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ファイナンシャルプランナー試験「日影規制・絶対高さ制限」を徹底攻略!合格点を勝ち取るための学習法と出題対策

ファイナンシャルプランナー試験「日影規制・絶対高さ制限」を徹底攻略!合格点を勝ち取るための学習法と出題対策
この記事では、不動産分野のなかでも「日影規制」「絶対高さ制限」に焦点を当て、試験で高得点を狙うためのポイントを余すことなくお伝えします。ファイナンシャルプランナー試験(FP試験)の不動産分野は、建築基準法や都市計画法といった法律関係が含まれるため、苦手意識を持つ受験生も多いかもしれません。こちらの記事ではわかりやすく解説していきます。

Contents

この記事を読むことで得られるメリット

  • 日影規制とは何か、なぜ導入されているのかがわかる
  • 絶対高さ制限のポイントとよくある出題パターンを理解できる
  • 試験で狙われやすいひっかけ問題や、効果的な学習法を把握できる
  • 短期間で知識を体系化し、得点率を上げるための具体的な対策がわかる
といったメリットを得られます。 それでは早速、ファイナンシャルプランナー試験における日影規制・絶対高さ制限のポイントを見ていきましょう。

ファイナンシャルプランナー試験の不動産分野で重要な「日影規制」「絶対高さ制限」とは

不動産分野はFP試験の6科目の一角であり、「ライフプランニング・リタイアメントプランニング」「金融資産運用」「リスク管理」「不動産」「タックスプランニング」「相続・事業承継」のなかでも、法律・条文の理解が重要となる特徴を持っています。この不動産分野で頻繁に取り上げられるのが、建築基準法に基づく規制です。そのうち、日影規制絶対高さ制限は、過去問を見ても頻出度が高く、合否を分ける要素となりやすい論点と言えます。

日影規制とは

日影規制とは、周辺の建物や敷地に必要以上の日陰が生じることを防ぐために定められたルールです。具体的には、冬至日を基準とした一定時間(日照時間)を確保することが目的で、主に低層住居専用地域など住環境の保護が重視される地域で適用されます。 日影規制の“日影”とは、建物が太陽光を遮ることで生じる影の範囲を指し、規制対象地域においては敷地境界線から測定した一定範囲で、所定の時間を超える影を作ってはならない、といった形で定められています。 なお、日影規制の具体的な時間や対象となる地域は自治体によって異なる場合があり、地方公共団体が独自の条例でより厳しく定めているケースもあるため、「全ての地域で一律同じ」ではない点がポイントです。

絶対高さ制限とは

絶対高さ制限は、文字通り「建物の高さに上限を設ける」規制です。代表例としては、第一種低層住居専用地域第二種低層住居専用地域における「10mまたは12m」の高さ制限が有名です。 これらの用途地域では、隣地斜線制限(隣地への配慮として高さを制限する規定)が適用されず、その代わりに絶対高さ制限が適用されます。つまり、絶対高さ制限が厳しい地域ほど閑静な住宅街を形成しやすいように、法律で高さを抑える仕組みとなっているのです。

ファイナンシャルプランナー試験で問われる「日影規制」「絶対高さ制限」の出題傾向

ファイナンシャルプランナー試験(特に2級)は、建築基準法関連の問題を毎年安定して出題しています。過去問の分析から、斜線制限(道路斜線・隣地斜線・北側斜線)日影規制・絶対高さ制限などがローテーションで繰り返し登場していることがわかっています。
  • 日影規制は、低層住居専用地域など住宅密集地での日照確保策としてよく出題される
  • 絶対高さ制限は、主に第一種・第二種低層住居専用地域に適用されるポイントを問われる
  • 「制限がかかる地域」と「制限がかからない地域」の区別を問う選択問題や○×問題が多い
  • 都道府県や市町村が条例で上乗せ規制を実施するケースもあるため、細かい例外や適用除外が問われる場合もある
特に注意したいのは、「第一種低層住居専用地域には隣地斜線制限がない代わりに絶対高さ制限がある」など、地域ごとにどの規制が優先されるかという点です。過去問では「商業地域にも北側斜線制限や日影規制がかかる」という誤った選択肢や、「低層住居専用地域では隣地斜線制限も適用される」など混同させる選択肢が散見されます。 したがって、「どの地域に何の規制が適用されるのか」を体系的に覚えることが最も大切です。

出題頻度の高さと配点

建築基準法関連は不動産分野のなかでも配点が安定しており、たとえば学科試験の1~2問分は斜線制限や日影規制、絶対高さ制限に割かれることがあります。また、実技試験でも類似のテーマが出題される可能性があります。したがって、しっかり対策しておくことで確実に得点が期待できるため、効率的な学習を心がけたいところです。

日影規制の基本知識:出題ポイントと例外規定

なぜ「日影規制」が設けられている?

