株式投資・市況

【2025年2月27日 日本株市況】日経平均は3日ぶり反発!フジクラ(5803)に注目

本日の市況情報です。日経平均は38,256.17円で3日ぶりの反発。フジクラ(5803)は大幅上昇し、生成AI関連需要で注目集まる。今晩の米国株式市場のポイントや業績・ニュースを網羅し、明日以降の投資戦略に役立つ総合レポートをお届けいたします。

はじめに

本日の日本株式市場(2025年2月27日)は、日経平均株価が38,256.17円(前日比+113.80円、+0.30%)で取引を終え、3日ぶりの反発となりました。出来高は18億0124万株、売買代金は4兆3399億円でした。全体としては値上がり銘柄数が1,221銘柄、値下がり銘柄数が380銘柄、変わらずが34銘柄となり、東証プライム市場では約74%の銘柄が上昇しました。

この記事で得られるメリット

本記事では、

  • 今日の日本株の概要
  • 主なニュースやヘッドライン
  • 今晩のアメリカ市場の注目ポイント
  • 注目銘柄としてフジクラ(5803)の詳しい情報

を網羅的に解説します。明日以降の投資戦略構築にぜひお役立てください。

今日の日本株式市場の概要

主要指数の動向

  • 日経平均株価: 終値 38,256.17円(前日比 +113.80円、+0.30%)
  • TOPIX: 2,736.25ポイント (前日比 19.85ポイント高)
  • 東証プライム出来高: 18億0124万株
  • 東証プライム売買代金: 4兆3399億円
  • 東証グロース市場250指数: 668.56ポイント(前日比 -0.18ポイント)

日経平均は朝方38,251.11円で寄り付き、取引時間中の高値は38,369.96円、安値は38,061.94円でした。業種別では、東証33業種中27業種が上昇し、非鉄金属・保険業・輸送用機器などが値上がり上位。一方、小売業、空運業、医薬品などは軟調でした。

投資家動向と背景

  • 前日の米国株式市場でNYダウが43,433.13ドル(前日比 -188.04ドル)と反落したものの、S&P500指数は5,956.07(わずかに前日比プラス)と下げ渋ったことが好感されました。
  • エヌビディアの好決算(AI関連の需要が好調)を受け、日本の半導体関連株にも買い安心感が広がりました。
  • 海外投資家は2月第2週(2/10~2/14)に現物と先物合計で1,884億円の買い越しに転じたことが確認され、押し目買い意欲を下支えしたとの見方があります。
  • トランプ前大統領のEUに対する25%の関税表明や、米国の新築住宅販売件数の減少など、やや不透明要因はあるものの、AI・半導体関連への期待でリスク選好ムードが続きました

日本株価指数 チャート分析

【日経平均】


今日も終値は十字線となり、ほとんど動きがない状態でした。下落から始まったものの、一度5日線まで値を戻し、終値はほぼ一定の価格帯で落ち着いています。現在は5日線の下に位置しており、非常に方向性が乏しい状況です。明日以降、38,000円を割り込むと本格的な下落トレンドに入ると考えられますが、それまでは方向性を捉えにくい状態です。

【TOPIX】


TOPIXも同様に、方向性が乏しいチャートとなっています。昨日は下ひげピンバーで終わりましたが、本日は陽線で終え、75日線で上値を抑えられる展開となっています。全体的にダラダラとした動きで、明確な方向性は見受けられません。

【東証グロース】


1月いっぱいまでは調子が良かった東証グロースですが、ここ最近は急激に下落しており、本日は上ひげピンバーを形成して終了しています。現在は5日線の下に位置しており、明日以降、25日線を割り込むかどうかが一つの注目ポイントとなるでしょう。25日線を割り込めば、次のターゲットは650ポイントになる見込みです。ただし、ファーストブレイクは大抵反発する傾向にあるため、その点には留意が必要です。

今日の主なニュース・ヘッドライン

  • エヌビディア決算:AI半導体需要が底堅く、売上高・利益とも市場予想を上回る。米国ハイテク株には買い戻しが入り、ナスダック指数は反発。
  • 米国の通商政策:トランプ前大統領がEUに対する追加関税を継続的に表明し、欧米の自動車関連セクターに不安感。
  • 日銀金融政策:現状維持が続く一方、日銀審議委員からは「2025年度後半に1%程度の利上げが必要」との見解もあり、今後の金利動向に注目。
  • 値上がり銘柄数:1,221銘柄と全体の約74%が上昇。非鉄金属や保険、輸送用機器など景気敏感セクターが強い。
  • 値下がり銘柄数:380銘柄。小売業や空運業、医薬品株の一部は利益確定売り。

今晩のアメリカ市場の注目ポイント

  • 経済指標
    • 米国2024年第4四半期GDP(改定値)発表(日本時間22:30)
    • 米国耐久財受注(日本時間22:30)
    • 米国新築住宅販売件数(同日23:00前後)

    結果次第で利上げ・利下げ観測が大きく変動し、米国株式全体へ影響を与える可能性があります。

  • FRBの金融政策
    • フェデラルファンド金利先物市場では年内60bp超の利下げを織り込み
    • パウエル議長が利上げを急がず経済指標を注視する姿勢を継続

