FX・環境認識

【2025年3月26日 ドル円相場】期末フローと米指標下振れの綱引き続く!徹底ファンダ&テクニカルで狙うFX戦略

2025年3月26日 ドル円相場

3月26日(水)のドル円相場の解説・展望をまとめました。米経済指標の弱さがドル売りを誘う一方、3月期末の実需によるドル買いも根強く149円台後半~150円で攻防が続く。ファンダメンタルズとテクニカルの両面から、今日のデイトレ・スイング戦略のポイントを徹底解説していきます。最後までお楽しみください

この記事を読むと得られるメリット

「今日のドル円相場の最新ファンダメンタルズ情報」「週足から15分足までのマルチタイムフレームテクニカル分析」「デイトレ~2週間程度のスイングを想定した売買シナリオ」「イベントリスクへの備え方と資金管理の注意点」がすべて把握できます。米経済指標の弱い結果や日銀の追加利上げ観測が円買いをサポートする一方、3月期末の実需ドル買いが円安要因として相場を下支え。結果、149円台後半~150円で攻防が続いており、上下いずれかに大きく動く可能性も高まっています。ぜひ最後までご覧ください。

今日の結論・注目ポイント

まずは、忙しい方でも一目で押さえられるように、今日のドル円相場のポイントを簡潔にまとめます。

  • 大きな節目は150円:心理的にもテクニカル的にも重要な価格帯。上抜け安定なら買い継続、反落なら売り優位になりやすい。
  • ファンダメンタルズではドル売り要因がやや優勢:米消費者信頼感や住宅関連指標の下振れなどがドル売りを誘発。ただし、期末決算に絡むドル需要も侮れない。
  • 日銀動向も要注意:「追加利上げ観測」がくすぶっているほか、植田総裁の国会答弁などで思わぬヘッドラインが出るリスクあり。
  • 本日(3/26)夜に米耐久財受注、明日(3/27)に米GDP:結果のサプライズ次第ではドル円が急変動する可能性。
  • デイトレ&スイング戦略:149.80~150.00のブレイク方向を見極め、ロング・ショート双方のシナリオを準備。ショートなら148.50付近への下落、ロングなら150.80~151円超えまでを想定。

ファンダメンタルズ分析:ドル売り要因と期末ドル買いのせめぎ合い

ここ24時間で注目されたニュースや今後の主要イベントを整理し、ドル円のファンダメンタルズ要因を見ていきましょう。

1. 過去24時間以内の重要ニュース

  • 米消費者信頼感指数の大幅下落・発表時刻:2025年3月25日 23:00頃(推定)・出典元:株探
    https://kabutan.jp/news/marketnews/?&b=n202503260073
    米消費者信頼感が予想以上に悪化し、米国内の消費マインド低下を示唆。これを受けてドル円は上値が重くなり、一時150円割れ方向への動きが強まった。
  • 日銀1月会合議事要旨公表・発表時刻:2025年3月25日 8:50頃(推定)・出典元:日本銀行
    https://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/minu_2025/index.htm
    「経済・物価見通しが実現すれば追加利上げが適当」との方針再確認。市場の一部では「夏~秋にかけて追加利上げの可能性」との観測が浮上し、円買い要因となりやすい。
  • トランプ大統領の関税に関する柔軟姿勢と不透明感・発表時刻:2025年3月25日 午後~夜・出典元:ロイター
    https://jp.reuters.com/markets/us/GFELHPTNE5LUBCWUKWYENBN3GY-2025-03-25/
    当初は関税猶予を示唆しリスク選好が高まるも、詳細が不透明なためドル売りに傾く場面も。米政権の政策不確実性がドル円相場の乱高下を誘発。

