本日(3月17日(月))のドル円相場を徹底分析。最新ニュースや経済指標、テクニカル分析に基づく売買シナリオを提示し、デイトレ〜スイングでのトレンドフォローをサポートします。リスク管理ポイントも網羅し、FX初心者から上級者まで必見の情報をお届けします。
Contents
この記事から得られるメリット
ここでは、ドル円のFX取引を検討される方に向けて、最新の相場分析とトレード戦略をまとめました。この記事を読むことで、以下のようなメリットを得られます。
- 今日のドル円相場の方向性や注目ポイントを把握できる
- デイトレやスイングにおけるトレンドフォロー手法を具体的にイメージできる
- 最新ニュースや経済指標、地政学リスクがドル円に与える影響を整理し、リスク管理に役立てられる
専門用語が多いFXの世界ですが、なるべく噛み砕いて解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
今日の結論・注目ポイント
まず、結論を先に整理しておきます。
- ドル円は現在148円台半ば〜後半を中心とした値動きが続いており、ややドル安優勢。
- 3月18〜19日に日米で大きな金融政策イベント(日銀金融政策決定会合・FOMC)が控えているため、市場は様子見ムードになりやすい。
- ウクライナ停戦交渉や米通商政策(関税強化)の行方が地政学リスクとしてドル円を左右。
- テクニカル分析上は週足・日足ともに下向き(円高方向)の流れが続いており、リスク回避が強まれば一段の円高も想定。
- 一方で、実需のドル買い要因や株高によるリスク選好が断続的に入り、148円台後半で下げ渋る展開が続いている。
このように、ファンダメンタルズもテクニカルも「売り買いが攻防する局面」にあるため、慎重に売買シナリオを立てることが重要です。
ファンダメンタルズ分析(最新ニュース、経済指標、注目イベント)
ドル円相場を左右する大きな材料として、ここ1〜2週間の重要ニュースと、本日・明日以降のイベントをまとめておきます。
最近1週間の重要ニュース一覧
- 3月7日(金)米雇用統計(22:30発表、日本時間)
非農業部門雇用者数と失業率が市場予想より弱い結果に。発表直後にドル円は円安方向に振れたものの、すぐに円高に反転。米労働市場の弱さからFRBの追加利下げ期待が浮上し、中期的なドル安要因となる可能性。 - 3月7日(金)トランプ大統領発言
ロシアへの制裁・関税を強化する可能性を示唆。地政学リスク懸念でリスク回避の円買いが進みやすい状況に。 - 3月13日(木)米PPI(卸売物価指数)(22:30発表)
予想を下回る結果となった。インフレ圧力の鈍化→追加利下げ期待→一時的な円高方向。その後、米10年債利回りの上昇でドルが買われるなど、動きは複雑。 - 3月13日(木)植田日銀総裁の発言
金融政策に関するタカ派的なニュアンスがあり、ドル円は0.3%ほど下落。日銀が金融引き締めに踏み込む観測が浮上し、円高要因に。 - 3月13日(木)米株式市場が大幅下落
米景気後退懸念・米政府機関閉鎖リスクから主要株価指数が下落。ドル円は147.41円前後まで下値を広げ、リスク回避の円買いが強まった。 - 3月14日(金)日本春闘 第1回回答集計発表(午前中)
前年並み5%台前半との報道。上振れすれば日銀の早期利上げ期待→円高要因。実際の結果は市場予想に近い水準で、円買いは限定的。 - 3月14日(金)ドル円が148.65円まで上昇(15:22頃)
アジア株や日経平均が上昇し、リスク選好姿勢が強まる。ドル円は一時148.65近辺まで上昇したが、その後は149円台を回復できず。 - 3月14日(金)米ミシガン大学消費者信頼感指数(23:00発表予定)
結果次第ではドル買い・ドル売り要因となり得る。発表後の値動きにも要注目。 - 財務長官ベッセント氏のドル安容認発言
「最近のドル下落は自然な調整」とし、米当局がドル安を容認する姿勢を示す。中期的なドル安要因。
このように、米国のインフレ指標や日銀総裁の発言、トランプ大統領の制裁・関税政策、財務当局のドル安容認姿勢など、ドル円には複数の下押し/上押し材料が混在しています。
(出典:OANDA Japan、ロイターほか)
本日・明日(3月17日・18日)の重要指標・イベント
(出典:JTG証券 経済カレンダー(ほか)
