株式投資・市況

【2月25日(火) 市況】バフェット買い増し示唆で三菱商事(8058)が爆進!日経平均急落の理由と明日の日本株戦略

2025年2月25日の市況

2月25日(火)の日本市場を振り返っていきます。日経平均は38,238円と大きく反落する一方、商社株はウォーレン・バフェット氏の買い増し期待で急伸。特に三菱商事(8058)が大幅上昇した理由や米国株の注目ポイントを徹底解説します。

本日の日本株式市場:主要指数の動き

  • 日経平均株価:終値 38,238.00円(前日比 -539.15円 / -1.39%)
  • TOPIX:終値 2,725.00(前日比 -11.83 / -0.43%)
  • 東証マザーズ指数:終値 680.22(前日比 -3.15 / -0.46%)

日経平均は大幅に下落し、節目の38,000円を日中に割り込む場面が見られました。主な要因としては、下記のような懸念が挙げられます。

  • 前日の米国株式市場(ナスダック総合)でのハイテク株安の影響
  • 円相場が一時1ドル=149.44円と12月初旬以来の円高水準に振れたことによる輸出株の売り
  • トランプ大統領が自動車関税を4月2日から実施する可能性を示唆したことに対する警戒感

一方、商社株は堅調に推移し、日経平均の下落をある程度下支えする存在となりました。

日経平均のチャート

大きな下落からスタートしましたが、日中はほぼ横ばいで大きく動くことはありませんでした。最近の日本企業は自社株買いを積極的に進めているため、これも買いの要素となっています。つまり、アメリカが大きく崩れている一方で、日本には大きく下げる要因が乏しいということです。とはいえ、アメリカ市場に影響を受ける可能性があるため、注意が必要です。38,000円を割り込むと本格的な下落トレンドに入る可能性が高く、この下値をブレイクするかどうかが注目ポイントとなります。

今日のセクター・個別銘柄の動向

上昇した主なセクター・銘柄

  • 総合商社:ウォーレン・バフェット氏(バークシャー・ハサウェイ)が日本の大手商社株の保有上限を「適度に緩める」と明言し、追加買い増し期待が高まりました。
    • 三菱商事(8058):+8.76%
    • 三井物産(8031):+5%以上
    • 住友商事(8053)、伊藤忠商事(8001)、丸紅(8002) もそれぞれ大幅上昇
  • 重工業セクター:三菱重工業やIHIなどが上昇。防衛関連需要や海外プラント受注期待も後押し。
  • 半導体関連:アドバンテスト、東京エレクトロンなど一部銘柄に買いが入ったものの、相場全体の地合いが悪く上値は限られました。

下落した主なセクター・銘柄

  • 自動車:トランプ大統領の関税計画が警戒され、輸出関連の不透明感も重石。
  • 非鉄金属・石油関連:円高進行や中国需要の伸び悩み懸念から軟調。
  • 一部ハイテク株:米国のAI関連銘柄安を受け、国内半導体関連株も売りが先行。

今日の注目銘柄「三菱商事(8058)」

本日の日本株市場で特に話題となったのが三菱商事(8058)です。ウォーレン・バフェット氏が、日本の大手商社株に対して追加投資を検討しているとの報道を受け、7.5%を超える大幅上昇(実際は終値ベースで+8.76%)を記録しました。以下、三菱商事の詳細を整理します。

今日の株価推移

  • 始値:2,520円
  • 高値:2,604.5円
  • 安値:2,507.5円
  • 終値:2,589円(前営業日終値2,380.5円比 +208.5円 / +8.76%)
  • 出来高:42,966,700株

わずか1週間で10%以上の株価上昇を遂げる活況ぶりとなりました。出来高も大幅に増加しており、投資家の関心の高さがうかがえます。

ニュース・ヘッドライン

  • 著名投資家ウォーレン・バフェット氏が株主向け書簡にて、日本の大手商社株の保有上限を「10%」から「適度に緩める」方針を示唆。協業拡大も視野に入れている。
  • 三菱商事は大手商社の中でも資源分野が強く、資源高が続く中で今期業績も安定推移が見込まれている。
  • 直近、再生エネルギー事業(洋上風力)で522億円の減損を計上したが、LNGや鉄鉱石などの資源ビジネスが補う構造。

業績・決算情報

  • 2025年3月期第3四半期(累計)
    • 親会社株主に帰属する四半期純利益:8,274億円(前年同期比+18.8%)
    • 税引前利益:1兆2,100億円(前年同期比+20%)
    • 売上高:13兆9,432億円(前年同期比-5.2%)
  • 2025年3月期 通期予想
    • 連結純利益:9,500億円(前年比-1.5%)
    • 1株当たり利益(EPS)予想:236~237円程度
    • 年間配当金:100円(前期70円からの大幅増配)

