2025年3月13日のドル円相場を徹底分析。最新ニュースや経済指標、チャートを用いた具体的売買シナリオとリスク管理まで、トレンドフォロー手法で攻略するヒントを紹介します。
Contents
この記事をから得られるメリット
- ドル円相場の最新ニュースや経済指標を把握し、重要イベントを見落とさない
- 週足・日足・4時間足・1時間足など、マルチタイムフレームでのテクニカル分析ポイントを具体的に理解
- デイトレ〜2週間程度のスイングを想定したトレンドフォロー手法による売買シナリオを獲得
- 地政学リスクや突発ニュースへの備え方など、リスク管理のヒントを得られる
以下では、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を組み合わせて、今日のドル円相場のポイントを徹底解説します。
今日の結論・注目ポイント
まずは、結論と注目すべき水準・ポイントをまとめます。
- ドル円は146.500〜148.500円を中心としたレンジ推移が想定されるが、米PPIなど重要指標次第で大きく動く可能性あり
- 直近、148.639付近のレジスタンスを一度上抜けたものの、すぐに反発されてショート方向(下落)へ動いた点が注目
- 4時間足では下降トレンド継続中と見られ、148.639〜148.742あたりが強めの抵抗帯として意識されている
- 146.563や146.55円前後までの下落を狙う売りシナリオと、148.053〜148.157付近をサポートに再度上昇するロングシナリオを想定
- 今夜21:30発表の米国生産者物価指数(PPI)により、トレンドを大きく変えるきっかけが出る可能性が高いので注意
以上を踏まえつつ、ファンダメンタルズの要素をチェックしていきましょう。
ファンダメンタルズ分析(最新ニュース、経済指標、注目イベント)
ここでは、過去24時間のドル円相場に影響し得るニュースと、今後予定されている重要イベントを整理します。
1. 日本関連ニュース
- 日本の10-12月期GDP改定値が前期比年率+2.2%と速報値(+2.8%)から下方修正。個人消費が弱含んだ(出典:外為どっとコム)。
- ただし、下方修正幅は小さく、ドル円への直接的なインパクトは限定的との見方が多い。
- 本日3月13日(日本時間)の日本発の主要経済指標は特に予定なし(出典:時事エクイティ 経済指標カレンダー)。
2. 米国関連ニュース・経済指標
- 本日(3月13日)21:30に米2月消費者物価指数(CPI)・・・ではなく、**米生産者物価指数(PPI)**が発表予定。CPIは3月12日に発表済みで市場予想(前年比+2.9%)に近い結果だったとみられているが、PPIもインフレ動向を見る上で重要(出典:外為どっとコム)。
- 米CPIの前回(3月12日発表)時はドル円が大きく上下した(約+111.3pipsの変動)。今回もPPI結果がサプライズとなると、米長期金利が急上昇しドル高・円安へ振れる、または米景気後退懸念からドル安・円高へ振れる、など大きめの値動きが想定される(出典:みんかぶFX)。
- パウエルFRB議長はここ1週間ほど「米国経済は良い状態」と強調しており、利下げには慎重姿勢(出典:ロイター)。
3. 米国とカナダの報復関税合戦
- 米国とカナダが相互に関税を引き上げ合う報復関税合戦が懸念されており、昨日(3月12日)一時ドル円が146.55円付近まで急落後、148円台前半まで急反発する荒い値動きとなった(出典:外為どっとコム)。
- 通商摩擦が再燃すると、米景気後退リスクが高まるため、リスクオフの円買いで一段安となる可能性もある。
4. 注目イベント一覧
- 3月13日(木)21:30:米PPI(前回3.50%)
- 3月14日(金):米国関連の大きな指標発表予定なし
- 3月18〜19日:日銀金融政策決定会合
- 3月20日:FOMC(米連邦公開市場委員会)
上記のように、今夜の米PPIと来週のFOMCを控え、ドル円が大きく動く可能性があるため、注意が必要です。
テクニカル分析(マルチタイムフレーム)
ここからは、週足・日足・4時間足・1時間足のチャート形状を総合的に確認します。
なお、以下の分析には提出いただいた複数のチャート画像・移動平均線(SMA/MA)・レート情報を用いています。
週足

- 週足レベルでは、長期的に見ると上昇トレンドが続いていましたが、直近は148円台から146円台へ一時的に下落するなど、やや方向感の乏しい「揉み合い」局面が見られます。
- ただし、200MAはまだ上向きのため、長期的には上昇基調が継続していると判断できます。
- 148.639〜148.742付近を複数回試しにいっては跳ね返されているため、週足ベースでも上値が重い印象。
日足

