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FP試験・株式市場(東証、プライム市場など)や時価総額や売買高の用語、相場指標(日経平均株価、TOPIX、S&P500)」徹底攻略ガイド – ファイナンシャルプランナー試験(FP試験)の難所を突破!

ファイナンシャルプランナー試験(以下、FP試験)に挑戦する際、「株式市場(東証、プライム市場など)」に関する知識や「時価総額」「売買高」「相場指標(日経平均株価、TOPIX、S&P500など)」の理解は、合否を左右する重要ポイントの一つです。この記事では、株式市場と主要指標を徹底的に解説しながら、過去問から見た出題傾向や攻略法をわかりやすくまとめました。

Contents

この記事を読むと得られるメリット

  • 「株式市場(プライム市場、スタンダード市場、グロース市場)の違いがイマイチわからない…」
  • 「日経平均株価やTOPIX、S&P500などの相場指標の特徴や算出方法を整理したい」
  • 「時価総額や売買高などの用語を正確に覚えるコツが知りたい」
  • 「過去問演習の効果を高める勉強方法を知りたい」
  • 「試験当日の解答テクニックを身につけたい」

本記事を最後まで読めば、株式市場に関する知識をしっかり定着させて、FP試験の得点源に変えることが可能になります。ぜひ参考にしてください。

ファイナンシャルプランナー試験・FP試験で問われる「株式市場(東証、プライム市場など)」とは?

まずはFP試験における「株式市場」の出題範囲と、2022年4月からスタートした東証の新市場区分について整理していきましょう。

東証の市場再編:プライム市場・スタンダード市場・グロース市場

2022年4月に東京証券取引所の市場区分が大きく再編されました。従来の「東証一部」「東証二部」「マザーズ」「JASDAQ」は廃止され、以下の3市場に移行しています。

  • プライム市場:最も上場基準が厳しく、流動性とガバナンスが重視される企業向け
  • スタンダード市場:中堅規模の企業が中心。プライムほどではないが、一定の上場維持基準をクリア
  • グロース市場:成長企業向けの市場。IPO(新規上場)直後や急成長企業が多い

上場維持基準や審査基準が市場ごとに異なり、特にプライム市場は他の市場より高い流通株式時価総額や株主数が求められる点が特徴です。
試験でも「プライム市場は流通株式時価総額○○円以上が上場基準」という形式で頻繁に問われるため、具体的な基準値の暗記が役立ちます。

株式市場と取引の基礎用語

株式市場に関しては、次のような基礎用語も出題されやすいです。

  • 売買高(出来高):ある銘柄や市場全体で、ある期間に取引成立した株数のこと
  • 出来高代金:売買高に株価を掛け合わせたもの。市場の活況度を測る指標
  • 流通株式数:市場で実際に売買可能な株式の数(大株主が保有して市場に出回らない株式などを除く)

これらの用語は、投資信託や債券など他の金融資産運用分野との関連で出題されることも多いので注意が必要です。

時価総額・売買高などの重要用語をマスターしよう

次に試験で頻繁に登場する時価総額売買高などの重要用語を整理します。これらを正しく理解していないと、指標の算出原理を把握できずに得点を落としがちです。

時価総額とは?

時価総額とは、企業が発行している全株式の「市場で評価される合計金額」を指します。具体的には

「株価 × 発行済株式数」

によって算出されます。
例えば、株価2,000円・発行済株式数1,000万株の企業なら、時価総額は2,000円 × 1,000万株 = 200億円です。

  • 時価総額が大きいほど市場での存在感が高く、投資家から注目されやすい
  • 指標としてはTOPIXなどの「時価総額加重型指数」に影響を与える

売買高(出来高)と流動性

売買高(出来高)は、その日や一定期間内に売買が成立した株式数のことを指します。
市場や銘柄の「流動性」を知る上でとても重要で、売買高が高い銘柄は「すぐに売りたいときにも売れる」「買いたいときにもすぐ買える」という意味で取引が活発です。

試験問題では「売買高が高いほど市場の流動性が高い」という点を問う選択肢が頻出しますので、押さえておきましょう。

日経平均株価・TOPIX・S&P500など相場指標の特徴と出題傾向

相場指標(株価指数)は、「どの銘柄を、どんな計算方法で指数化しているか」の違いで性格が変わります。代表的なものを見ていきましょう。

日経平均株価(日経225)

  • 対象:東証プライム市場(旧東証一部)上場の代表的な225銘柄
  • 算出方法:株価の「修正平均型」
  • 特徴:株価の高い銘柄(値がさ株)の変動の影響を受けやすい

