Contents
- 1 この記事を読むメリット
- 2 なぜ「不動産取得税」はFP試験の超コスパ分野なのか?
- 3 まず押さえる3つの大原則【基礎ブロック】
- 4 数字を一発暗記!語呂合わせ&図解
- 5 過去10年の出題マッピング【最新24期サンプル付】
- 6 実務でこう使う!ケーススタディ3連発
- 7 頻出Q&Aで知識を固める
- 8 4週間+直前24時間!最速合格ロードマップ
- 9 直前に確認!10秒チェックリスト
- 10 おすすめ学習リソース
- 11 まとめ──数字・期限・用途区分を制す者が合格を制す
- 12 オリジナル練習問題
- 13 よくある質問
- 14 参考サイト
- 15 初心者のための用語集
- 16 ファイナンシャルプランナーの勉強に関する無料相談、随時受付中!
この記事を読むメリット
- 頻出数字・要件・期限が一目でわかり、覚え方もセットで提示
- 過去10年の出題をパターン別に分析し、最新のひっかけ傾向を解説
- 条文・都道府県の実務ページへ直接ジャンプできる公式リンク付き
- 4週間+前日24時間の勉強ロードマップで学習迷子にならない
- 想定読者Q&A・計算ドリル・チェックリストで理解度を即セルフテスト
なぜ「不動産取得税」はFP試験の超コスパ分野なのか?
不動産取得税は都道府県税で取得時1回限り課税されるため、計算構造がシンプル。にもかかわらず、住宅用地の税額軽減・課税標準特例などの条文は細かい数字が多く、暗記が甘い受験生が大量に失点する狙い目分野です。試験委員も「数字の正確性=実務の信頼性」と考えているため、ほぼ毎期1~2問を必ず織り込んできます。
試験委員が好む“定番ネタ”
- 住宅控除額1,200万円/1,300万円の選択肢差し替え
- 宅地評価1/2を1/3に変えて誘導
- 相続非課税 vs 登録免許税課税の制度横断比較
- 土地取得後3年→4年にして期限オーバー
まず押さえる3つの大原則【基礎ブロック】
1.課税主体と課税客体
- 課税主体:都道府県(道府県民税の仲間)
- 課税客体:土地・建物の取得行為(無償含む)。相続や法人合併による取得は非課税
2.税率と課税標準
原則4%だが、令和9年3月31日まで土地・住宅は3%。課税標準は固定資産税評価額ベース。
3.住宅用地の2段階軽減
- 宅地課税標準の特例:評価額×1/2(適用には申告が必要)
- 税額減額:45,000円 または 土地1㎡当たりの価格 × 床面積の2倍(上限200㎡) × 3% の大きい方
数字を一発暗記!語呂合わせ&図解
控除額&税率暗記ゴロ
- 新築控除1,200万円=「いちに(12)はれ(00)万円」
- 長期優良1,300万円=「いちさん(13)はれ(00)万円」(※令和6年3月31日取得分まで。令和7年4月1日以降は1,200万円に戻る)
- 宅地評価1/2=「宅地ゃんはハーフ」
- 税率3%=「不動産さん得税」
床面積要件チャート
▼戸建て・自己居住用:50㎡~240㎡
▼賃貸住宅(アパート・マンション等):40㎡~240㎡
どちらも上限は同じ。下限だけがズレる点を図で覚えましょう。
過去10年の出題マッピング【最新24期サンプル付】
年度 | 期 | 問番号 | テーマ | 正誤ポイント |
---|---|---|---|---|
2025 | 1月 | 30 | 宅地1/2+新築控除計算 | 45,000円軽減を忘れやすい |
2024 | 9月 | 47 | 住宅税率3%vs4% | 土地を4%に変えて誘導 |
2023 | 9月 | 学科9 | 課税主体・非課税取得 | 「市町村税」と誤認狙い |
2022 | 5月 | 47 | 新築控除1,200万円 | 1,500万円に置換 |
上位3テーマの出題率は①控除額 38% ②宅地1/2 27% ③税率差 21%。この3つを完璧にすれば不動産取得税は8割以上得点できます。
実務でこう使う!ケーススタディ3連発
CASE1:新築戸建て+敷地200㎡を同時取得
- 建物評価額 1,800万円-1,200万円=600万円
- 600万円×3%=18万円
- 土地評価額 2,000万円×1/2=1,000万円
- 1,000万円×3%=30万円
- 土地軽減:45,000円 < (10万円×200㎡×3%)=60万円 → 60万円控除
- 土地税額 30万円-60万円=0円(下限0)
- 納付税額 18万円
CASE2:相続で取得→翌年売却
相続取得は非課税なので不動産取得税なし。売却先の買主が課税対象となります。
CASE3:築35年中古住宅(昭和63年新築)+敷地取得
新耐震基準後なので中古控除1,200万円OK。床面積70㎡→要件クリア。土地軽減はCASE1と同じロジックで求めます。
頻出Q&Aで知識を固める
Q:課税標準1/2は自動?申告必要?
