留手続は期限管理
  • 現場は多言語OJT×チェックリストで習熟を加速

本記事は、飲食店が初めて外国人を採用するときに必要な「合法かつ円滑」な実務手順を、在留資格の適合確認から90日の立ち上げまで時系列で解説します。法令・制度は「年月+出典」を明示し、一次情報へのハイパーリンクを付しています。

前提確認:飲食における外国人就労の基本

在留資格|主業務(飲食)での可否|不可業務例|在留期間|日本語基準|根拠URL|取得年月

  • 特定技能(外食):飲食物調理・接客・店舗管理が可能。風営法対象や単純作業のみは不可。出入国在留管理庁 外食分野(2025年10月)
  • 技術・人文知識・国際業務:事務・企画・通訳などの知識労働が中心。ホール配膳・調理など現場作業は原則不可出入国在留管理庁 解説(2025年10月)
  • 留学(資格外活動):週28時間以内のアルバイト。長期休業中は1日8時間・週40時間まで。出入国在留管理庁 留学(2025年10月)

解説:特定技能(外食)は飲食業で最も適合しやすい枠組みです。旅館・ホテルの宴会場等での就労可否や定期届出の様式変更など、2025年の運用変更点も確認が必要です。根拠:出入国在留管理庁 特定技能総合(2025年10月)。

ステップ1:採用計画の策定(要件定義)

項目|決め方|目安/根拠|注意点

  • 必要人数・シフト:席数×回転率×稼働時間で算出。人手不足の前提を反映(厚労省 有効求人倍率 2025年8月)。
  • 日本語基準:接客N2相当/厨房N3相当を目安(社内基準で明文化)。
  • 業務範囲の線引:在留資格ごとの可否を職務記述書に落とす。

採用KPI(応募数・面接率・内定率・入社率・90日残存率)を先に定義しておくと、媒体選定と教育投資の判断が容易になります。統計は雇用動向調査(2025年8月)等を参照。

ステップ2:求人票作成と募集チャネル選定

項目|必須記載|悪例|改善例

  • 職務範囲・賃金・手当・割増賃金・試用期間・シフトは明記(厚労省 参考 2025年10月)。
  • チャネル:学校連携/登録支援機関/紹介会社/求人媒体/SNSの併用。

「外国人歓迎」だけでは不十分です。就業場所・従事業務・時間外の有無・深夜帯の取扱いなど、法律用語はやさしい日本語で具体化します。根拠:2024年4月改正の明示事項(2025年10月)。

ステップ3:選考・面接(適法性とスキル確認)

確認事項|方法|合否基準|根拠

  • 在留カード確認:原本現認+ICチップ読取+番号照会の三層チェック。
  • スキル:日本語・接客・衛生理解の簡易テストを実施。
  • 公正選考:家庭状況・宗教・国籍など差別的質問は排除。

在留カード偽造事案が増加傾向のため物理・電子の二重確認が有効です。根拠:在留カードICチップ(2025年10月)。

ステップ4:内定〜雇用契約(2言語化推奨)

書類|必須項目|言語|注意点

  • 労働条件通知:契約期間/業務内容と変更範囲/労働時間/休日/賃金/退職・解雇理由を明示。
  • 二言語版:日本語+本人理解言語。用語の齟齬は注釈で補足。
  • 同一労働同一賃金:職務・貢献・責任の説明資料を同封。

多言語モデル様式は厚労省のツールが参考になります。根拠:多言語支援(2025年10月)。

ステップ5:在留手続・入社準備の期限管理

工程|提出先|期限|主要書類|留意点

  • 資格変更/在留更新:満了3か月前から申請可。平均審査40日前後。
  • 社会保険:資格取得届は入社から5日以内。雇用保険は翌月10日まで。
  • 随時・定期届出(特定技能):事由後14日以内、定期は年1回。

在留・保険・税務が短期間に集中します。チェックリストで担当者と期限を可視化してください。根拠:特定技能総合雇用保険資格取得(2025年10月)。

ステップ6:受入体制(支援計画・生活立上げ)