    今後のFOMCスケジュールで金利政策の方向性がより明確になる見込み。

  • 米国株先物の動向
    • ダウ先物:43,700ドル台~43,800ドル台で推移
    • S&P500先物:5,950~6,000のレンジ
    • ナスダック100先物:21,700前後
  • 半導体関連:エヌビディアの好業績を受けて、フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)にも注目。日本の半導体関連株を連動して動かす可能性大。
  • 通商政策:トランプ前大統領による追加関税の発言動向。日本の自動車輸出にも影響の可能性。

米国株価指数 チャート分析

【ダウ】


現在は43,433ポイントで、75日線により上値が抑えられた状態です。方向性が乏しいチャートとなっており、今後急落する可能性もあります。その場合、次のターゲットは42,000ポイントとなります。方向性がはっきり現れてからエントリーを検討するのが望ましいです。

【ナスダック】


現在は21,132ポイントで、上ひげピンバーを形成しています。5日線25日線デッドクロスが発生し、75日線も下に割り込んでおり、下降トレンドに入る可能性があります。しかし、本日未明にエヌビディアが決算発表を行い好調だったことから、今日はこの75日線を上抜けできるかどうかが注目ポイントです。

【S&P500】


相変わらず方向性の乏しい展開です。約5,900ポイント手前で反発した後、揉み合い状態が続いています。週足で見ると、25日線を割り込むと一気に崩れる可能性があるチャートですが、支えられている限りはショートエントリーは時期尚早と判断されます。方向性がしっかり現れてからエントリーを検討するのが望ましいです。

今日の注目銘柄:フジクラ(5803)

株価推移と基本データ

  • 終値: 6,321円(2月26日)
  • 始値: 6,500円(9:03)
  • 高値: 6,886円(9:48)
  • 安値: 6,388円(9:03)
  • 出来高: 50,919,300株(15:30)
  • 時価総額: 1,960,095百万円(約1.96兆円 / 15:30)
  • PER(会社予想/連結): 24.70倍(15:30)
  • PBR(実績/連結): 4.69倍(15:30)
  • 配当: 年間80円(会社予想)、配当利回り約1.21%

注目ポイント

  • SMBC日興証券が目標株価を8,400円に引き上げ
    投資評価「1(強気)」を継続し、エネルギー・通信・自動車向けワイヤーハーネスなどマルチで展開するビジネスを高評価。特に光ファイバーやデータセンター関連の拡大に注目が集まっています。
  • 生成AI需要が追い風
    大手クラウド事業者の高水準投資が続き、光ファイバーケーブルや光融着接続機の需要が伸びる見通し。米国のブロードバンド整備プログラム(BEAD)関連での需要も期待されています。
  • 業績好調による増配
    2025年3月期は年間配当80円を予定し、株主還元姿勢も強化されつつあります。

リスク要因

  • トランプ前大統領の関税政策による輸出関連の不透明感
  • 為替動向(円高進行の場合、輸出比率の高い事業に影響)
  • 米国・中国景気減速が通信設備投資に影響を与える可能性

まとめと今後の戦略

  • 日経平均株価は38,256.17円と小幅ながらも3日ぶりの反発を果たし、押し目買い意欲が感じられる展開でした。
  • エヌビディアの好決算を受けてAI・半導体関連に追い風が吹き、日本市場もこれらに連動する形で底堅い動き。
  • トランプ前大統領による関税関連ニュース、米国新築住宅販売件数などの指標、FRBの金融政策見通しなどを注視する必要があります。
  • 注目銘柄フジクラ(5803)は生成AI需要を背景に情報通信事業が絶好調で、株価も大幅上昇。国内外の証券会社が相次いで目標株価を引き上げており、投資家の期待が高まっています。

明日以降も米国指標や国内の経済イベント、海外投資家の売買動向を踏まえつつ、セクターや個別銘柄のファンダメンタルズをしっかり確認した上でトレード戦略を練っていきましょう。

参考リンク一覧

(以下、記事執筆にあたり参照した主なリンク先です。権威ある情報源を中心にピックアップしています。)

  • ロイター通信(https://jp.reuters.com/markets/japan/)
  • Bloomberg(https://www.bloomberg.co.jp/)
  • 日本経済新聞(https://www.nikkei.com/)
  • Yahoo!ファイナンス(https://finance.yahoo.co.jp/)
  • kabutan(https://kabutan.jp/)
  • トレーディングビュー(https://jp.tradingview.com/)
  • モーニングスター(https://www.morningstar.co.jp/)
  • SBI証券(https://www.sbisec.co.jp/)
  • みんかぶ(https://minkabu.jp/)

【注意・免責事項】
本記事は情報提供のみを目的としており、特定銘柄や投資手法を推奨するものではありません。株式投資には値下がりリスクを含む様々なリスクがあり、投資判断は自己責任でお願いいたします。記載の数値や見解は記事執筆時点のものであり、将来予告なく変更される場合があります。