A:原則、申告が必要です。忘れると軽減を受けられないので注意。
Q:住宅取得後に事務所へ用途変更したら?
A:用途変更日は関係なし。取得時点で住宅なら軽減OK。ただし変更後に追加取得した部分は住宅扱い不可。
Q:長期優良住宅かどうかは誰が証明?
A:所管行政庁の認定通知書。コピー提出で可。
4週間+直前24時間!最速合格ロードマップ
Week1:全体像×映像インプット
- YouTube「世界一わかりやすいFP講義」不動産税金編(通勤で1.5倍速)
- 教科書該当ページをマーカー2色で分類(要件=青、数字=赤)
Week2:語呂合わせ暗記+一問一答500問
スマホアプリで“ながら学習”。数字が即答できるか毎晩セルフテスト。
Week3:年度別過去問3年分×2周
- 間違えた肢をスクショ→Googleドキュメントに貼り、翌朝3分復習
- 計算問題はテンプレ手順をノートに写経
Week4:模試→弱点ノート統合
TAC・フォーサイトなど市販模試を本番同様90分で解く → 正答率75%超えるまで回転。
前日24時間サバイバル
- 朝:語呂合わせ音読5周
- 昼:弱点ノート30分→直近試験の不動産問題だけ解き直す
- 夜:建物→土地テンプレで10問計算ドリル
- 就寝前:数字フラッシュカードを3回転
直前に確認!10秒チェックリスト
- 税率:住宅3%/その他4%
- 控除:新築1,200/長期優良1,300(R6.3.31まで)
- 床面積:自己居住用50㎡~/賃貸40㎡~
- 宅地評価:1/2(申告要)
- 土地軽減:45,000円 または 1㎡価格×床面積2倍×3%
- 期限:土地→住宅3年(要件満たせば4年)、住宅→土地1年
- 相続・法人合併非課税/贈与課税
おすすめ学習リソース
まとめ──数字・期限・用途区分を制す者が合格を制す
不動産取得税で点を取る鍵は「数字」「期限」「用途区分」の3点セットを瞬時にアウトプットできるかどうかに尽きます。本記事で示した語呂合わせ・テンプレ計算・4週間プランを実践すれば、たった1問でも確実に正答をもぎ取れるはずです。
迷ったら再度チェックリストを読み返し、過去問を3回転。合格後は宅建や税理士科目へのステップにも大いに役立つ知識です。さあ、今日から数字を声に出して合格ラインを超えましょう!
オリジナル練習問題
問題1 宅地の課税標準特例
住宅用地として取得した宅地については、課税標準が固定資産税評価額の1/2になる。
解答:◯
解説:令和9年3月31日までに取得した宅地等は、価格(固定資産税評価額)の2分の1を課税標準にできる特例が適用される。
問題2 住宅用地の税率軽減
住宅または住宅用地の不動産取得税率は、本則4%に対し2027年(令和9年)3月31日まで3%に軽減されている。
解答:◯
解説:国土交通省の特例措置により、住宅取得の負担軽減のため令和9年3月31日まで税率3%が適用される。
問題3 住宅用地軽減控除額の大小判定
住宅用地の税額軽減で控除される額は、
「45,000円」と「土地1㎡あたりの評価額×1/2×住宅の床面積の2倍(上限200㎡)×3%
」のうち、小さいほうである。
解答:×
解説:控除額は〈45,000円〉と〈計算式による額〉の大きいほうを差し引く点がポイント。
問題4 控除計算における面積上限
軽減控除額を計算する際、住宅の床面積は1戸につき200㎡が上限とされる。
解答:◯
解説:床面積×2倍部分は200㎡(1戸当たり)を限度として計算する。
問題5 土地先行取得の要件
土地を先に取得した場合、取得から3年以内にその土地上に住宅を新築すれば住宅用地の軽減特例を受けられる。
解答:◯
解説:住宅建築が土地取得後3年以内であれば、土地取得時点にさかのぼって軽減が適用される。
問題6 共同住宅の戸当たり床面積要件
分譲マンションなど共同住宅の各区分所有部分については、戸当たり50㎡以上240㎡以下であれば住宅用地の軽減特例を受けられる。
解答:◯
解説:自己居住用の戸建て・区分所有住宅は50㎡以上240㎡以下が要件。貸家共同住宅(賃貸アパート等)は40㎡以上240㎡以下で認められる。
問題7 申告手続きの要否
住宅用地の課税標準特例や税額軽減は、都道府県への申告を行わなくても自動的に適用される。