2. 今後の重要指標・イベント

  • 3月26日(水)21:30:米耐久財新規受注企業の設備投資意欲を測る重要指標。前回比プラスが続いているが、今回下振れするとドル売りにつながる可能性。
  • 3月27日(木)21:30:米GDP(確定値)米経済の基礎的な強さを示す総合指標。前回値2.30%からの上下ブレ次第で相場にインパクト。
  • 日銀植田総裁の発言(国会答弁など)3月26日朝~昼にかけて衆院財務金融委員会に出席。ここで利上げ時期やYCC(イールドカーブ・コントロール)修正の示唆があると円買いが強まるか注目。

このように、ドル売り要因(米指標の弱さ・トランプ関税不透明)と、円買い要因(日銀利上げ観測)が相まって、ドル円はやや下押し圧力が強い印象です。しかし一方で、3月期末の実需ドル買いや、米長期金利が再び上昇へ向かう展開になれば反転上昇も十分あり得ます。

特に日本企業の決算期末(3月末)という時期は、輸出企業の円転需要と輸入企業のドル買いが交錯しやすく、短期間で値が飛びやすい点に注意しましょう。

テクニカル分析:週足から15分足まで徹底チェック

続いて、チャートの視点からドル円を分析します。週足→日足→4時間足→1時間足→15分足の順にマルチタイムフレームで確認することで、今の相場環境を立体的に把握します。

週足:長期トレンドは上昇一服、146~152円レンジを形成か

  • 週足ベースの高値は152円台、安値は146円台半ば。
  • 20週移動平均線はやや下向き、80週移動平均線はまだ上向き。
  • チャート形状は、昨年からの強い上昇トレンドが一巡し、146~152円の広めのレンジを試す可能性が高い。

このレンジを抜けてくると、次のトレンドが大きく加速すると考えられます。週足レベルでは、まだ「上値を切り下げる動き」が続いているものの、146円を割り込む材料も不足しているため硬直化した印象です。

日足:20日線はやや上向き、200日線は下向きでレジスタンス圧力

  • 20日移動平均線は150円付近をかろうじて上回る水準で推移し、やや上向き。
  • 200日移動平均線は依然として下向きで、152円付近に控えている。
  • 一時151円まで上昇したものの、直近は149円台半ばへ急落。再度150円を挟んで攻防。

日足ベースでは、20日線と200日線の中間に価格が位置し、「短期は上昇しようとするが、中長期は下向き圧力が勝っている」状況。日足終値が150円を安定的に上回る展開が続けば上昇継続が期待できるものの、149円割れが定着すると下落バイアス強まりに警戒です。

4時間足:MA群が149.60~150.10付近に集中、スクイーズからのブレイク注意

  • 20MA、200MA、80MAなど、主要移動平均線が149.60~150.10付近に集中し、価格を挟む形になっている。
  • ボリンジャーバンドもスクイーズし始めており、「エネルギー蓄積中」のサイン。
  • サポートは149.00~149.20、レジスタンスは150.50~150.80が意識される。

4時間足を見ると、狭いレンジに均衡状態が長く続くと、その後大きく放たれるケースが多いです。「149円割れ」または「150.50超え」あたりでブレイクが確認できれば、トレンドフォローを狙うトレーダーも増えるでしょう。

1時間足:149.80~150.00の攻防、方向性模索か

  • 1時間足の20MAと80MAはほぼ横ばいでクロスを繰り返している。
  • 直近の値動きは149.60~150.20あたりを上下動。決定的な方向感が出にくい。
  • 出来高はやや細りつつあり、指標や要人発言で突発的に動きやすい。

このような「短期MAが絡み合う状態」ではトレンドが不明確なので、ブレイクアウト狙いか、レンジ逆張りか、戦略を明確に分ける必要があります。指標発表前に「一方向に張りすぎない」のが無難です。

今日の売買シナリオ:ロングとショートをどう仕掛ける?

