「今日のドル円相場の環境認識」と「売買戦略」について、トレンドフォロワー目線で詳しく解説します。初心者から上級者の方まで、誰もが今日のトレードに活かせる実践的なポイントを盛り込みました。ぜひ最後までご覧いただき、トレードの参考にしてください。
■本日のドル円相場のポイント総まとめ
- 全体観
- 週足:上昇トレンド継続中。20MA(移動平均線)を下回らずに下ひげを残した先週が印象的。引き続き上昇傾向の継続を示唆。
- 日足:1月中旬以降、やや下降トレンド気味だったが、200MA付近で安値が意識され下げ止まりの可能性。20MA付近まで戻しつつあり、転換もあり得る難しい局面。
- 4時間足:20MAを上抜ける動きが出ており、安値を固めながら上昇を試す動き。153.7円付近の抵抗帯を突破し、短期的には上昇継続のシナリオが浮上。しかし、日足20MAが頭を抑えやすい位置にあるため要注意。
- テクニカル注目点
- 「20MA」と「80MA」のクロスに注目。1時間足でゴールデンクロスがはっきりすれば上昇への初動を狙いやすい。
- 155円前後は市場参加者が意識している節目になりやすく、押し目形成(ダブルボトムや安値の切り上げなど)を確認したらロングを検討する選択肢が生まれる。
- ショートを検討する場合は、1時間足の20MAと80MAが再度デッドクロスを起こし、抵抗帯として機能するのを確認するシナリオが有効。
- ファンダメンタルズ要因
- 日本:日銀がタカ派寄りになりつつある。政策金利を0.5%へ引き上げ、今後は追加利上げ観測も。これは円高要因。
- 米国:FRBは昨年の大幅利上げから徐々に利下げを進め、現在は様子見。ドルの先高感は後退気味。
- 政治リスク:米国のトランプ大統領がカナダ、メキシコ、中国への追加関税を発動。これに欧州も強く警戒。貿易戦争の拡大が懸念され、市場はリスク回避ムードになるとドル安要因になりやすい。
- 経済指標:米国の雇用統計(7日発表予定)など、大きなイベント前で市場の慎重姿勢が続きやすい。
Contents
1.現在のドル円相場環境認識
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1-1.週足の見通し
- 上昇トレンド継続中
週足を見ると、高値と安値が切り上がり、明確に上昇トレンドを描いています。直近では20MA付近で下ひげを伴う反発が見られ、再度上昇を狙う流れが出やすい状況です。 - 週足20MAが意識されやすい
これまでの値動きの中で何度もサポートとなっていた週足20MAを割り込まずキープしていることは、強気継続のサインと見ることができます。
1-2.日足の見通し
- 200MA付近で下げ止まり
1月10日付近からの下降の流れが200MA周辺でサポートされ、安値を切り上げ始めている印象です。 - 20MA付近で攻防が発生
現在価格が20MA付近(または若干上回る)のため、「日足20MAを完全に上抜けできるかどうか」が大きな焦点となっています。ここで押し戻される場合、再び下向きトレンドに戻るリスクもあり、慎重な判断が必要です。
1-3.4時間足の見通し
- 20MA上抜けの動き
4時間足のチャートでは、20MAをしっかり上抜けして安値を固めているような形が見られます。153.7円付近が一つのサポート帯になっており、上昇トレンドに転換する可能性が浮上。 - 抵抗帯155円前後の攻防
155円付近には過去に何度か意識されているレジスタンスゾーンがあります。ここを明確に上抜けすると、上昇に弾みがつく可能性が高いですが、跳ね返されると再度下落のリスクも残ります。
1-4.1時間足の詳細
- 「20MAと80MAのクロス」に注目
短期のトレードでは、1時間足の移動平均線のゴールデンクロス/デッドクロスが分かりやすいエントリー判断材料になります。 - 押し目形成に要注意
ロングの場合:155円前後で押し目を確認できれば、初押しを拾うトレンドフォローが有効。
ショートの場合:再度1時間足で20MAと80MAが下向きにデッドクロスし、かつダブルトップなどが出れば売りやすい。