解答:×
解説:取得後60日以内に「課税標準の特例適用申告書」などを提出しないと特例は受けられない。
問題8 新築住宅の課税標準控除
新築住宅を取得した場合、建物の不動産取得税の課税標準から1,200万円が控除される。
解答:◯
解説:新築住宅の取得では課税標準から1,200万円控除する特例がある。
問題9 非住宅物件への軽減税率適用
住宅用地軽減の対象地に建つ店舗(非住宅)の建物部分にも、不動産取得税率3%が適用される。
解答:×
解説:非住宅の家屋は本則税率4%で課税され、住宅軽減税率3%の対象外。
問題10 軽減申告期限
住宅用地の税額軽減を受ける場合、不動産取得後60日以内に申告書を提出する必要がある。
解答:◯
解説:都道府県税条例により、取得日から60日以内の申告が原則とされる。
よくある質問
- Q:不動産取得税の税率はすべて一律ですか?
A:いいえ、原則は4%ですが、住宅や土地については3%の軽減税率が適用されます。 - Q:新築住宅の控除額はいくらですか?
A:控除額は1,200万円です。認定長期優良住宅の場合は1,300万円となります。 - Q:宅地の取得にはどんな特例がありますか?
A:宅地や宅地比準土地を取得した場合、固定資産税評価額の2分の1が課税標準になります。 - Q:中古住宅の控除も1,200万円ですか?
A:いいえ、築年数や耐震基準により控除額は異なります。最大1,200万円ですが、条件次第で450万円や420万円になる場合もあります。 - Q:不動産取得税は相続でもかかりますか?
A:いいえ、相続による不動産の取得は不動産取得税の非課税対象です。ただし、贈与は課税対象となります。 - Q:過去問の演習におすすめのサイトは?
A:「過去問道場(FP2級ドットコム)」が使いやすく、解説も丁寧です。また、こちらのFP試験攻略記事も参考になります。 - Q:土地取得後、いつまでに住宅を建てれば軽減措置を受けられますか?
A:土地取得から3年以内に住宅を新築することで、減額措置が受けられます(既存住宅の取得であれば1年以内)。 - Q:FP試験における不動産取得税の出題頻度は?
A:ほぼ毎回出題されています。数字や税率、非課税の判定など、ひっかけ問題も多いため要注意です。
参考サイト
- 東京都主税局|不動産取得税の概要と軽減措置 – 首都圏の最新制度や申告方法を公式情報で確認できます。
- 神奈川県|不動産取得税(住宅取得の軽減制度) – 住宅用地・新築住宅の控除額や申請手続きが図解されています。
- 福岡県|不動産取得税の軽減措置と適用要件 – 床面積要件や1,200万円(1,300万円)控除の具体例が掲載されています。
- 新潟県|住宅用土地の不動産取得税減額 – 45,000円控除と「200㎡÷2倍×3%」計算式を県の事例付きで解説。
- 国土交通省|住宅取得に係る不動産取得税の特例措置 – 税率3%への軽減と長期優良住宅の1,300万円控除など国の最新方針を確認できます。
初心者のための用語集
- 不動産取得税:土地や建物などの不動産を取得したときに、都道府県に納める税金。相続の場合はかからないが、贈与や売買では課税される。
- 固定資産税評価額:市町村が算出する不動産の評価額で、税金計算の基準になる。実際の購入価格とは異なる。
- 課税標準:税額を計算するための元となる金額。固定資産税評価額や、その一部(例:2分の1など)を使って算出する。
- 控除額:税額を軽減するために、課税標準から差し引くことができる金額。住宅取得時の特例では1,200万円などがある。
- 長期優良住宅:国の基準を満たす、省エネ・耐久性などに優れた住宅。税制面での優遇がある。
- 宅地評価:不動産が宅地として利用される場合に、特別な評価方法が適用されること。税負担を軽減する効果がある。
- 新耐震基準:1981年(昭和56年)以降に適用された地震に強い建物基準。中古住宅の税控除にも関係する。
- 特例適用住宅:税制優遇を受ける条件を満たした住宅のこと。床面積や新築・中古の条件がある。
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