試験では、「日経平均は全銘柄が対象ではない」「修正平均型である」という点を問う問題がよく出題されます。

TOPIX(東証株価指数)

  • 対象:東証プライム市場(旧東証一部)全銘柄
  • 算出方法:時価総額加重型
  • 特徴:大型株の動向を大きく反映する

「日経平均とTOPIXの違い」を問うパターンは非常に多いです。
日経平均:一部の225銘柄を株価平均で算出
TOPIX:上場全銘柄を時価総額加重で算出

S&P500(米国株式指数)

  • 対象:アメリカの主要取引所に上場する時価総額上位の500銘柄
  • 算出方法:時価総額加重型
  • 特徴:世界の投資家が注目する代表的な米国株指数

近年のFP試験では、海外指標(S&P500やNASDAQ総合指数など)にも言及がみられます。特に1級や応用問題での出題が多いので、2級・3級でも一通り概要を覚えておくと安心です。

JPX日経インデックス400

  • 対象:プライム・スタンダード・グロース市場を主市場とする普通株式のうち400銘柄
  • 選定基準:ROE(自己資本利益率)や営業利益などの経営指標
  • 算出方法:時価総額加重型

「新市場区分になってもJPX日経インデックス400は存続し、対象企業の選定基準となる指標がある」という点が重要です。試験では「JPX日経インデックス400の対象はプライム市場のみ」といった誤り選択肢が頻出します。

過去問から見る出題傾向と対策ポイント

ここでは、資料に挙げた過去問や直近10年の出題実績から、どのような問題が多いのかを整理します。

  • 日経平均株価とTOPIXの違いを直接問う問題
  • プライム市場やスタンダード市場の上場基準に関する問題
  • JPX日経400の選定要素(ROEなど)を理解しているか
  • S&P500や米国株市場に言及する応用的な問題(1級や2級上位レベル)
  • 計算問題(時価総額・PER・PBRなど)を混ぜた実技テスト形式

FP試験は、知識をそのまま暗記しているだけでは正答しづらい傾向があります。なぜなら、微妙な言い回しや数値(たとえば、時価総額やROEの基準値など)を問う問題が多いためです。

過去問で頻出の傾向をまとめると:

  • 単純暗記を試す設問「日経平均株価は東証プライムの代表225銘柄で算出される」(○or×)
  • 計算を伴う実技的設問「A社のROEを計算せよ」
  • 複数の指標を比較する設問「TOPIXと日経平均の算出方法の違い」
  • 新市場区分や新しい制度の基準「プライム市場の上場維持基準に関して正しいのはどれか」

合格者が実践する勉強法・攻略テクニック

株式市場や相場指標の問題を得意分野に変えるための学習法をご紹介します。

1. 基本用語・指標の体系的理解

闇雲に過去問を解く前に、「株式市場とは何か」、「日経平均とTOPIXの算出方法の違い」などを整理しましょう。
おすすめのステップ

  • 市販のテキストや公式サイト(日本FP協会:https://www.jafp.or.jp/)で基本定義を確認
  • 動画解説(YouTubeなど)で視覚的に理解を深める
  • ノートやマインドマップで「指標の特徴」を図解

2. 過去問を優先的に活用

基本を整理したら過去問演習に入ります。

  • 誤答した問題をノートに記録して、何が原因かを分析
  • 特に日経平均・TOPIXの違いは必ず復習
  • 市場区分やROE、時価総額の数値問題も繰り返し演習

3. 計算問題は公式と意味をセットで覚える

時価総額やROE、PERなどは単なる暗記ではなく、「式が表している意味」を押さえておくと応用が利きます。
例:PER = 株価 ÷ 1株当たり純利益 => 企業が稼ぐ利益に対して株価が何倍になっているかを示す。

4. ニュースや経済情報と関連づける

試験範囲ではあるものの、実際の株式市場の動きも学習効率アップに役立ちます。日々のニュースで「日経平均が上昇」「プライム市場の大型株が主導」というトピックに接すれば、知識が定着しやすいでしょう。

具体的な学習スケジュール例

ここでは「3週間でFP試験の株式市場・相場指標をマスターする」例をご紹介します。

  • 1週目: テキストや動画で株式市場の基礎(プライム/スタンダード/グロースの違い、時価総額、売買高など)を把握
  • 2週目: 日経平均株価、TOPIX、S&P500、JPX日経インデックス400などの特徴を表で整理し、過去問に着手
  • 3週目: 弱点補強(誤答問題を再演習)。計算問題と比較問題を重点的に繰り返す