日影規制の導入目的は、「住宅街の居住環境を守る」ことにあります。特に冬至の日中に一定時間以上の日照を確保するための制度で、住民の健康や生活の質を維持しようという狙いです。 このように書くと大雑把ですが、ファイナンシャルプランナー試験では「どの地域において、何時間の日影を超えてはいけないか」「地域ごとの詳細な基準」が問われることがあります。

日影規制が適用される用途地域

一般的に日影規制は
  • 第一種低層住居専用地域
  • 第二種低層住居専用地域
  • 第一種中高層住居専用地域
  • 第二種中高層住居専用地域
  • 第一種住居地域
  • 第二種住居地域
  • 準住居地域
  • 田園住居地域
など、上記の住居系用途地域に法定で適用されます。近隣商業地域および準工業地域は法定対象外であり、必要に応じて自治体が条例で独自に導入する仕組みです。

過去問に見る具体的な問われ方

試験でよくあるパターンとしては、
  • 「商業地域にも日影規制が適用されるかどうか」
  • 「日影規制の対象外となる地域の例」
  • 「条例により日影規制の時間帯・測定範囲が厳しくなることはあるか」
といった点が問われます。 実際に「この地域には日影規制がかからない」「何時から何時まで何時間以内の日影ならOK」といった数字に絡む出題もあるため、過去問を中心にしっかりパターンを押さえておきましょう。

絶対高さ制限の基本知識:低層住居専用地域との関係性

絶対高さ制限とは何か?

絶対高さ制限は、用途地域ごとに建築物の上限高さを明確に規定するもので、住環境の良好な維持を目的としています。特に注目すべきは、
  • 第一種低層住居専用地域
  • 第二種低層住居専用地域
における「10mまたは12m」という高さ制限です。この高さを超えては建築できないため、高層建築物は建てられません。

隣地斜線制限との対比

低層住居専用地域では隣地斜線制限が適用されない代わりに、絶対高さ制限が存在します。つまり、低層住居専用地域にお住まいの方からすれば、隣地境界線からの斜線をいちいち計算する必要がなく、その代わりに「建物の高さは10m、または12mまで」と一律で決まっています。 他方で、第一種中高層住居専用地域や第二種中高層住居専用地域では、絶対高さ制限ではなく隣地斜線制限によって建物の高さを調整することが一般的です。また、これらの地域では高さが10mを超える建築物について日影規制が原則適用され、その場合は北側斜線制限が適用除外となります。これを混同して「低層住居専用地域にも隣地斜線制限がある」と思い込むとミスにつながるため注意が必要です。

絶対高さ制限の例外

絶対高さ制限が適用されるのは原則として低層住居専用地域ですが、実は自治体によっては「高さ区域」という独自指定が行われ、12mよりさらに厳しい制限(たとえば10mより低い上限値)を課すケースもあります。また、高度地区と呼ばれる制度によって、絶対高さよりも厳しい高さ規制を課すことも可能です。 ファイナンシャルプランナー試験では、これらの例外を踏まえて「必ずしも一律で10mまたは12mに決まっているわけではない」という点を把握しておくと、ひっかけ問題を回避しやすくなります。

試験で狙われるひっかけ問題と対策法

よくあるひっかけパターン

  • 「北側斜線制限が商業地域に適用される」という誤った選択肢
  • 「低層住居専用地域でも隣地斜線制限がある」とする選択肢
  • 「日影規制はすべての用途地域に適用される」という混同
ファイナンシャルプランナー試験では、斜線制限日影規制、そして絶対高さ制限が互いに置き換わりやすいため、用語の定義や適用地域を明確に区別することが大切です。 特に「低層住居専用地域」の特徴として「絶対高さ制限」「日影規制」が適用されることをしっかり押さえておきましょう。

攻略法:図表とスケジュールを組んだ学習

  • 用途地域ごとの規制一覧表を作る(どの地域にどの規制が適用されるか、一目でわかるように)
  • 数字をまとめたチェックリスト(10m・12m、何時間の日照が必要かなど)を作成する
  • 過去問を解いたら、間違えた問題ごとに解説を音読・再確認し、常に条文やテキストに立ち返る
ポイントは「この地域には“絶対高さ制限”と“日影規制”があるから隣地斜線制限はない」など、セットで覚えてしまうことです。