資源市況や為替などの外部要因による変動要素はあるものの、現状は計画どおり着地しそうな見通しです。

重要指標と評価

  • 時価総額(15:30):10,413,971百万円
  • 発行済株式数(02/25):4,022,391,153株
  • 配当利回り(会社予想・15:30):3.86%
  • 1株配当(会社予想・2025/03):100.00円
  • PER(会社予想・15:30):(連)10.96倍
  • PBR(実績・15:30):(連)1.11倍
  • EPS(会社予想・2025/03):(連)236.13円
  • BPS(実績・2025/03):(連)2,328.43円
  • ROE(実績・2024/03):(連)11.27%
  • 自己資本比率(実績・2024/03):(連)38.6%
  • 最低購入代金(15:30):258,900円
  • 単元株数:100株
  • 年初来高値(24/05/02):3,775円
  • 年初来安値(24/01/04):2,231円

三菱商事の株価バリュエーションは、依然として“割安”もしくは“適正”と見る向きが多く、配当利回りが高いことも投資魅力の一つです。アナリストの平均目標株価は2,900円~3,000円台が多く、現在の2,500円台後半からさらに上値余地があるとみられています。

三菱商事のチャートチェック

三菱商事の日足は、今日大きくジャンプアップしました。このまま勢いに乗る可能性はあるものの、ちょうど価格帯別出来高が最も大きい水準でストップしている状態です。そもそも、私としては下落相場からのダラダラとした上昇は狙いません。買いに入るとするならば、必ず5日線25日線ゴールデンクロスが出た後にエントリーする方針です。

今日の日本市場を取り巻く要因

  • 円高進行:ドル/円が149.44円と12月初旬以来の円高水準を記録。輸出関連銘柄にとっては売り要因。
  • 米国株安:前日のナスダック総合が1%以上下落し、AI関連ハイテク株が売られた流れが日本の半導体関連にも影響。
  • 関税リスク:トランプ大統領が自動車関税の早期発動を示唆し、輸出株が売られる構図。

とはいえ、商社株のように固有の材料(バフェット氏の投資)が出たセクターには資金が集中するなど、“個別株物色”の動きも活発でした。

今晩の米国市場の注目ポイント

  • 米国株主要指数(2月24日終値)
    • ダウ平均:43,461.21(+33.19)
    • S&P500:5,983.25(-29.88)
    • ナスダック総合:19,286.93(-237.08)
  • 注目セクター:AI関連ハイテク株(マイクロソフト、エヌビディア、パランティアなど)
  • エヌビディア(NVDA)決算:2月26日に発表予定。予想EPSは0.84ドル、売上379.8億ドル超と見込まれ、AI半導体需要に関する市場の期待度が高い。
  • 経済指標:米国1月住宅販売保留指数(日本時間24:00発表)。予想と乖離すればNASDAQのハイテク株を中心にボラティリティが高まる可能性。
  • 通商政策:トランプ大統領が輸入関税を追加するかどうか。特に自動車・半導体関連の対米輸出が多い日本企業に影響。

米国市場が大きく動いた場合、翌日の日本株にも影響が及びやすいため、エヌビディア決算を含めハイテク株動向に注視が必要です。

米国指数 チャートチェック

ダウ平均

大きく崩れて、75日線も下にブレイクしました。昨日は非常に不安を感じる十字線を形成しており、やや不吉なチャート形状となっています。そのため、ポジションを若干減らすよう意識しています。42,000円に大きな出来高があるため、次の節目はここかもしれません。しかし、そうなるとかなりの下落幅となるため、注意が必要です。現在、週足の25週平均線が支えとなっていますが、これをすんなり下抜けると非常に危険な状況になる可能性があります。

ナスダック

こちらもかなり大きめの陰線を2日連続で出しています。まもなくエヌビディアの決算を控えているため、その影響もあって警戒ムードが広がっているようです。現在は75日線に支えられていますが、これを簡単に下抜けると、一気に下落していく恐れがあります。

S&P500


ここまで順調に上昇トレンドを形成してきたものの、6,150近辺で上値が重く、一気に75日線も下抜けました。最近はトランプ大統領の発言一つで相場が大きく動くため、非常に不安定な状況となっており、ポジションを少なめにして控えめに進めた方が良いかもしれません。

まとめと今後の展望

  • 日経平均は38,238.00円と大幅下落したが、一部の商社株や重工業株、ディフェンシブセクターは上昇するなど“選別買い”の動きが鮮明。
  • 円高傾向(149.44円/ドル)と米国ハイテク株安が気掛かりだが、景気敏感株の一角や高配当銘柄には引き続き買いが入りやすい可能性あり。
  • 三菱商事(8058)はバフェット氏の買い増し期待や、業績・配当利回りの安定感から注目度が高い。今後も資源価格や為替動向がカギを握る。

足元では海外要因に左右される不安定な相場が続く見込みです。ただし、日本企業の収益体質は依然として堅調で、高配当・低PER銘柄には資金が集まりやすい環境にあります。投資家としては、米国の金融政策(FRBの利下げ観測など)や中国景気の先行き、地政学リスク、そして円相場の動きを注視しながら柔軟に対応することが重要です。

参考リンク(出典元)

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