このほか、学習スケジュール全体を知りたい方は、当サイトの関連記事もぜひご覧ください。

よくある間違いと注意点

1. 「日経平均株価は全銘柄が対象」と勘違い

正しくは225銘柄のみを対象に算出しているので要注意です。

2. 「TOPIXも一部銘柄だけを対象」と勘違い

TOPIXは東証プライム市場の全銘柄を対象とした時価総額加重型指数です。
日経平均との違いを理解できないまま混同し、出題で失点するパターンが多いです。

3. 「スタンダード市場やグロース市場が旧一部・二部に当たる」と短絡的に覚える

確かに旧二部→スタンダード市場、旧マザーズ→グロース市場へ移行した企業は多いですが、新規上場や市場区分変更なども絡むため、「概ねそうなりつつも例外がある」点に注意。

試験本番での解答テクニック

1. 選択肢の言い回しを丁寧にチェック

「全銘柄を対象」「一部の銘柄を対象」など、問題文中の微妙な表現が正誤を分けることが多いです。必ず選択肢を隅々まで読みましょう。

2. 計算問題は数字を丁寧に

株価・発行済株式数・純利益などを用いた問題は、ミスをしやすい部分。電卓の使用が可能な場合は必ず活用し、暗算で間違えないようにしましょう。

3. マークシートの塗り間違いにも注意

FP試験は時間に余裕がないケースもありますが、回答をずらして記入する凡ミスは避けたいところです。
見直し時間を必ず確保しておきましょう。

まとめ:株式市場の知識を味方につけてFP試験を突破しよう

ファイナンシャルプランナー試験の「金融資産運用」分野、とりわけ株式市場(東証のプライム市場など)や時価総額、売買高の用語、相場指標(日経平均株価、TOPIX、S&P500など)は、試験対策でしっかり押さえておく必要があります。

ポイントを振り返ると:

  • 東証の新市場区分(プライム、スタンダード、グロース)と上場基準の違い
  • 日経平均株価は225銘柄の修正平均型、TOPIXは全銘柄の時価総額加重型
  • 時価総額や売買高の定義と、計算の意味合いを理解
  • 過去問演習で実際の出題パターンに慣れる
  • 計算問題や比較問題は確実に解答できる練習を積む

これらを押さえておけば、FP試験での合格ライン突破はもちろん、実務や自身の資産運用にも役立つ知識として活用できます。ぜひこの記事で紹介した学習法や注意点を参考に、効率的に得点アップを目指してください。

さらに深い学習が必要な方や、他の科目も併せた対策法を知りたい方は、下記の記事もぜひご覧ください。

また、公的機関の情報は信頼度が高く、試験対策にも有用です。
詳しくは下記の公式サイトなどで最新情報をチェックしてみてください。

正確な知識効率的な学習法さえあれば、株式市場の理解は必ずあなたの強力な武器になります。ぜひ、万全の対策でFP試験に臨んでください。

参考サイト

オリジナル練習問題

問題1:東京証券取引所の市場区分

東京証券取引所は、2022年4月の再編により「プライム市場」「スタンダード市場」「グロース市場」の3市場に区分された。これら3つの市場区分は、企業の業種ごとに自動的に振り分けられる仕組みである。
答え:◯か×か

【正解】×
【解説】2022年4月の再編で、東証は「プライム」「スタンダード」「グロース」の3市場区分となったが、企業は業種によって自動振り分けされるのではなく、上場基準や企業の選択など複数の要素でどの市場に属するかが決定される。

問題2:時価総額の定義

時価総額とは、株価を発行済株式数で掛け合わせた値であり、企業の株式市場における評価額として用いられる。
答え:◯か×か

【正解】◯
【解説】時価総額は、一般的に「株価 × 発行済株式総数」で計算され、企業規模を示す代表的な指標である。

問題3:売買高の意味

売買高とは、証券取引所で一定期間(通常は1日)に取引された株式の総額(金額)のことを指す。
答え:◯か×か

【正解】×
【解説】「売買高」は取引された株式の「株数」を示す。一方、「売買代金」は取引された株式の「金額」を示す用語であり、意味が異なる。

問題4:プライム市場上場基準

プライム市場上場を維持するためには、流通株式時価総額や株主数など、一定の基準を満たす必要がある。
答え:◯か×か

【正解】◯
【解説】プライム市場は投資家から高い信頼を得るための基準が定められており、流通株式の時価総額や株主数、ガバナンスなど複数の基準を充足する必要がある。

問題5:TOPIXの算出方法

TOPIX(東証株価指数)は、プライム市場に上場している全銘柄の株価を単純平均した指数である。
答え:◯か×か

【正解】×
【解説】TOPIXは、プライム市場上場銘柄を対象とした「時価総額加重型」の株価指数であり、単純平均ではない。株価と発行済株式数を考慮して計算される。

問題6:日経平均株価の特徴

日経平均株価は、採用銘柄の株価を単純平均するのではなく、特別な修正を行ったうえで価格を合計し、除数で割って算出される。
答え:◯か×か

【正解】◯
【解説】日経平均株価(Nikkei225)は「修正平均株価」の方式を用いており、株式分割などを考慮するための修正を施した上で価格合計を除数で割って算出される。

