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はじめに:この記事を読むメリット
今週(2025年4月21日~4月25日)のドル円相場を中心に、FXで売買を検討しているトレーダーや個人投資家に向けて、最新のファンダメンタルズ・テクニカル分析・トレンドフォロー手法によるトレード戦略を詳しく解説します。
この記事を読むと、以下のメリットが得られます。
- ドル円の直近1週間(4月14日~4月18日)の重要ニュースや経済指標、公的会合のポイントを網羅的に把握できる
- デイトレから最大2週間程度のスイングを想定したトレンドフォロー手法の具体的売買シナリオを確認できる
- 突発ニュースや要人発言が相場に与える影響を踏まえたトレード戦略の立て方をイメージできる
- 地政学リスクやFRB・日銀関連の動きなど、今週注視すべきリスク管理ポイントを整理できる
月曜日(4月21日)以降に注目しておくべき経済指標やイベント、売買シナリオを知り、適切なエントリー・エグジットを行うためのヒントが見つかるよう、ぜひ最後までご覧ください。
結論・注目ポイント
まず、結論として意識すべきポイントを簡潔にまとめます。
- ドル円140円割れの警戒感が高まりつつあり、年初来安値を更新中(4月18日時点で141円台半ばまで下落)。
- 4月21日(月)から始まるIMF世銀総会と同時開催の日米財務相会談で「円安是正」が協議される可能性があり、円高要因として注目。
- 米FRB議長への批判や利下げ要求(トランプ大統領の発言)が続く中、早期利下げ観測がドル売り要因となりうる。
- テクニカル的には週足・日足ともに下向き傾向。しかし、140円近辺は強めのサポートとして意識されやすく、ブレイクに失敗すれば短期的な戻りを狙った買いが入りやすい。
- リスク要因として、突発的な要人発言や米中貿易摩擦進展、日米関税交渉の結果などで急変動に注意。
ファンダメンタルズ分析
過去7日間(4月13日~4月19日)に公表された重要ニュース・要人発言、および今週(4月21日~4月25日)に予定されている主なイベントをまとめます。
1.最新ニュース(4月13日~4月19日)
- 4月13日(日)
「株価 記録的変動の1週間に 週明けも関税めぐる動きに左右か」
米国の関税政策やドル安・株安・債券安の「トリプル安」が進行し、ドル円は一時142円台まで円高。
出典・リンク: NHK - 4月15日(火)
「プラザ合意とマールアラーゴ合意の”決定的な違い”」
トランプ大統領が求めるドル安誘導について日本が円高を容認するかが焦点。
出典・リンク: TBS Bloomberg - 「NY外為市場=ドルが対ユーロ・円で上昇…」
先週3%超下落したドル指数が一時的に回復。追加関税見直し報道で様子見ムード。
出典・リンク: ロイター/Yahoo!ニュース - 4月16日(水)
「トランプ米大統領 日本との会合、自分が出席する」
軍事費・貿易の公平性が主要議題になりそう。円高要因のひとつとして警戒感あり。
出典・リンク: ブルームバーグ/みんかぶFX - 4月17日(木)
「ドル141.70~143.20円の見通し、トランプ氏のFRB議長批判が重し」
トランプ大統領がパウエル議長解任を示唆し、利下げを要求。ドルの上値が重くなりやすい。
出典・リンク: ロイター - 「ドル/円 日米関税交渉次第で上下どちらにも大きく動く」
141円台半ばまで円高が進行。米中貿易戦争激化懸念も相まって、140円割れ警戒感が急浮上。
出典・リンク: みんかぶFX - 4月18日(金)
「ドル140円の攻防視野に、日米財務相会談に注目=来週の外為市場」
加藤財務相と米ベッセント財務長官の会談で、為替に言及があるか市場の関心大。
出典・リンク: ロイター - 「ドル円、140円割れを警戒…日米財務相会談で『円安是正』が議題に」
141円60銭台まで下落。138円台が視野に入るとの見方も。
出典・リンク: Gaitame.com - 4月19日(土)
「来週の為替予想(米ドル/円)『約2年ぶりの138円台が見えて来るか』」
米ドル/円が年初来安値を更新し、米中貿易摩擦激化懸念から141.607円まで下落。さらに円高が進むシナリオに警戒感。
出典・リンク: Gaitame.com - 「米ドル/円は135円への下落過程!」
日米関税交渉の結末次第では下値リスク拡大。ドルインデックスの下落が続くとの指摘も。
出典・リンク: ザイFX!/ダイヤモンド社
2.今後の重要指標・イベント(4月21日~4月25日)
- 4月21日(月)
- 4月22日(火)
- 4月23日(水)
- 4月24日(木)
- 4月25日(金)
- 4月23-24日 G20財務相・中央銀行総裁会議(財務省)