- 日足では、3月12日に一度148.639を上抜けしたものの、すぐに反落し上ヒゲを形成。結果的に下方向への示唆が出ています。
- 20MAが上値を押さえており、ここを明確にブレイクできない限り、上昇トレンド継続とは言いづらい状況です。
- 146.55円前後まで下落したあと再度148円台まで買い戻しが入った経緯があるため、146.50〜146.60付近が直近強めのサポート帯と予想されます。
4時間足

- ダウ理論的には高値・安値を切り下げる形での下降トレンドが継続。直近の戻り高値は148.639周辺。
- 80MAや200MAが上から覆いかぶさるように機能しており、上値を重くしている印象が強いです。
- 現状、148.639〜148.742付近がレジスタンスとして強く意識されており、そこを背にショートを狙いやすいポイント。
1時間足

- 提出されたチャートでも確認できる通り、148.639付近を上抜け後すぐに反落した値動きが際立っています。
- 移動平均線(特に200MA)が上から抑え込んでおり、短期的にも戻り売りが有利な形状。
- 下値メドとしては、146.563(1:3の利確目標)や146.50付近が意識されるサポート帯。
これらのテクニカル観点から、トレンドフォローを前提とするなら、戻り売り(ショート)目線がやや優勢に見えます。しかし、148円台前半や148.053〜148.157を割らずに底堅く推移した場合は、ロングへの切り返しシナリオも検討余地があります。
今日の売買シナリオ(ショート/ロングの具体策)
ここでは、デイトレ〜スイングを想定した2つのトレード戦略を提示します。
【ショートシナリオ】

- エントリーポイント: 1時間足・4時間足レベルで、148.639〜148.742付近までの戻りが確認でき、かつローソク足や移動平均線(20MA、80MA、200MA)に頭を抑えられる形になったタイミング。
- 損切り(ストップ): レジスタンスブレイクが明確になった場合。具体的には148.742を上抜けして、さらに1時間足終値などで確定したら損切りを検討。
- 利確目安: まずは直近安値付近の148.196~148.053。勢いがつけば146.563(1:3の利確目標)を狙う。チャート上では146.50付近まで意識するトレーダーが多い。
- ポイント: 直近のCPIやPPIなど米国指標によって急騰するリスクがあるので、エントリー時は必ずストップを置く。エントリー後は指標発表時間帯(21:30前後)に一時的なスプレッド拡大や急変動が起こりやすいため注意。
【ロングシナリオ】