続いて、実践的な売買戦略を提示します。「ロング戦略」「ショート戦略」の両面を用意し、具体的なエントリーポイント・損切りライン・利確目標を示します。今回はデイトレ~2週間程度のスイングを想定し、トレンドフォローを意識したプランです。

ショートシナリオ

  • エントリーポイント案:
    • 149.80割れを1時間足終値ベースで確認後、戻り売りを狙う
    • ②急落して149.50付近を割れた後のプルバックでショートエントリー
  • 損切りライン:
    • 短期:150.20付近(心理的節目+直近高値を少し上回る)
    • スイング:150.50超(4時間足レジスタンス明確突破)
  • 利確目標:
    • デイトレ:149.20~149.00(直近サポート水準)
    • スイング:148.50付近(今回の利食い目標として人気の価格帯)
  • リスクリワード:1:2程度を目指すと効率的
  • 想定シナリオ:米指標の大幅下振れや日銀のタカ派姿勢確認、あるいはトランプ政権の関税強硬姿勢が再燃しリスク回避でドル売り円買いが加速する展開

ショートシナリオでは、149.80~149.60のサポート割れがカギです。期末のドル買いが鈍化したタイミングで売りが加速する可能性がありますが、思わぬ反転リスクもあるため、きちんと損切りラインを厳守しましょう。

ロングシナリオ

  • エントリーポイント案:
    • 150.00を明確に上抜けし、1時間足ベースで終値が150.00付近を固めたタイミング
    • ②15分足~1時間足で安値が149.80~150.00でサポートされ、反転上昇を確認後
  • 損切りライン:
    • 短期:149.80割れ(直近レンジ下限+10銭の余裕)
    • スイング:149.50割れ(4時間足サポートラインを明確に下抜け)
  • 利確目標:
    • デイトレ:150.50~150.80(前回高値近辺)
    • スイング:151.00~151.50(更なる上昇余地を見込む)
  • リスクリワード:1:1.5~1:2を意識すると良い
  • 想定シナリオ:上昇要因としては米耐久財受注やGDPが上振れ、トランプ大統領の関税柔軟化が好感されリスク選好が進むパターン

ロングの場合、エントリー前に「ダマシ上抜け」を警戒しましょう。特に指標直後のスパイクには注意が必要。スイングで狙うなら、損切りをやや広めに取りつつ、イベントリスク時にはポジション調整も検討してください。ただしこれはあくまでサブシナリオ、メインはショートです。

リスク管理・注意点:指標発表や期末フローへの備え

ドル円相場は普段以上に不安定な状態であり、政治リスク・地政学リスク・指標サプライズなどに左右されやすいです。以下の点に注意し、ポジション管理や損切り設定を徹底しましょう。

  • 指標発表前後のスプレッド拡大:特に米耐久財受注やGDPの発表前後は流動性が低下し、スプレッドが急拡大しやすい。エントリーや決済タイミングに注意。
  • 地政学リスク:ウクライナ情勢、米中関係、トランプ政権の関税政策など、一時的なヘッドラインで大きく動く可能性。
  • イベント前の部分決済:利益が乗っているポジションは、指標や要人発言前に一部を利確し、リスクを減らしておくのが有効。
  • ロット管理:不確定要素が多い時期は、ポジションサイズを通常より小さくし、急変動でのロスを最小化。
  • 損切りラインの徹底:相場はいつでも「想定外」に動く可能性がある。予想が外れたら素早く撤退する心構えを。
  • 3月末期の特殊要因:本邦企業の決算期末によるフローが絡み、テクニカル通りに動かない場面も。シグナルが騙しになりやすい点を認識。

まとめ・明日以降のポイント

以上の分析から、ドル円は149円台後半~150円付近で「上下どちらにも行きたがっている」状態が続いています。ファンダメンタルズでは米経済指標の弱さによるドル売り優勢との見方がある一方、期末によるドル買い需要や米金利上昇で再び150円台を回復するシナリオも十分想定されます。

明日以降は、3月27日(木)の米GDPを大きな山場とし、その結果次第でドル円が一方向に動き始める可能性が高いです。日銀総裁の追加発言、トランプ大統領の政策発表など突発ニュースにも警戒が必要でしょう。