日米関税交渉の進展や円安是正が議題に上がる可能性に注意。
テクニカル分析(週足・日足・4時間足・1時間足)
週足

- 価格帯: 直近は142円台前半で推移。先週は陰線を形成し、140円ブレイクを視野に入れやすい展開。
- 移動平均線(MA): 20MAが下向き、80MAとのデッドクロスの可能性。200MAは上向きだが、勢いは弱まっている。
- レジスタンス: 145円台後半~146円近辺
- サポート: 大台の140円を割り込むと138円台、さらに135円台が次のターゲットになる可能性。
週足レベルでは、下方向のトレンドが強く、心理的節目の140円攻防が大きな注目点。
日足

- トレンド: 2月下旬あたりから高値・安値を切り下げる下落基調。
- 移動平均線: 20MA~200MA全て下向き。短期的に見ても「戻り売り」が有利な地合い。
- 価格目安: 4月18日時点で141円台半ば。140円を一気に割れずに下げ止まっているため、底固さも意識される。
日足チャートでは、戻りがあっても20MA付近(142.5~143.0円)で押さえられる動きが続く場合、下落再開のシナリオが優勢です。
4時間足

- 方向性: 3月後半以降ずっと下落トレンドが継続中。
- 移動平均線: 20MA、80MA、200MAがすべて下を向いており、ショートの勢力が強い。
- ポイント: 141.5円付近での反応。何度もサポートされているため、ここを終値ベースで抜けると140円前後までは早い。
月曜日からの売買シナリオ
今週(4月21日~4月25日)は、日米財務相会談やG20などの要人発言リスクが多く、また米国の耐久財受注やPMI関連指標などドル売りに傾きやすい材料も散見されます。
下落継続シナリオを中心としつつ、ブレイクアウト失敗時の戻り売りや反転シナリオにも注意します。
ロング(買い)シナリオ
- エントリーポイント: 142.5円付近を上抜けてからの「押し目買い」。あるいは140円割れを試して下げ止まり、再度141円台を回復した場面。
- 損切りライン: 直近安値割れ(例:140.80円~141.00円)が明確になったところ。
- 利確目標: 143.50円~144.00円(20MA~80MAに接近する水準)。
- リスクリワード: 1:1~1:1.5程度を想定。エントリー根拠が弱い相場環境のため、深追いせず短期決済も検討。
- 代替プラン: 下落がさらに加速した場合はロングを諦め、あくまで反転の明確なシグナルが出た時のみエントリー。
上記ロングシナリオは基本的に「下げ止まり確認の逆張り」や「下落ブレイクの失敗」を狙ったもので、相場全体の方向は下です。あくまで短期的な反発をとらえる形の戦略になります。
ショート(売り)シナリオ
- エントリーポイント: 141.50円下抜けを4時間足終値などで確認してからの売り。もしくは142.50円付近への戻りが弱く終わったところを狙う。
- 損切りライン: 直近高値を少し上回る142.70~143.00円あたり。
- 利確目標: 140円割れを試す展開。さらに138円台を試す場合も想定できるが、イベントリスクが多いため段階的に利食いするのが無難。
- リスクリワード: 1:1.5以上を狙いやすい。
- 代替プラン: 141.50円で明確な買い支えが入り、反発が強い場合はショートを一度撤退。次のレジスタンス(142.50円付近)到達で再度エントリーを検討。
現時点では「戻り売り」または「サポート割れ追随売り」がメインシナリオ。急落後にイベントリスクで急反発する場合もあるため、一部ポジション決済やストップのこまめな調整が推奨されます。
リスク管理・注意点
- 要人発言リスク: 日米財務相会談、G20などで「ドル安誘導」や「円安是正」が明言されると一気に円高方向へ動く可能性。ロットは大きくしすぎず、逆指値を厳格に設定。
- 地政学リスク: 米中貿易摩擦の進展やウクライナ情勢の変化など、突発ニュースで一気にリスクオフが強まる場合はスリッページや急落に注意。
- 経済指標発表時の急変: 4月21~25日はいくつか高インパクト指標が集中。特に米国のPMI・耐久財受注などで急騰・急落しやすい。
- ポジションの一部決済や建玉調整: イベント前後はポジションを軽くしておくか、ノーポジで様子見するのも有効。
- 流動性低下時間帯の注意: 日本時間早朝やNY市場引け後などは流動性が薄く、値が飛びやすい。
まとめ・明日以降のポイント
今回のドル円相場は、米国の利下げ観測や円安是正の思惑が絡み、下落方向の圧力が強くなっていますが、140円前後には強いサポートが存在します。
テクニカル的にも短中期移動平均線は下を向いており、基本は「戻り売り」方針が優位。しかし、一方的なショートポジションに偏ると、要人発言をきっかけとした短期的なショートカバーにも注意が必要です。