- 3月17日(月)米小売売上高(2月)(21:30発表、日本時間)
消費動向を示す重要指標。予想を大きく下回ればドル売り・円買い要因となる可能性。 - 3月18日(火)日本銀行金融政策決定会合(初日)
19日まで開催。市場は政策金利0.5%据え置きを織り込みつつも、タカ派サプライズへの思惑あり。 - 3月18日(火)米住宅着工件数(21:30発表)、米鉱工業生産指数(22:15発表)
住宅市場や製造業の健全性をチェック。結果次第でドル円の短期変動要因に。 - 3月18日(火)FOMC(連邦公開市場委員会)開催(初日)
19日まで開催。政策金利は4.25~4.50%で据え置きの見通しだが、ドットチャートや経済見通し(SEP)で利下げペースをどう示すかが注目点。 - 3月18日(火)ZEW景況感指数(ドイツ・欧州)(19:00発表)
欧州経済の先行きを示すが、ドル円への影響度は中程度。
今週は日銀金融政策決定会合とFOMCという最重要イベントが重なり、相場のボラティリティが高まる可能性があります。米小売売上高や住宅着工件数など、米国指標にも注目が集まるため、発表前後の動きには要警戒です。
テクニカル分析:マルチタイムフレームで見るドル円相場
ここからは、より具体的にドル円の相場分析を行います。以下は筆者がまとめた私のシナリオとチャート情報をベースにした環境認識です。
週足

- 先週は安値を更新しつつも、週末にかけて下げ幅をやや戻して終了。
- 目先は151.992円付近のレジスタンスラインが強く意識される。
- 移動平均線(20MA)や200MAは依然として上昇基調だが、現在レートはその下に位置。レンジ相場的な動きもあり、方向感には乏しい局面。
総じて週足では「レンジ〜下目線」寄り。大きな節目の151円台を回復できるかどうかが長期の焦点です。
日足

- きれいなダウントレンド継続中。20MAを上抜けできずに上値が抑えられている状態。
- 上抜け失敗の陰線が出れば、ショート継続のシグナルになりやすい。
- 下値めどは147円台前半〜中盤がサポートゾーン。
日足では「下落トレンドが続いている」という認識が強く、ここを上抜けるまではショート優勢と見ています。
4時間足

- 4時間足でもダウントレンド。直近、ダブルトップのような形が形成され、下目線が強まっている。
- ただし、いったん戻しが入り、20MA・80MAをやや上抜けする動きもあり。明確なブレイクか否かを慎重に見極めたい。
- 20MAと80MAが収束しつつあるので、短期的にはレンジ抜けのタイミングを狙うトレードが有効。
全体として、4時間足もショート優勢。ただし、細かいプライスアクションによる逆張り派の買いも入るため、戻り売りのタイミングをしっかり測ることが重要です。
今日の売買シナリオ:デイトレ〜2週間程度のスイングを想定
ここでは、具体的なトレード戦略を提示します。短期(デイトレ)と中期(スイング)で目線はほぼ共通しており、「トレンドフォロー」を意識した売買シナリオです。
ロングシナリオ

- 15分足ベースで148.624円付近のレジサポ転換が確認できた場合にエントリーを検討。
- 損切りライン(ストップロス)は148.570円付近。抵抗帯を少し下回ったところでカット。
- 利確目標は直近高値の149.204円付近。リスクリワードを1:2程度に設定。
- 上位足(日足)では20MAが上値抵抗となっているため、20MAにタッチした時点で一旦利確するのも有効。
あくまで「短期の逆張り的なロング」であり、メインシナリオは下向きです。4時間足・日足が下落基調なので無理は禁物。
ショートシナリオ

- 15分足で148.354円近辺にレジサポ転換が出たらショートエントリーを検討。
- 損切りは148.408円付近へ置き、抵抗帯の少し上に設定。
- 利確目標は直近安値の147.416円付近を想定し、リスクリワード1:3を狙う。
- 上位足のトレンドが下方向であることから、トレンドフォローの王道パターンと考えられる。
週足・日足・4時間足が総じて下向きであるため、ショートシナリオのほうが優位性は高いとみています。
ただし、FOMCや日銀会合などの大イベントが控えており、急反発もあり得るためエントリー時期・損切り管理は慎重に。
リスク管理・注意点
ここでは、地政学リスクや突発ニュース対策など、トレードにおける注意点をまとめます。
