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【3月11日(火) ドル円相場】今日の展望とトレード戦略を徹底解説!デイトレ〜スイングで押さえるべきポイント

2025年3月11日のドル円相場

2025年3月11日のドル円相場を徹底分析し、デイトレ〜2週間のスイングを想定したトレンドフォローの売買シナリオを提示します。最新のファンダメンタルズやテクニカル分析を網羅し、今日の相場で勝ち抜くための重要情報をわかりやすく解説します。

この記事を読むと得られるメリット

– 今日のドル円相場で注目すべき経済指標とニュースを把握できる
– ファンダメンタルズ・テクニカル両面から相場の方向性を認識しやすくなる
– デイトレやスイングを想定した具体的なトレード戦略(エントリーポイント・損切り・利確目安)がわかる
– 地政学リスクや突発ニュースへの備え方、リスク管理の要点が理解できる

今日の結論・注目ポイント

本日のドル円は下方向への圧力が依然として強まる一方、短期的には一時的な戻り(反発)の余地も視野に入るため、方向感がやや掴みにくい相場です。
特に注目されているレートとしては146.94円前後(昨年9月-今年1月の上げ幅に対する61.8%押し)を下抜けると、次の145.00円を目指す可能性が高まり、一方で148.60円付近まで戻した場合はショートのタイミングが来るかもしれません。
日足以下の短期足では明確な下向きトレンドが続いており、今週に入って戻しらしい戻しが少ない状態です。ただし、3月12日(水)21:30に米国で消費者物価指数(CPI)が発表される予定で(出典:時事エクイティ)、これがFRBの金融政策観測を大きく左右する重要イベントとなります。イベント前後の乱高下にも十分注意しましょう。

ファンダメンタルズ分析(最新ニュース、経済指標、注目イベント)

1.最新ニュース

  • 日本の1月勤労統計調査(3月10日発表)
    名目賃金は前年同月比2.8%増だった一方、実質賃金は1.8%減と3カ月ぶりのマイナスに転じました(出典:マネックス証券)。個人消費の伸び悩みを示唆し、日銀の追加利上げ観測を弱める要因になる可能性があります。
  • 日本の1月国際収支(3月10日発表)
    経常収支が-2307億円と大幅赤字に転落(出典:松井証券)。貿易赤字も拡大し、円需給面では円安圧力となり得ます。
  • パウエルFRB議長の発言(3月7日)
    「金利調整を急ぐ必要はない」と述べた一方、「関税強化による短期的なインフレ期待の上昇」が依然として懸念材料と発言(出典:ロイター)。米金利の高止まりが続くならドル高要因ともなり、ドル円の上値を支える可能性があります。
  • 米雇用統計の影響
    2月の非農業部門雇用者数が予想を下回る15.1万人、失業率が4.1%に悪化したことから、ドル円は一時146円台後半へ下落(出典:みんかぶFX)。ただし、パウエル議長の「利下げを急がない」姿勢が支えとなり、下げ止まりの要因にもなっています。
  • トランプ政権の通商政策
    3月12日に鉄鋼・アルミ輸入関税(25%)を発動予定(出典:NRI)。これは米国内のインフレを押し上げる要因になるため、FRBの利下げ観測が後退すればドル高・円安要因となる可能性があります。

2.注目イベント一覧(日本時間)

  • 3月11日(火) 8:50:GDP年率(実質)2024/10-12改定(前回2.80%)
  • 3月11日(火) 8:50:マネーストック(M2)
  • 3月12日(水) 8:50:国内企業物価指数(前回4.20%)
  • 3月12日(水) 19:30:インドCPI(影響度は低いと想定)
  • 3月12日(水) 21:30:米国消費者物価指数(CPI)(前回3.00%)

(出典:時事エクイティJTG証券

特に米CPIはFRBの金融政策判断に直結するため、ドル円のボラティリティが急拡大する可能性があります。また、日本のGDP改定値も日銀金融政策への思惑を誘発する可能性があるため、発表後の値動きには要注意です。

テクニカル分析(マルチタイムフレーム)

週足

週足チャートでは、現在は一服感が強まり、147円の節目付近を推移しています。
ただし、移動平均線(200週・80週・20週)を確認すると、200週線は上向き傾向を維持しているものの、80週線と20週線がややデッドクロス気味に近づきつつあり、長期的な上昇トレンドはやや減速傾向にあります。
147円を大きく割り込むと、145円付近が次の強めサポート候補として意識されやすく、さらに下抜けが進行すると心理的節目となる140円を目指す動きへ拡大する可能性があります。

日足

日足は、ここ最近は戻りが極端に小さいまま下落が続いており、ダウントレンドが明確化しています。
注目すべきレジスタンスとして148.60円前後が挙げられ、ここは以前から意識されている水平線や移動平均線が集中するゾーンです。もしここまで反発が入る場面があれば、戻り売り(ショート)を狙いやすい形ともいえます。
また、3月7日に付けた146.94円が昨年9月〜今年1月の上げ幅に対する61.8%押し水準(出典:外為どっとコム総研)となっており、ここを明確に下抜けすると、次は145.00円という大台が再度ターゲットになる可能性があります。