支援項目|運用担当|頻度|記録様式

  • 住居・通勤・医療・携帯・行政手続の支援を初月で完了。
  • 登録支援機関の活用可否をコスト・品質で比較。
  • 面談記録は様式統一し、問題点と対応期限を明記。

生活立上げは業務習熟に直結します。交通経路と勤務時間の整合を事前に検証し、遅刻・欠勤の予兆を抑えます。根拠:特定技能 支援計画(2025年10月)。

ステップ7:初日〜90日の多言語OJT

週|到達目標|トレーニング|評価指標

  • Week1-2:衛生・基本接客・導線把握。動画マニュアル×クイズで理解度80%以上。
  • Week3-6:ピーク帯配属とクロストレーニング。習熟チェックリストで日次評価。
  • Week7-12:単独運用と新人指導入門。クレーム率・提供時間の安定化。

多言語動画マニュアルは研修期間短縮と離職抑制に有効です。参考:tebiki 事例(2025年10月)。

ステップ8:定着・評価・キャリアアップ

項目|仕組み|評価例|注意点

  • 昇給・手当・表彰:基準を数値化し、月次可視化。
  • 語学・資格支援:試験費補助、学習時間の確保。
  • 在留更新・変更:更新3か月前から逆算し、書類収集を前倒し。

目標管理は「職能×行動×成果」の三軸でシンプルに運用します。根拠:出入国在留管理庁(2025年10月)。

コンプライアンス:NG行為と罰則

NG行為|根拠法令|罰則/リスク|回避策

  • 在留資格外活動・不法就労助長:入管法。時間超過や業務逸脱は違反。
  • 割増未払い:労基法37条。深夜・時間外・休日の割増率を明記し支払う。
  • 在留カードの不当保管・原本不確認:偽造リスク。IC読取で確認。

罰則は強化されており、管理者個人が処罰対象となる事例もあります。根拠:在留カード案内割増賃金FAQ(2025年10月)。

よくある質問(Q&A)

質問|短答|詳細解説|根拠URL

  • 留学生は週何時間まで働けますか|28時間まで|学期中は週28時間、長期休業中は1日8時間・週40時間まで|出入国在留管理庁
  • 特定技能(外食)の日本語基準は?|N4以上目安|接客はN3〜N2相当を社内基準で設定すると安全|外食分野
  • 技術・人文知識でホール業務は可能?|原則不可|知識労働中心で、現場単純作業は想定外|在留資格解説

Q&Aは制度の境界線を明確にし、現場の判断基準として活用してください。各リンクは2025年10月取得の一次情報です。

助成金・補助金の活用で教育投資を下支え

制度名|対象|上限額|主要要件|申請先URL|取得年月

  • 人材開発支援助成金(人材育成支援):日本語訓練を含む職業訓練に対し支援。中小は賃金助成1,000円/時厚労省(2025年10月)。
  • 人材確保等支援助成金(外国人就労環境整備):多言語化・相談体制整備等で最大80万円厚労省(2025年10月)。
  • 東京都・外国人研修助成:日本語教育に対し上限25万円案内(2025年10月)。

OJTとOff-JTの組み合わせ、動画マニュアル整備、二言語の規程整備は助成対象になり得ます。制度は年度で要件が変わるため、最新公表を随時確認してください。

現場運用テンプレート(導入チェックリスト)

領域|初日までにやること|期限|担当|記録

  • 在留・保険:資格変更/更新、社保5日以内、雇用保険翌月10日
  • 契約・規程:二言語の労働条件通知・就業規則、割増・深夜の明記。
  • OJT:90日ロードマップ、動画・チェックリスト、評価会議の頻度。

「期限・担当・根拠URL」を同じフォーマットで一元管理すると、引き継ぎや監査にも耐える運用になります。

まとめ

結論|優先順位|失敗回避の要点

  • まず在留資格の適合を固め、次に法的手続の期限を守り、最後に90日OJTで戦力化。
  • 在留カードは原本+IC+番号の三層確認。割増賃金と就業条件は二言語で可視化。
  • 助成金で教育投資を下支えし、動画・チェックリストで習熟と定着を同時達成。