- 地政学リスク:ウクライナ停戦交渉の進展とロシアの対応(出典:BBC))
ウクライナは米国提案の30日間一時停戦を受け入れる方向も、ロシアの姿勢次第で情勢が大きく変わる。停戦が実現すればリスク回避の円買い後退→ドル円上昇の可能性。逆に交渉決裂や戦況悪化なら円買いが強まりやすい。 - 米保護主義的通商政策:トランプ大統領による鉄鋼・アルミニウム製品などへの追加関税(出典:日本経済新聞)
追加関税で米国内インフレが進む場合、FRBの利下げ停止時期が後ろ倒しに→ドルの下支え要因。また、通商摩擦による世界経済減速懸念が高まると、リスク回避で円高要因になる。 - 日銀金融政策:3月18〜19日の政策決定会合(出典:日本経済新聞))
政策金利据え置き予想が中心だが、「金融引き締め姿勢」を示す発言や利上げへの言及が出れば急激な円高に振れる恐れ。 - FOMC:米政策金利の据え置き見通しだが、ドットチャート更新や声明文に注目(出典:SMD-AM)
今後の利下げペースに変化があれば、ドル円を大きく動かす要因に。 - 突発ニュース:政権トップや中央銀行要人の発言、株式市場急変、自然災害など
為替は24時間動いているため、突然の材料で急変するリスクあり。あらかじめ損切りルールを徹底する。
このように、地政学・金融政策・市場心理など多方面からドル円が揺さぶられやすい局面です。特に今週はイベント盛りだくさんなので、ポジションを持ち越す際のリスク管理を徹底しましょう。
まとめ:全体の見通しと明日以降のポイント
総じて、足元のドル円はデイトレ・スイングを問わず、下落トレンドが継続中です。大きな目線ではショート優勢ですが、148円台半ば〜149円台前半にかけて戻り売りと短期ロングが交錯しやすい状況です。
- 下落トレンド継続:週足・日足・4時間足全体で売り優勢。ただし、日足20MAのブレイクに警戒。
- 注目イベント:3月18〜19日の日銀金融政策決定会合とFOMCが最大の山場。政策据え置きがメインシナリオながら、金融当局の見通し・発言で相場が一変するリスクを内包。
- 地政学リスク:ウクライナ停戦交渉や米関税政策の行方次第で、リスク回避の円買いが急加速する可能性も十分にあり得る。
- 売買戦略:主シナリオは戻り売り(ショート)で、短期・逆張り的なロングは小幅狙いと割り切る。いずれにせよ、損切り設定を厳格に行う。
明日以降は、指標や金融政策の結果を見極めてから動きが出るケースが多いと考えられます。市場が荒れやすいタイミングですので、ポジション調整を早めに行うか、できるだけ軽めのロットで臨むのも一つの手段です。
※本記事は情報提供のみを目的としており、特定の通貨ペアの売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任で行ってください。金融商品取引においては元本割れを含むリスクがあることをご承知ください。
参考情報・出典元
- 最新ニュース(2025年3月7日〜3月14日)
(出典:OANDA Japan(https://www.oanda.jp/lab-education/market_news/2025_03_10_usdjpy/)、外為どっとコム(https://www.gaitame.com/media/entry/2025/03/14/090304)、ロイター(https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/6JGB7UHKT5KBZALBTFDDIBLPDI-2025-03-14/) ほか) - 経済指標カレンダー
(出典:JTG証券(https://www.jtg-sec.co.jp/nyumon/calendar.cgi)、時事エクイティ(https://equity.jiji.com/economic_calendar)) - 日銀金融政策決定会合、FOMC
(出典:日本経済新聞(https://www.nikkei.com/topics/23072800)、SMD-AM(https://www.smd-am.co.jp/market/ichikawa/2025/03/irepo250314/)) - 地政学リスク・ウクライナ情勢