- エントリーポイント: 148.053〜148.157付近で下げ止まりのサイン(ローソク足の反発やMAのサポート)を確認した上で、短期足(15分〜1時間)で明確に安値切り上げが出たら買いエントリーを検討。
- 損切り(ストップ): 148.053を割り込んで下抜け継続が見られた場合は撤退。あるいは前日安値の148.00を明確に下回る値動きが出た時点で損切り。
- 利確目安: 直近高値の148.639超えを目指し、さらに上値余地があれば149.179(1:2の利確目標)をターゲットとする。ただし148.639〜148.742のレジスタンスで失速するリスクが高いことに留意。
- ポイント: ファンダメンタルズ要因で大きく上に振れた場合は、すぐに148.639を突破する可能性もあるが、過去に何度も跳ね返されているラインなので、過度な楽観は禁物。小ロットで様子見しつつ押し目買いを狙うのも一つの手。
リスク管理・注意点
- 米PPIの数値と市場の反応
3月13日21:30発表の米PPIが予想を大きく上回れば、米長期金利の上昇を通じて一時的にドル高・円安が進む可能性があります。一方、インフレ圧力が後退するサプライズ低数値であれば、米景気後退懸念からリスクオフが進み円高に動くリスクもあるため、指標発表直後の相場急変には要注意です。 - 米国とカナダの報復関税リスク
通商摩擦が激化すると、株式市場が大きく荒れ、リスクオフで円高方向への振れやすさが高まります。昨日(3月12日)も146.55円台まで急落後に148円台へ急騰する展開がありました。乱高下への備えとして、ポジションサイズやストップロス設定を厳格に管理してください。 - 地政学リスク(ウクライナ情勢など)
ウクライナの一時停戦合意話も浮上していますが、ロシア側の対応次第で再度緊迫する可能性があります。突発的なニュースで急なリスク回避の円買いが進む恐れがあり、常にニュース速報を確認する意識が大切です(出典:日テレNEWS、BBC)。 - 日銀およびFRBの金融政策
3月20日のFOMC、3月18〜19日の日銀金融政策決定会合など、金融政策の方向性に不透明感があります。日米金利差の縮小・拡大次第で、ドル円のトレンドが大きく変わり得ます。特にトランプ大統領が日本政府の通貨政策を批判する可能性や、日銀の追加利上げ観測が出る場合など、突発的な材料には注意が必要です。
まとめ
本日のドル円相場は、直近の高値圏である148.639~148.742付近が強固なレジスタンスとして意識され、下降トレンドが続くかどうかを占う重要な分岐点といえます。ショート目線であれば、戻り売りのタイミングを狙い、146円台半ば(146.563)への一段安を警戒。一方で、下値が堅く、148.053〜148.157付近を維持できるようであれば、ロングに転じて149円台前半(149.179)を視野に入れる戦略も考えられます。
特に今夜21:30発表の米PPIにより、インフレ指標への市場の反応次第では急変動のリスクが高まります。デイトレード〜2週間程度のスイングを想定する場合でも、常に指標発表前後の値動きには注意し、損切りラインの設定やポジションサイズ管理を徹底することが不可欠です。
本記事は情報提供を目的としたもので、特定の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。
【参考リンク・出典元】
– 外為どっとコム(https://www.gaitame.com/media/entry/2025/03/12/075418)
– 外為どっとコム(https://www.gaitame.com/media/entry/2025/03/12/091126)
– ロイター(https://jp.reuters.com/markets/us/UJ7LDEANNJJILPWA73PZLNHBXU-2025-03-07/)
– みんかぶFX(https://fx.minkabu.jp/indicators)
– 時事エクイティ 経済指標カレンダー(https://equity.jiji.com/economic_calendar)
– 外為EX 指標カレンダー(https://www.gaikaex.com/gaikaex/mark/calendar/)
– BBC(https://www.bbc.com/japanese/topics/c50vpymk750t)
– 日テレNEWS(https://news.ntv.co.jp/category/international/d1b92dac725a424eaf6254811b1e588e)
– その他、本記事中に引用したリンク先(本文中の各URL)
以上が、2025年3月13日のドル円相場における「相場の環境認識」と「具体的なトレード戦略」です。デイトレ〜スイングの期間でトレンドフォローを狙う際は、テクニカルとファンダメンタルズを総合的に判断し、リスク管理を徹底した上でエントリーを検討してみてください。健闘をお祈りします。
初心者のための用語集
- デイトレ:当日中に売買を完結する短期取引スタイル。日をまたいでポジションを保有しないのが特徴です。
- スイングトレード:数日から2週間程度ポジションを保有し、比較的大きめの値幅を狙うトレード手法です。
- トレンドフォロー:上昇トレンド時に買い、下降トレンド時に売るなど、相場の流れに沿って売買する手法です。
- ファンダメンタルズ分析:経済指標や金融政策、企業収益などの実態面に基づいて相場の方向性を分析する方法です。
- テクニカル分析:チャートの値動きや各種指標をもとに、売買タイミングや相場の方向性を分析する方法です。
- 週足/日足/4時間足/1時間足:ローソク足1本が示す時間軸の違い。例:日足=1日分の値動き、4時間足=4時間分の値動きが1本のローソク足になります。
- ダウ理論:高値・安値の切り上げや切り下げから、相場のトレンドや転換点を把握する分析理論です。
- 移動平均線(MA):一定期間の終値を平均した値を線で繋いだもの。20MAや80MAなど、期間の違いで相場の傾向を探ります。
- レジスタンスライン:価格上昇時に上値を抑えやすい水準のことを指し、抵抗帯とも呼ばれます。
- サポートライン:価格下落時に下値を支えやすい水準のことを指し、支持帯とも呼ばれます。
- 損切り(ストップロス):相場が予想と逆方向に動いた際、損失を一定の範囲に抑えるためにポジションを決済することです。
- 利確(利食い):利益が出ているポジションを決済して、利益を確定させることです。
- FOMC:米連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee)の略称で、米国の金融政策(金利)を決定する会合です。
- CPI(消費者物価指数):消費者が購入する商品やサービスの価格変動を示す指標で、インフレ状況を見る際に重要です。
- PPI(生産者物価指数):企業間取引される財やサービスの価格変動を示し、消費者物価より先行してインフレ圧力を測る指標です。
- ボラティリティ:相場変動の大きさを示す指標。値動きが激しいほどボラティリティが高いといえます。
- リスクオフ:世界的な不安要素や地政学リスクが高まり、投資家が安全資産(円や国債など)に資金を移す動きのことです。
- ポジションサイズ:保有する取引数量の大きさで、資金管理上、適切なサイズを選ぶことが重要です。
- スプレッド:FX取引における買値(Ask)と売値(Bid)の差。相場変動が激しいと広がりやすくなります。
免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、いかなる投資行動を推奨・勧誘するものではありません。記載されている情報は作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではありません。相場の状況は常に変化しており、経済指標・地政学リスク・金融政策など外的要因によって、予想を大きく上回る変動が生じる可能性があります。
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