2.最新ファンダメンタルズ情報と相場への影響
ここからは、今日のドル円相場の方向感を左右しそうな主要ニュースをまとめます。トレンドフォロワーにとって、ファンダメンタルズとテクニカルを合わせて考えることは重要です。
2-1.米国の政治リスク:追加関税発動
- トランプ大統領、カナダ・メキシコ・中国に追加関税
4日から25%・10%の追加関税を発動すると署名。自動車産業やエネルギーセクターへの打撃が予想され、世界的に貿易戦争が再燃するリスク。 - 欧州も対抗措置を示唆
EUは「不当または恣意的な関税には断固対応する」と明言。貿易摩擦がさらに拡大すれば、ドルへの信頼が低下し、ドル安要因になる可能性がある。
2-2.日銀の金融政策:タカ派傾向
- 日銀、政策金利0.5%に引き上げ
2024年にはマイナス金利政策を終了し、さらに追加利上げの可能性を示唆。円高を誘導する材料となりやすい。 - インフレ目標2%に届くか
実際の基調的インフレ率は未だ2%に満たないが、日銀は利上げ継続方針。市場では2025年中に2回以上の利上げがあるとの観測も。
2-3.米国の金融政策:一服ムード
- FRBは利下げを進め、一旦据え置き
大幅利上げから徐々に利下げへ転換し、現在は4.25~4.5%で維持。インフレ率が2%を大きく超えるようなら再度利上げの可能性もあるが、現状は様子見。 - 利下げ継続ならドル安圧力
今後も米国が景気減速懸念から追加で利下げを実施すれば、ドル売りの流れが強くなるシナリオが考えられる。
2-4.経済指標:米国雇用統計など
- 米国雇用統計(7日発表)
エコノミスト予測では非農業部門雇用者数が17万人増と堅調な見通し。ただし、ベンチマーク改定による大幅な修正が入る可能性もあり、相場が荒れやすいタイミング。 - 日本の実質民間消費支出は好調
2024年第3四半期は増加傾向。企業の投資意欲も高まり、景気先行指数は弱含みながらも大きく落ち込んでいない。円高材料として注目。
3.売買戦略とシナリオ
ここでは、デイトレ~スイング目線で想定する具体的な売買戦略を整理します。ご自身のトレードスタイル・リスク許容度に合わせて検討してください。
3-1.ロング戦略
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- 1時間足・20MAと80MAのゴールデンクロスを確認
- 現在155円付近で上昇が一服した後、押し目形成を確認する。
- ダブルボトムや安値切り上げを待って、ブレイクエントリーを狙う。
- 損切り位置(例:154.8円下)
- 直近サポートが崩れるラインを割れば、上昇シナリオが崩れるため、ここを損切り目安とする。
- 30~40pips程度のタイトな損切り設定でも可。狭すぎるとノイズで狩られやすいので注意。
- 利確目標
- 日足20MAの完全ブレイクとセットで156円台を目指すシナリオ。
- リスクリワード比1:2~1:3程度が理想。4時間足の抵抗帯(156.1円付近)も利確ポイント候補。
- 注意点
- 米国の関税問題拡大や米雇用統計などの突発ニュースでドルが急落するリスク。
- 日銀の追加利上げ観測が強まると円高方向に急伸することもあるので、ニュースには常にアンテナを張る。
3-2.ショート戦略
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- 1時間足でのデッドクロスを待つ
- 日足20MAに抑えられ、上昇失速した際に再度下降へ転じるのを狙う。
- ダブルトップやヘッド&ショルダーなど、反転のチャートパターンを見極める。
- 損切り位置(例:日足20MAや直近高値の上)
- 155.5円~156円を明確に超えてくるならショートシナリオは崩壊。
- 損切りラインを155.6円付近などに設定してリスク管理を行う。
- 利確目標
- 4時間足のサポート帯である154円台前半や、153.7円の安値付近を一時的な利確ターゲットに。
- さらに下落が続く場合は152~150円台後半が視野に入るが、日銀の利上げ情報などが確定的になるかで変化しそう。