4時間足

4時間足を確認すると、20MA・80MA・200MAいずれも下向き方向へ角度がついており、パーフェクトオーダーに近い下目線が続いています。ただし、MA乖離が大きくなりすぎた局面では、短期的な大きめの戻し(ショートの買い戻し)も発生しやすくなります。
具体的には、前述の日足と同様、4時間足でも148.639円あたりに意識されるレジスタンスがあり、ここを超えられずに失速した場合は再度売りが強まる可能性も。逆に上抜けに成功すれば、148円台後半〜149円近辺まで反発が見込まれる余地も視野に入れておきたいところです。

1時間足〜15分足

より短期の1時間足や15分足では、目立った戻りを挟まずにショート方向へ一気に走る動きが続いています。具体的には、15分足で147.167円周辺に短期的な抵抗帯があり、ここでのダブルトップ形成などを確認できれば、絶好のショートエントリーのサインとなる可能性も。
一方、15分足の移動平均線同士の収束からゴールデンクロスが発生した後、147.4円付近でレジサポ転換が起きたら短期ロング狙いのシナリオも検討できます。

今日の売買シナリオ(トレンドフォロー中心)

ここではデイトレ〜2週間程度のスイングを想定したトレンドフォローを中心に、ショート(売り)シナリオとロング(買い)シナリオの両面を提示します。

ショート(売り)シナリオ

  • エントリーポイント
    – 15分足で147.167円近辺を上値抵抗として、ダブルトップやローソク足の陰線包み足など反転サインが出たタイミング
  • 損切り(ストップ)
    – 少し広めに147.523円付近に設定。現在かなりショートも伸び切っているので、全ての抵抗帯(20MA,80MA,147.5のダブルトップ)が否定されるところまで損切りラインを広げる
    – 理由:相場が想定以上に戻してきても対応できるよう、直近高値を明確に上抜けるポイントにストップを置くことでダマシを回避
  • 利確目安
    146.269円付近(リスクリワード比1:1.5を想定)
    – さらに下落が強まる場合は146.147円や、意識される145.00円の大台をターゲットにしても良い
  • シナリオの背景
    – 日足以下で強い下向きトレンドが継続
    – ただし、相場がすでに下げ渋っているエリアでもあり、反発も予想されるので慎重にエントリーを

ロング(買い)シナリオ

  • エントリーポイント
    – 15分足や1時間足で移動平均線がゴールデンクロスし、ローソク足が明確に上抜け
    – レジスタンスが意識される147.4円前後で押し目を作り、サポート転換したタイミング
  • 損切り(ストップ)
    147.361円付近に設定
    – 上昇シナリオが崩れるラインを明確に割った段階で即撤退する想定
  • 利確目安
    148.201円付近(リスクリワード比1:3を狙う)
    – ただし、148円台後半には4時間足〜日足の移動平均線が集中しているため、早めの利確も検討
  • シナリオの背景
    – 短期的には自律反発の余地があり、148円台前半〜中盤へ戻す動きが見られる可能性
    – ただし、日足以上の上位足では売り優位が継続しており、逆張り要素が強い点に留意

リスク管理・注意点

1.地政学リスクと突発ニュース

  • ウクライナ情勢:トランプ大統領がウクライナへの軍事支援を一時停止し、欧州では危機感が高まっています(出典:YouTubeニュース)。紛争が激化すれば安全資産としての円買いが強まる可能性があります。
  • 米国の通商政策:3月12日に鉄鋼・アルミへの25%関税発動予定(出典:NRI)。貿易摩擦拡大懸念はリスクオフからドル安・円高要因となる場合もありますが、米インフレを加速させる観点ではドル高要因になる面も。
  • 日本の長期金利:3月10日には新発10年国債利回りが1.575%へ上昇し、16年半ぶりの高水準(出典:ロイター)。日米金利差が縮小すれば円買い要因となり得ますが、米金利も上昇傾向にあり、相殺される可能性あり。

2.突然の大口フロー・要人発言
米CPIなどの主要指標発表以外でも、パウエルFRB議長やトランプ大統領の発言、あるいは日銀関係者による金融政策観測に関するコメントが出れば、瞬間的にドル円が数十pips動くケースも考えられます。特にFOMC(3月18日〜19日)前後の市場の思惑や報道には注意しましょう(出典:時事エクイティ)。

3.エントリー前のシナリオ再確認
デイトレード〜2週間程度のスイングトレードであっても、必ずエントリー前に上位足の流れを再確認し、現在値からどれだけの値幅を狙えるか、損切り幅とのバランスは妥当か、冷静に検証することが大切です。