相場の格言で「レンジが長く続いた後は大きく動く」と言われるように、現在のスクイーズ局面がやがてブレイクし、トレンドフォローに大きなチャンスをもたらすかもしれません。本記事で示したロング・ショート両方のシナリオを準備し、実際のプライスアクションと照らし合わせながら、冷静にエントリー/エグジットを検討してください。

免責文

本記事の内容は、情報提供のみを目的としており、いかなる投資行動を推奨・勧誘するものではありません。金融商品の取引には価格変動リスクが伴い、損失を被る可能性があります。最終的な投資判断はご自身の責任とリスク許容度を踏まえて行ってください。当方は、本記事による損失・損害について一切の責任を負いません。

参考・出典リンク

ドル円相場は常に多角的な情報が交錯しています。本記事をきっかけに、ファンダメンタルズとテクニカルを合わせた総合的なアプローチで、より精度の高いトレードを目指してみてください。あなたの取引が成功することをお祈りしています。

編集後記

トレードにおいて最も重要なことは、観察だと考えています。

チャートをニュートラルな目で見て、現在何が起きているのか、すべてのバイアスを捨てて見られるかどうかが、一つのポイントになります。

さらに、丁寧に観察すべき事柄として、もう一つ重要なものがあります。それはトレード日記です。

トレードで勝つ過程において「自分の弱点を把握する」というプロセスは、必ず必要なものです。

長くトレード日記をつけている人はご存知かと思いますが、記録の分け方にはそれぞれのパターンがあり、人によって異なります。

例えば、ブレイクエントリーを狙っている人は、ある一定の局面で必ず騙しに遭うとか、自分は常にエントリータイミングが早すぎる、といった癖があるものです。

そして、自分のトレード日記を観察してその癖を発見できたら、あなたは勝ちトレーダーへの入り口に立っていると言えます。なぜなら、その癖を修正すればよいからです。

丁寧に物事を観察する癖を身につけましょう。何か良い方法を追い求めるのではなく、自分の負けパターンを観察によって把握し、それを修正すれば、あなたは勝つトレーダーになれます。

初心者のための用語集

  • サポート(Support):相場が下落した際に下げ止まりやすい価格帯やラインのこと。
  • レジスタンス(Resistance):相場が上昇した際に上げ止まりやすい価格帯やラインのこと。
  • MA(移動平均線):一定期間の平均値を結んだ線で、相場の大まかな方向性を把握するのに使われる。
  • スクイーズ(Squeeze):ボリンジャーバンドなどの指標でバンド幅が縮まり、相場の値動きが収束している状態を指す。大きな変動の前触れとなることが多い。
  • ブレイクアウト(Breakout):サポートやレジスタンスなど、重要な価格帯を相場が抜ける動きのこと。勢いが加速する可能性がある。
  • ダマシ:ブレイクアウトが偽りであり、すぐ元のレンジ内へ戻ってしまう現象。早合点による損失につながりやすい。
  • プルバック(Pullback):一度ブレイクした相場が、再度そのブレイクライン付近まで戻る動きのこと。
  • 損切りライン(Stop Loss):相場が不利に動いた場合、一定の損失で手仕舞いするための価格ライン。
  • リスクリワード:トレードにおける「狙う利益」と「許容する損失」の比率。通常、リスクリワードが高いほど有利な取引とされる。
  • スプレッド:通貨ペアの買値と売値の差。経済指標発表時や流動性が低い時間帯に拡大しやすい。
  • スリッページ:注文価格と実際の約定価格がズレる現象。急激な値動き時に発生しやすい。
  • タカ派:中央銀行などがインフレ抑制や利上げなど、金融引き締めを重視する姿勢のこと。
  • YCC(イールドカーブ・コントロール):日銀が長期金利を一定水準に誘導する政策手法。長期金利を高めに誘導する場合、利上げ期待が強まり円高要因となる。
  • 期末フロー(3月期末など):企業決算期に伴う輸出・輸入業者の円転やドル買い需要が増える動き。
  • 実需:企業などが事業の実際の取引(輸出入など)に伴って行う通貨売買。投機筋の取引とは異なり、一定時期に一定金額が発生しやすい。

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