採用は計画→適法性→教育の順で整えると事故を防げます。法令・制度は出入国在留管理庁厚労省等の一次情報(2025年10月取得)を必ず参照してください。未確認情報や噂は排除し、各表には「条件・分母・出典URL・取得年月」を付すのが安全運用の基本です。

よくある質問

  • Q1:外国人スタッフを採用する際、まず確認すべきことは?
    A1:在留資格の就労可否業務範囲の適合です。詳細は出入国在留管理庁の「特定技能 外食分野」ページを参照してください(出入国在留管理庁)。
  • Q2:在留カードの確認方法は?
    A2:原本を直接確認し、ICチップ読み取り+番号照会を併用してください。詳しくは「在留カードICチップ確認方法」を参照(出入国在留管理庁)。
  • Q3:特定技能と技能実習の違いは?
    A3:技能実習は「学ぶこと」、特定技能は「働くこと」を目的としています。採用目的が即戦力化なら特定技能が適しています(出入国在留管理庁 特定技能総合)。
  • Q4:留学生をアルバイトで雇う場合の上限は?
    A4:学期中は週28時間以内、長期休暇中は1日8時間・週40時間まで認められています(出入国在留管理庁 留学)。
  • Q5:外国人雇用で受け取れる助成金はありますか?
    A5:人材開発支援助成金外国人就労環境整備助成金があります。詳しくは厚生労働省の各助成金ページを確認してください(厚生労働省)。
  • Q6:雇用契約は母国語で用意すべきですか?
    A6:日本語+本人の理解言語による二言語契約が推奨されています。厚労省の「多言語労働条件通知書」テンプレートを活用してください(厚生労働省)。
  • Q7:採用後に必要な届出は?
    A7:社会保険加入(5日以内)と雇用保険届(翌月10日まで)、特定技能の場合は定期届出(年1回)が必要です(出入国在留管理庁/厚生労働省)。
  • Q8:教育やOJTを助成金で支援できますか?
    A8:できます。日本語訓練や多言語マニュアル整備も対象です。最新の助成金要件は「人材開発支援助成金」ページを参照してください(厚生労働省)。

参考サイト

初心者のための用語集

  • 特定技能(とくていぎのう):人手不足分野で働ける外国人向けの在留資格。外食業や製造業など14分野で認められている。
  • 技能実習:日本の技術を母国へ移転することを目的とした研修制度。労働目的ではないため、特定技能とは区別される。
  • 在留カード:外国人が日本に中長期滞在する際に発行される身分証明書。就労可能かどうかが明記されている。
  • 登録支援機関:特定技能外国人の生活支援や書類手続きを代行できる機関。法務省に登録された民間事業者。
  • OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング):職場での実務を通じて行う教育訓練。特定技能人材の早期戦力化に有効。
  • N1〜N5:日本語能力試験(JLPT)のレベル区分。N1が最上級、N5が初級。特定技能ではN4以上が目安。
  • 雇用契約書:雇用条件を明記した正式な契約書。外国人労働者の場合は日本語と本人の理解言語の2言語で作成するのが望ましい。
  • 資格外活動許可:留学生などが本来の在留資格の範囲外で働くための許可。週28時間以内の就労が上限。
  • 社会保険:健康保険・厚生年金などの公的保険制度。雇用から5日以内に加入手続きが必要。
  • 助成金:企業の研修・雇用支援などに対して国や自治体が支給する補助金。外国人雇用でも対象になる制度がある。

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松田 悠志
㈱ビーシアップ代表。宅建士・FP2級。人材採用・営業・Webマーケ・資産形成を支援し、採用コンサルやマネープラン相談も対応。株12年・FX7年のスイングトレーダー。ビジネス・投資・開運術を多角的に発信し、豊かな人生を後押しします。