まとめ

  • ドル円の長期トレンド:週足ベースではまだ上昇トレンドを維持する要素があるものの、短中期的には下落基調が優勢。
  • ショート戦略:147.1〜147.2円付近での反転を狙い、損切りを147.523円前後に設定。利確は146.269円付近を目指し、さらに下落が継続するなら145円台を視野に。
  • ロング戦略:移動平均線ゴールデンクロス後の押し目買いを想定し、147.361円あたりで損切り、148.201円付近で利確(リスクリワード1:3)。上位足の流れとは逆張り気味なので早め撤退も検討。
  • 今後の注目イベント:3月11日(火)8:50の日本GDP改定値、3月12日(水)21:30の米CPIは大注目。大きく動く可能性があるため、発表前後はポジション管理を徹底。
  • 地政学リスク・通商政策:ウクライナ情勢や米関税発動のタイミングで為替変動が急激化する恐れ。リスクオン・オフの切り替わりに注意。

大枠としては依然としてドル円は下方向への強いバイアスがあります。しかし、直近の売り一巡後には短期的な戻りも予想され、ショート戦略にしても戻り売りを待ってエントリーする形が安全に思えます。イベントが集中する週でもあるため、大きなニュースや指標結果次第で一瞬にして相場観が変わるリスクもあることを念頭に置いてください。

本記事は情報提供を目的としたもので、いかなる売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。

参考リンク(出典)

初心者のための用語集

  • ショート(売り):相場が下がると予想し、高い価格で売って低い価格で買い戻すことで利益を狙う手法です。
  • ロング(買い):相場が上がると予想し、安い価格で買って高い価格で売ることで利益を狙う手法です。
  • 損切り(ストップ):思惑と反対の方向に相場が動いた際、一定ラインでポジションを決済して損失を確定することです。
  • 利確(利食い):含み益を確定するために、保有ポジションを決済して利益を得ることです。
  • 移動平均線(MA):一定期間の価格平均を線でつないだもので、相場のトレンドや勢いを視覚的に捉えやすくする指標です。
  • ゴールデンクロス/デッドクロス:短期移動平均線が長期移動平均線を上抜け(ゴールデン)や下抜け(デッド)するタイミングを指し、トレンド転換のサインとされることが多いです。
  • ダウントレンド:高値と安値を切り下げながら下落傾向を続けるチャートの動きです。
  • パーフェクトオーダー:複数の移動平均線が長期から短期まで順番に上向き(または下向き)に整列し、強いトレンドが形成されている状態です。
  • ダブルトップ:天井となる価格帯が2回出現し、その後反落する形状のチャートパターンで、下落転換のサインとされます。
  • レジサポ転換:以前レジスタンス(上値抵抗)だった価格帯がサポート(下値支持)に変わる、あるいはその逆を示す現象です。
  • 押し目買い:上昇トレンド中の一時的な下落時に買いでエントリーし、再度の上昇を狙う手法です。
  • トレンドフォロー:相場の上昇または下降の方向に合わせてポジションを持ち、流れに乗って利益を狙う売買手法です。
  • 陰線包み足:前のローソク足より大きな陰線が出現し、前足を完全に包みこむ形で始値から終値まで下落した足のことです。反転のシグナルになる場合があります。
  • ダマシ:一度ブレイクアウトなどのサインが出たにもかかわらず、すぐに元のレンジや方向に戻ってしまうことを指します。
  • ボラティリティ:価格変動の大きさや激しさを表す指標で、値動きの幅が大きいほどボラティリティが高いといわれます。

編集後記

トレードの基本となるのは、やはりタイミングです。

例えば、今回のように明らかなショートトレンドであっても、伸びきった状態から一気に戻しが入ることがあります。この場合、たとえショートでエントリーしていても、大きな戻しが発生したタイミングで損切りに遭うケースは避けられません。

ですから、環境認識だけで「ショートトレンドだからショートで入る」というのは安易すぎます。しっかりとタイミングを見極める必要があり、そのためには確かな抵抗帯で十分な反応が見られることを確認することが大切です。また、抵抗帯に到達しようというタイミングでエントリーするのも時期尚早です。なぜなら、そのままブレイクしてしまう可能性があるからです。

初心者の場合、エントリータイミングが早すぎるという現象がよく見受けられます。
損をしたくないから、今のうちに早めにエントリーしよう」という感情が、結果的にあなたの資産をどんどん減らしてしまいます。たとえチャンスだと感じても、焦らず一旦落ち着いて状況を冷静に判断する。心の余裕を持つことが重要です。

特に、スイングトレーダーを目指すのであれば、なおさら焦りは禁物です。

免責事項

本記事は情報提供を目的としたものであり、いかなる投資行動を推奨・勧誘するものではありません。記載されている情報は作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではありません。相場の状況は常に変化しており、経済指標・地政学リスク・金融政策など外的要因によって、予想を大きく上回る変動が生じる可能性があります。

投資に関する最終的な判断は、読者ご自身の責任とリスク負担のもとで行ってください。本記事の内容を利用したことで生じたいかなる損害についても、執筆者および当サイト運営者は一切責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。投資に際しては、最新の情報収集と慎重なリスク管理を徹底することを強く推奨いたします。

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