問題7:S&P500の対象銘柄

S&P500は米国を代表する株価指数のひとつで、NASDAQ市場に上場している企業のみを対象としている。
答え:◯か×か

【正解】×
【解説】S&P500は、ニューヨーク証券取引所(NYSE)やNASDAQなど複数の取引所に上場している企業を対象とし、時価総額などの基準を満たした大企業500銘柄を選定して作成される。

問題8:出来高の多寡が示すもの

一般的に、出来高(売買高)が多いほど、その銘柄の流動性が高いと考えられる。
答え:◯か×か

【正解】◯
【解説】出来高が多いということは、売買が頻繁に行われていることを意味し、投資家が売買しやすい流動性の高い銘柄であるとみなされる傾向がある。

問題9:東証の取引時間

東京証券取引所の現物株式の取引時間(立会時間)は、午前9時から11時30分と、午後0時30分から3時までである。
答え:◯か×か

【正解】◯
【解説】東証の現物株式の取引は、前場9:00~11:30、後場12:30~15:00に行われる。これは代表的な立会時間であり、祝日や年末年始を除き平日に取引される。

問題10:日経平均株価とTOPIXの銘柄数

日経平均株価は225銘柄、TOPIXは数百銘柄が採用されているが、両者とも採用銘柄の固定ルールは一切なく、毎月必ず全面的に入れ替えを行う。
答え:◯か×か

【正解】×
【解説】日経平均は225銘柄、TOPIXはプライム市場全銘柄を対象とするなど、採用銘柄の基本的なルールは存在する。定期的に入れ替えが行われる場合もあるが、毎月全面的に入れ替えるわけではない。

初心者のための用語集

  • プライム市場:2022年4月の東京証券取引所の再編後に新設された3つの市場区分のうち、最も上場基準が厳しく大企業や流動性の高い銘柄が多い市場。
  • スタンダード市場:プライム市場より基準はやや緩めで、中堅規模の企業が中心に上場している市場。
  • グロース市場:成長企業向けの市場。将来的な成長が期待される企業が上場し、IPO(新規上場)直後の企業が多い。
  • 時価総額:株価と発行済株式数を掛け合わせた合計額。企業や市場全体の規模を測る指標。
  • 売買高(出来高):ある期間に売買が成立した株式数の総計。市場の活況度や流動性の目安となる。
  • 日経平均株価(日経225):東証プライム市場上場の代表的な225銘柄を対象とする株価指数。株価の「修正平均型」で算出され、値がさ株(株価の高い銘柄)の動向に左右されやすい。
  • TOPIX(東証株価指数):東証プライム市場に上場する全銘柄を対象とする時価総額加重型の株価指数。大型株の動向が指数に大きく影響する。
  • S&P500:アメリカの主要取引所に上場する代表的な500銘柄で構成される株価指数。世界の投資家が注目するグローバルなベンチマーク。
  • 修正平均型:平均株価の算出過程で株式分割や権利落ちなどを調整し、連続性を保つように計算する方式。
  • 時価総額加重型:企業の時価総額に応じて指数への影響度が変化する方式。時価総額の大きな銘柄ほど指数に与えるインパクトが大きい。
  • JPX日経インデックス400:プライム・スタンダード・グロース市場からROEや営業利益などの指標で厳選された400銘柄を対象とする株価指数。
  • ROE(自己資本利益率):企業の自己資本に対してどの程度の純利益を生み出しているかを示す指標。高いほど資本を効率的に運用していると言える。
  • PER(株価収益率):株価を1株当たりの純利益(EPS)で割って求める指標。企業の利益に対して株価が割高か割安かを測る目安になる。
  • PBR(株価純資産倍率):株価を1株当たりの純資産(BPS)で割った指標。企業の純資産に対して株価がどの程度の評価を受けているかを示す。
  • 値がさ株:株価が高い銘柄のこと。日経平均株価のような修正平均型指数に大きく影響を与えやすい。

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