具体的な学習スケジュール例:3週間で仕上げる場合

1週目:
  • 不動産分野の基本テキストをざっと読み、日影規制・絶対高さ制限の章を確認
  • 用途地域の分類表を作成。低層住居専用地域・中高層住居専用地域・その他で仕分ける
  • 日影規制の“時間・対象範囲”をチェックリスト化
2週目:
  • 過去問(過去3~5年分)を解き、間違えた問題を徹底的に復習
  • 絶対高さ制限に関する問題(低層住居専用地域の10m・12mなど)を重点的に暗記
  • 図解やイラスト(実際の住宅街など)を見ながら、イメージで覚える
3週目:
  • 模擬試験や最新の過去問を時間を計って解き、スピードと正確性を確認
  • 過去の間違いを再度チェック。特に似たような選択肢を区別できるか最終確認
  • 必要に応じて他科目とのバランスを取りつつ仕上げる
この学習スケジュールはあくまで一例ですが、用語や数値をテキストで整理 → 過去問で実践という流れを確立することで、短期間でも効率よく得点力を高められます。

よくある間違いとその対策:試験当日の解答テクニック

よくある間違い

  • 日影規制なのに、斜線制限の知識で解こうとする(数字や条件を混同)
  • 絶対高さ制限隣地斜線制限の併用ミス(どの地域にどちらが適用されるか誤解)
  • 問題文の「すべての地域」「いずれの用途地域でも」という言葉に気づかない

試験当日の解答テクニック

  • まずは「地域名」を確認する。問題に「第一種低層住居専用地域」とあれば「絶対高さ制限、日影規制がキーワードになる」と即座に判断。
  • 選択肢に「全部」「例外なく」「常に」といった文言があれば、ひっかけを疑う。
  • 判断に迷ったら「どの規制もない場合があるか、逆にどの規制もかかる地域があるか」を思い出す。

実務でのイメージ例:日影規制・絶対高さ制限がある地域に家を建てるとどうなる?

ファイナンシャルプランナーとして実務にも役立つよう、簡単なイメージを持っておきましょう。 ケース1:第一種低層住居専用地域での戸建て
  • 絶対高さが10mまたは12mなので、3階建てがギリギリ建てられるかどうかのラインになる
  • 日影規制もあるため、周辺住宅の日照時間を考慮した設計が必要
  • 開放感があり、落ち着いた住宅地が形成される
ケース2:中高層住居専用地域での共同住宅
  • 絶対高さ制限ではなく、隣地斜線制限や北側斜線制限が適用される
  • 日影規制が加わる場合もあり、周辺住居への影響が大きい設計は難しい
  • 高さ制限はやや緩くなるが、敷地形状によっては実質的な高さが制約される
実際に住宅を建てる・売買する際には、これらの規制を考慮しなければならないため、ファイナンシャルプランナーが顧客にアドバイスを行う際にも知識は不可欠です。

過去問演習のコツ:解答テクニックと復習ポイント

日影規制や絶対高さ制限の問題は、計算問題として出されることよりは、正誤を問う知識問題として出題されるケースが多いです。以下の要点を押さえながら過去問演習を行いましょう。
  • 「どの用途地域に適用されるか」を常に整理
  • 数字(10m、12mなど)や時間(日影規制の対象時間帯や時間数)に注目
  • 誤答の選択肢に印をつけ、二度と間違えないよう復習ノートを作る
  • 試験直前には問題文を読むだけで「この地域なら日影規制が適用される/されない」を即答できるレベルを目指す
なお、過去問を解き進めるときは2~3回連続で復習するのが効率的です。初回で間違えた問題を解きっぱなしにせず、翌日にもう一度解き直すことで、記憶が定着しやすくなります。

さらに学習を深めたい方へ:内部リンクの活用

ファイナンシャルプランナー試験の不動産分野全体をより深く学びたい方は、下記の「おすすめ記事」もあわせてチェックしてみてください。 これらの記事では、試験合格に向けた学習スケジュールの立て方や、他の科目とのバランスの取り方など、より広範な知識を総合的に学ぶことができます。

日影規制・絶対高さ制限の法的根拠と参考リンク

公式情報を確認する際は、政府や自治体のサイトが信頼性が高く役立ちます。例えば、
  • 国土交通省:https://www.mlit.go.jp/
  • 各地方自治体の条例ページ(都道府県・市区町村ごとの日影規制や高度地区の独自ルール)
また、建築基準法関連の条文を直接確認する場合は、e-Gov(電子政府の総合窓口)なども有用です。