- 注意点
- 週足の上昇トレンドを逆行する形になるので、短期決済が無難。
- 大きく利を伸ばす場合は4時間足・日足が下降トレンドに回帰するのをしっかり確認したい。
4.追加アドバイス:トレンドフォロワーの心理と注意点
- トレンドフォロワーの基本
- トレンドが発生してから追随するため、初動を逃すリスクと、フェイクアウトを避けるリスク管理が重要です。
- 重要な移動平均線(20MA・80MA・200MAなど)のクロスやプライスアクションを確認してから入る慎重さが勝率向上につながります。
- 短期足だけを見ない
- 5分足や15分足だけで判断すると、上位足の大きな流れに逆らうトレードをしてしまう危険が高まります。
- 週足・日足・4時間足といった複数時間軸を組み合わせて、「大きな流れ」「中間の流れ」「短期の流れ」を俯瞰するようにしましょう。
- 逆行リスクの管理
- 特にショートは週足が上昇トレンドなので不利になりやすく、失敗した際の損失を最小化する損切り設定が大切です。
- ロングの場合も、貿易戦争リスクや円高要因が噴出すればあっさり崩れる可能性があるので、油断は禁物です。
5.本日の重要ニュースとイベントチェック
- 米国トランプ大統領の追加関税発動
- カナダ・メキシコ・中国への輸入品に対する関税が、4日午前0時1分(米国時間)に発動。
- 貿易摩擦拡大で世界経済の先行きが不透明化し、リスク回避ムードとなればドル売り・円買いが進行する恐れ。
- 欧州の対応
- EUが報復措置を示唆しており、米対EU間の貿易摩擦が激化すれば、投資家のリスク回避姿勢がさらに強まる可能性。
- 今週後半の米雇用統計
- 7日に発表される雇用統計で大幅な数値のサプライズ(特に改定値)があれば、ドル相場を大きく動かす。
- 日銀の追加利上げに関する報道
- 今のところ明確な新情報はありませんが、「2025年には2回以上の利上げ」という観測があるため、関連発言やニュースに注目。
6.総合まとめ:勝つために必要なポイント
- 週足上昇トレンドの強さを再確認
- 週足はまだまだ強気継続。大崩れしない限り、基本は上昇フォローが有利か。
- 日足20MA付近の攻防に注目
- ここを明確に上抜けできるかどうかで、相場の流れが大きく変わる。
- 4時間足・1時間足の移動平均線クロスが売買判断のキーポイント
- ゴールデンクロスならロング、デッドクロスならショートというシンプルな視点は初心者にもおすすめ。
- 損切りラインは躊躇なく設定し、リスクリワードを明確に
- トレンド転換の見込みが外れた場合、早めに撤退してダメージを最小化する。
- ファンダメンタルズの突発ニュースに要注意
- トランプ大統領の関税関連ニュースなど、リスク回避のドル売り・円買いが急速に起こる可能性も。
- いつも以上に経済指標と政治イベントをウォッチ
- 雇用統計をはじめ、日銀やFRB関係者の発言・会合スケジュールなどを把握しながら、ロット調整やポジション管理を徹底する。
7.あとがき
今日のドル円相場は、テクニカル面では20MAを中心に「転換するか、それとも下落を再開するか」の見極めがポイントです。ファンダメンタルズ面では、米国の保護貿易措置による貿易戦争懸念や日銀の利上げ観測など、やや円高寄りの材料が多い印象です。しかし、週足の上昇トレンドはまだ崩壊していないため、安易にショートに傾くと痛い目に遭うリスクもあります。
最終的に大切なのは、**「エントリー前のシナリオ設定」と「損切り・利確の明確化」**です。どちらの方向に仕掛けるとしても、プライスアクションと移動平均線の状態をしっかり確認し、シナリオが崩れたらすぐ撤退することで、無駄な損失を最小限に抑えることができます。
「多くの方に伝わりやすく、かつ過不足重複なく」をモットーに書いてみましたが、参考になれば幸いです。皆さんが本日のトレードで成功を収められるよう願っています。ぜひ、あなた自身の相場観やトレードルールと併せて、本記事の情報を活用していただければと思います。
それでは、今日も素晴らしいトレードになりますように!