以下のポイントに留意しながら、明日(4月21日)以降のトレードに臨みましょう。
- 140円付近のサポートラインの動向
- イベント前後(特に日米財務相会談、G20)での突発的な円買い・ドル売りリスク
- 米PMI・耐久財受注などの景況感関連指標の結果次第でドル安継続か反発か
デイトレーダーは短期のレンジ抜けを狙ったブレイクアウト、スイングトレーダーは下落トレンド継続を前提とした戻り売りがメインシナリオとなりそうです。
免責文
本記事は情報提供のみを目的としたものであり、特定の銘柄(通貨ペア等)の売買を推奨するものではありません。
投資判断はあくまで自己責任で行っていただき、運用結果について当方は一切の責任を負いかねます。
相場の動向や経済状況は常に変化するため、最新情報の収集・分析と適切なリスク管理を心がけてください。
参考・出典リンク
- NHK
- TBS Bloomberg
- ロイター/Yahoo!ニュース
- ブルームバーグ/みんかぶFX
- ロイター
- みんかぶFX
- ロイター
- Gaitame.com
- Gaitame.com
- ザイFX!/ダイヤモンド社
- Yahoo!ファイナンス
- 三井住友DSアセットマネジメント
- 三菱UFJ銀行
- OANDA
- JTG証券
- Gold News
- 財務省
以上が2025年4月第4週のドル円相場分析・トレード戦略のまとめです。ファンダメンタルズとテクニカル両面から総合判断し、トレンドフォローをベースとしたデイトレ・スイング取引を計画する際の一助になれば幸いです。リスク管理を徹底し、相場の急変には十分ご注意ください。
編集後記:専業か?兼業か?
今週も一応はシナリオを書きましたが、実際のところ、今週はトレードを見送っても良いかなと思っています。
少なくとも、方向性が出るまでは動くべきではありません。
こういうところが、兼業トレーダーの強みです。多くの方にお話ししていますが、専業トレーダーは「24時間いつでもポチポチすればお金を稼げる」と思っている方が多いのですが、これは誤解です。
トレードで一番難しいのは、そもそも相場が動いていないと、きちんとした期待値でエントリーができないということです。
トレンドフォロワーであればなおさらで、明確なトレンドが発生していなければ、そもそもエントリー自体が成立しません。
凪相場が続いた場合、専業トレーダーは非常に大変です。
エントリーするタイミングがほとんどなく、時間だけが過ぎていき、常に不安が襲ってきます。
私は兼業トレーダーですが、その分、トレードができない時は別の仕事に集中すれば良いわけですし、精神衛生上とても良いと考えています。
専業が良いか、兼業が良いかは人によって向き不向きがあると思いますが、私はこうした難しい相場で無理にエントリーしなくて済む兼業トレーダーのスタイルが自分に合っていると感じています。
あなたも、ぜひ自分に合うスタイルを見つけてみてください。
参考サイト
- ニュースのタイトル:株価 記録的変動の1週間に
概要:4月11日にドル売り・円買いが加速し、約半年ぶりに1ドル=142円台まで進行。株安・ドル安・債券安の「トリプル安」が市場の不安を拡大。
出典:NHK - ニュースのタイトル:トランプ米大統領 日本との会合、自分が出席する
概要:トランプ大統領が日米会合に出席すると発表し、軍事支援や貿易公平性が討議される見通し。日米関係の動向が為替市場に影響。
出典:みんかぶFX - ニュースのタイトル:トランプ氏のFRB議長批判がドル売り圧力に
概要:トランプ大統領がパウエルFRB議長を批判し、早期利下げ要求や解任を示唆。ドル売りが強まり、ドル円は141.64円まで下落。
出典:Reuters - ニュースのタイトル:ドル140円の攻防視野に、日米財務相会談に注目
概要:来週21日から開催されるIMF・世銀総会での日米財務相会談に焦点。為替協議の有無が140円攻防に影響。
出典:Reuters - ニュースのタイトル:来週の為替予想(米ドル/円)
概要:米中貿易摩擦激化懸念でドル円は141.60円台まで下落。加藤財務相の会談申し入れで138円台視野の観測も。
出典:外為どっとコム - ニュースのタイトル:シカゴ連銀総裁講演
概要:グールズビー総裁が米金融政策やインフレ動向に言及。市場は講演内容を重要視し、為替ボラティリティが高まる可能性。
出典:三菱UFJ銀行 - ニュースのタイトル:米ADP雇用統計予想
概要:ADP雇用統計で14万人増加予想。非農業雇用の先行指標として、米雇用情勢の改善度合いが注目される。
出典:JTG証券
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