まとめ:日影規制・絶対高さ制限で効率よく得点し、FP試験合格へ近づこう

ここまで、ファイナンシャルプランナー試験の不動産分野における「日影規制」「絶対高さ制限」の基礎知識や出題傾向、学習法を詳しく見てきました。主なポイントを振り返ってみましょう。
  • 日影規制:周辺の住環境を守るため、特に低層住宅地域で冬至を基準に一定の日照時間を確保する仕組み
  • 絶対高さ制限:低層住居専用地域などで建物の高さを10mまたは12m(自治体によってはさらに厳しい上限)に制限する
  • 低層住居専用地域では「隣地斜線制限」がなく、代わりに「絶対高さ制限」が適用される
  • 出題は「用途地域ごとの制限の違い」を狙ったひっかけ問題が多い
  • 対策には用途地域別の表作りと過去問演習が効果的
これらを踏まえ、試験直前の総仕上げでは、数字・地域の対応表を高速でチェックし、過去問の誤答を再確認するのがおすすめです。「どの地域にどんな制限がかかるのか」を完璧に頭に入れておくことで、試験本番でもスムーズに正解を選べるようになります。

次のアクション

ファイナンシャルプランナー試験で合格を勝ち取りたい方は、ぜひ以下を実践してみてください。
  • まずは過去問を1度解いてみる(理解度を確認)
  • 用途地域ごとに何の規制が適用されるか、図表を作成し「可視化」
  • 日影規制・絶対高さ制限の具体的な数値と除外条件をチェック
  • 苦手分野の復習を重点的に行い、過去問を2周、3周して定着を図る
  • 他の科目も併せて効率よく学べるよう、学習計画を立てる

さらにスキルアップしたい方へのご提案

合格後にさらなる知識拡充やキャリアアップを目指す場合、CFP資格や他の国家資格への挑戦、あるいはFPとしての実務経験を積むことも大切です。学習した内容は、お客様が不動産購入や建築計画を考える際に、具体的なアドバイスリスクヘッジとして役立ちます。 また、ファイナンシャルプランナー試験の合格体験記などを参照すると、自分に合った勉強法やモチベーション維持のヒントが得られるでしょう。「ファイナンシャルプランナー試験の合格体験記を見る」といったリンク先を探して、他の合格者の声をぜひ参考にしてください。 以上、ファイナンシャルプランナー試験「日影規制・絶対高さ制限」対策の総合ガイドでした。 ぜひ本記事の内容を活かして、合格に向けた得点源をしっかり押さえてください。応援しています!

オリジナル練習問題(斜線制限)【修正版】

問題1 道路斜線制限の適用対象道路幅員

道路斜線制限は、道路幅員が20m以上の場合には適用されない。

解答:×

解説:道路幅員が何mであっても道路斜線制限は原則として適用除外とならない。幅員によって変わるのは「適用有無」ではなく、用途地域・指定容積率ごとに定められた起算高さ(例:住居系で容積率200%以下なら20m、300%以下なら25mなど)である。

問題2 北側斜線制限の適用地域

北側斜線制限は、第一種住居地域には適用されない。

解答:

解説:北側斜線制限は第一種・第二種低層住居専用地域および第一種・第二種中高層住居専用地域だけに適用される(建基法56条2項)。第一種住居地域などの住居系でも、これら4地域以外には課されない。

問題3 隣地斜線制限と防火地域

防火地域内で耐火建築物を建築する場合、隣地斜線制限は適用されない。

解答:

解説:隣地斜線制限は防火地域で耐火建築物を建てる場合に限り適用除外となる(建基法56条3項ただし書)。

問題4 道路斜線制限の勾配

道路斜線制限で用いられる斜線の勾配は、鉛直1に対して水平1.25である。

解答:×

解説:勾配は用途地域・容積率区分で異なる。住居系(容積率400%以下)の基本勾配は1:1.25だが、近隣商業・商業・準工業・工業系では1:1.5、1:2.5など複数設定がある(施行令別表第3)。

問題5 北側斜線制限の起点高さ

第一種低層住居専用地域における北側斜線制限の起点となる高さは5mである。

解答:

解説:低層住居系地域の北側斜線は、敷地北側境界線上5mを起点に、鉛直1:水平1.25の勾配で規制する(施行令136条の2)。

問題6 道路に面する北側境界の扱い

敷地の北側が道路になっている場合には、北側斜線制限は適用されない。

解答:×

解説:北側が道路でも制限自体はかかる。ただし基準線は「北側道路の反対側境界線」とみなされるため、通常より高い位置から斜線を引ける(施行令136条の2第3項)。

問題7 隣地斜線制限の適用高さ範囲

住居系地域においては、隣地斜線制限は、隣地境界線から垂直距離20m以下の部分にはかからない。

解答:

解説:住居系地域では隣地境界線から垂直距離20mを超える部分から斜線規制が始まる。商業・工業系などでは31m超から適用される(施行令別表第3)。

問題8 隣地斜線制限と工業専用地域

隣地斜線制限は、工業専用地域には適用されない。

解答:×

解説:工業地域・工業専用地域も隣地斜線制限の対象である。たとえば基本勾配は1:2.5、起算高さは31m(容積率により25mの場合も)などが定められている(施行令別表第3)。

問題9 防火地域における道路斜線制限

防火地域内で耐火建築物を建築する場合、道路斜線制限は適用されない。

解答:×

解説:道路斜線制限は建築物の耐火性能にかかわらず適用される。防火地域でも免除されない(建基法56条1項)。

問題10 屋上塔屋と斜線制限

屋上に設置する塔屋が高さ12m以下かつ水平投影面積が屋根面積の1/8以下であれば、その塔屋部分は斜線制限の算定に含めなくてよい。

解答:

解説:施行令130条の13により、①高さ12m以下、②水平投影面積が直下屋根面積の1/8以下などの条件を満たす小規模塔屋・屋上設備は道路斜線・隣地斜線・北側斜線の算定から除外できる。

よくある質問

  • Q:日影規制の基準日はいつ測定しますか?
    A:建築基準法56条の2 に基づき冬至で測定します。最も日が低い日を基準にすることで年間を通じた日照を確保する狙いがあります。
  • Q:日影規制の対象になる建物の条件は?
    A:第一種・第二種低層住居専用地域・田園住居地域では「軒高7m超または3階以上」の建物、それ以外の地域では「高さ10m超」の建物が対象です。
  • Q:絶対高さ制限が10mと12mに分かれる理由は?
    A:地区の景観や日照条件に応じて都市計画で10mまたは12mを設定します。高度地区が重なる場合は高度地区の規定が優先される点に注意してください。
  • Q:日影規制と北側斜線制限が重なる場合、どちらが優先されますか?
    A:法令上はより厳しい制限が優先されます。例えば第一種中高層住居専用地域では日影規制が指定されていると北側斜線制限が除外されるケースがあります。
  • Q:日影規制・絶対高さ制限は何時間でマスターできますか?
    A:過去問演習を含め10〜15時間ほどで基礎を固める受験生が多いです。ゴロ合わせと用途地域ごとの図表暗記を組み合わせると定着が早まります。

参考サイト

初心者のための用語集

  • 建築基準法:建物の安全・環境を守るための法律。高さや用途などを細かく規定しています。
  • 日影規制:冬至日に一定時間以上の影を周囲に落とさないよう、建物の高さや配置を制限するルール。
  • 絶対高さ制限:第一種・第二種低層住居専用地域・田園住居地域に設けられた10m/12mいずれかの高さ上限。
  • 用途地域:都市計画で定める13種類のエリア区分。住居系・商業系・工業系など、建物の用途や高さが異なります。
  • 軒高(のきだか):屋根の軒先(外壁最上部)から地盤までの高さ。日影規制の対象判断に使われます。
  • 冬至:1年で最も太陽が低い12月22日前後の日。日影規制ではこの日の影を基準にします。
  • 斜線制限:道路・隣地・北側などから斜めに引いた線を超えないよう建物の形状を制限する規定。
  • 高度地区:地区ごとに建物の高さや容積率を細かく調整する都市計画制度。絶対高さ制限より優先される場合があります。
  • 田園住居地域:2017年に新設された用途地域。農地と住宅が共存するエリアで、低層住環境を守る規制が多いのが特徴です。
  • 容積率:敷地面積に対する延床面積の割合(%)。数値が高いほど高層・大規模な建物が建てられます。
  • e-Gov法令検索:政府が公開するインターネット上の公式法令データベース。最新の条文確認に便利です。
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松田 悠志
㈱ビーシアップ代表。宅建士・FP2級。人材採用・営業・Webマーケ・資産形成を支援し、採用コンサルやマネープラン相談も対応。株12年・FX7年のスイングトレーダー。ビジネス・投資・開運術を多角的に発信し、豊かな人生を後押しします。