(出典:BBC(https://www.bbc.com/japanese/topics/c50vpymk750t)、ロイター(https://jp.reuters.com/world/ukraine/ULAXICMKOBMRBHTGJJ5M5X7NZI-2025-03-11/)) - トランプ政権の関税政策
(出典:日本経済新聞(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN10CM10Q5A210C2000000/)) - チャート情報・私のシナリオ
(出典:筆者作成、各証券会社提供のレート・日経(https://www.nikkei.com/markets/worldidx/chart/usdjpy/)ほか)
以上が、本日のドル円相場に関する総合的な相場分析とトレード戦略のまとめです。デイトレやスイングを問わず、特に動きが激しくなりやすい今週は、トレンドフォローを基本にしつつ、突発ニュースへの備えを忘れないようにしてください。皆様のトレードの一助となれば幸いです。どうぞ慎重に、かつチャンスを逃さぬよう取り組んでみてください。
初心者のための用語集
- デイトレ:1日(当日中)で売買を完結する短期取引手法のことです。
- スイング:数日から2週間程度の比較的短期間で売買を完結する取引手法です。
- トレンドフォロー:上昇(または下降)の相場の流れに追随してポジションをとる手法を指します。
- ダウントレンド:価格が下落方向に動き続けている相場環境のことです。
- ダブルトップ:高値付近で似た水準の天井を2回つけるチャートパターン。下落転換のサインとされます。
- レジサポ転換:以前は抵抗線(レジスタンス)だった価格帯が支持線(サポート)に変化、もしくはその逆に変化する現象を指します。
- ロング(買い)/ショート(売り):ロングは通貨を買うポジション、ショートは通貨を売るポジションを保有することです。
- 損切り/利確:損切りは含み損を抱えたポジションを決済して損失を確定すること。利確は含み益のポジションを決済して利益を確定することです。
- リスクリワード比:損失額と利益額のバランスを示す指標で、目標利益に対してどれだけの損失を許容するかを判断する基準になります。
- 地政学リスク:国際情勢の緊張や紛争などが金融市場に影響を与えるリスクの総称です。戦争やテロ、政治不安などが円買い要因となることが多いです。
- FOMC:連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee)の略称。米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策を決定する最高意思決定機関です。
- 日銀金融政策決定会合:日本銀行が金融政策の方針(政策金利や資金供給量など)を決める会合のこと。年に数回開催されます。
- ドットチャート:FOMCメンバーが将来の政策金利見通しを示す際に用いる点グラフ。金融市場では今後の金利動向を占う重要な材料となります。
- タカ派:金融政策において引き締め(利上げなど)を志向する立場を指す言葉です。反対は「ハト派」です。
- PPI(卸売物価指数):生産者レベルの物価動向を示す指標。インフレ圧力を測る上で消費者物価指数(CPI)とあわせて注目されます。
編集後記
投資で生き残るためには、時間を味方につけなければなりません。これは実際の利益だけでなく、自らの技術に関しても同じことが言えます。
確かに、自動売買ツールで即座に利益が入るという謳い文句を目にすると、そういったものに飛びつきたくなる気持ちも理解できます。しかし、誰でも手に入る手法は、あっという間に陳腐化し、すぐに使えなくなってしまうのが世の常です。
トレーダーとしてまず考えるべきことは、どれだけ利益を増やすかではなく、いかに長く退場せずに済むかということです。つまり、負けないことを常に意識しなければなりません。
相場に参加する期間が長ければ長いほど、相場に対する理解は深まり、さらに感覚も研ぎ澄まされていきます。実際に資産を増やしていくのは、これから先でも遅くはありません。トレードの技術は、一度身に付ければ一生あなたの財産となり、あなたを支えてくれるのです。
その技術に到達するまで、退場しないことが何よりも大切です。退場しないことを最優先に考えましょう。
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