2月28日(金)のドル円相場を徹底分析。ファンダメンタルズからテクニカルまで網羅し、デイトレード〜スイングを想定した具体的なトレンドフォロー手法を提案します。ぜひ最後までご覧ください
Contents
この記事を読むと得られるメリット
- 最新ニュースや経済指標などファンダメンタルズの要点がわかる
- 週足から1時間足までマルチタイムフレームでの相場分析を把握できる
- 具体的な売買戦略(ロング・ショート)のエントリー・損切り・利確目安がイメージできる
- 突発的な地政学リスクや要人発言によるリスク管理のポイントがわかる
- デイトレやスイングで参考になるトレンドフォロー手法の活用例を得られる
といったメリットがあります。短期売買でのエントリータイミングから2週間程度のスイングでの見通しまで、あなたのトレードを成功に導くためのヒントを多数盛り込みました。ぜひ最後までご覧ください。
今日の結論・注目ポイント
本日はドル円が149円台を軸にやや方向感に乏しいものの、下方向(円高)へ圧力がかかるのか、それとも150円付近を突破して反発局面に入るのかが焦点です。過去数日間、148.589円前後が重要サポートとして意識されてきたため、ここを完全に割り込むと146.465円あたりまで一気に下げる可能性が考えられます。一方、上方向では150.000円~150.212円付近にレジスタンスが存在し、この水準突破が相場上昇の鍵となりそうです。
- 注目レート上:150.000円~150.212円
- 注目レート下:148.589円(割れなら146円台半ばへ)
- 目先の材料:米国のコアPCE、GDP、米国新規失業保険申請件数などの発表
- トレンドフォローの視点:週足・日足では下落トレンド(円高方向)継続の一方、短期的には反発の余地もあり、押し戻しに要注意
ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ面では、以下のようなニュースや経済指標がドル円相場に影響を与える可能性があります。
1. 米国の経済指標・金融政策
- 新規失業保険申請件数(2月27日発表)
米国の新規失業保険申請件数が2025年2月27日に発表されました。2月22日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は24.2万件で、前週比2.2万件増加しました。この数字はエコノミスト予想の22.1万件を上回る結果となりました - コアPCE価格指数(2月27日・28日発表)
米国のコアPCE価格指数(Core PCE Price Index)は2025年2月28日(金)に発表予定です。この指数は食品とエネルギーを除いた個人消費支出価格指数で、FRB(連邦準備制度理事会)が最も重視するインフレ指標です。もしインフレ加速が認められればドル買い要因、逆に伸び悩めばドル売り要因となり得ます。 - GDP改定値
前回値(速報値)が2.3%と発表されており、市場予想どおりとなるか、上ブレ・下ブレによってドル円の方向性が変わる可能性があります。 - FRB高官の発言
リッチモンド連銀総裁や財務長官などが「金融政策は緩やかな引き締めを維持すべき」と述べています。タカ派発言が続けばドル買いが加速、ハト派的姿勢が示されればドル売りへ振れやすい局面です。
2. 日本の経済指標・金融政策
- 過去24時間での日本の目立った経済指標発表は確認されず。ただし2月28日(本日)朝には
- 1月鉱工業生産
- 1月小売売上高
などが発表されています。特に鉱工業生産が市場予想を下回ると景気先行きへの不安が台頭し、円売り圧力となる可能性もあります。
- 日銀の金融政策
イールドカーブ・コントロール(YCC)を維持中。次期総裁の動向が依然として注目されますが、現時点では具体的な修正発言は乏しいため、ドル円への直接インパクトは限定的とみられます。
3. 地政学リスク・通商政策
- ウクライナ情勢は依然混迷。停戦交渉開始の可能性や、逆に戦況激化のリスクが常にあり、突発的に円高へ振れる可能性は拭えません。
- トランプ米大統領による関税発動の再表明
3月4日にカナダ・メキシコへ25%、中国にも追加10%を課すことを発言しており、世界的な貿易摩擦が再燃する懸念があります。リスク回避が進むと、ドル円は円高に傾きやすくなります。
4. 株式市場・債券市場
- 米国株式市場はNYダウが4営業日連続の下落を記録するなど、やや軟調です。ただしハイテク株の反発が見られる局面もあり、ビットコインの動向とともに投資家心理を複雑化させています。
- 米10年債利回りの低下がたびたび円高要因として意識されており、債券市場の動向も要監視です。
環境認識・テクニカル分析
ここではマルチタイムフレームの視点から、週足・日足・4時間足・1時間足を順に見ていきます。

週足
- ドル円は、2022年後半から2023年後半にかけて一段高となり一時は155円台を伺ったものの、ここ数ヶ月は下落傾向(円高方向)で推移。
- 直近のローソク足はやや小さく「コマ足」的形状が続いています。トレンドが継続するか、レンジ転換をするか判断が難しい場面です。
- 仮に148.589円近辺のサポートを割り込むと、さらに下値を試す展開も想定され、次の大きな目標として146.465円が視野に入ります。
日足
- 日足では、2月後半にかけて売り優勢でしたが、149円割れを狙う動きが続いた一方、抜け切れずに反発する場面も何度か見られました。
- 移動平均線(20日、50日など)よりも下で推移しており、まだショートトレンド優位と考えるのが自然です。
- しかしローソク足が極端に小さくなっており、トレンドが一時的に停滞している形。大きな戻し(反転上昇)が起こっても不思議ではない局面です。
4時間足
- 4時間足を見ると、20MAや80MAといった短中期の移動平均線がほぼ右肩下がりで揃っている状況です。これは基本的に下落傾向を示唆。
- ただし短期的には149円前半から少し買い戻しが入っており、いったん150円付近を試す可能性があります。もし150円~150.212円のレジスタンスを抜けるなら、さらなる戻り(上昇トレンドへの移行)も視野に。
- 逆に150円付近で失速した際は、再度148.589円や148.400円あたりまで売られる展開を想定しておきたいところです。
1時間足
- 1時間足では、ボラティリティが大きめな時間帯(米国指標発表前後)に一時的な上下変動が発生しやすい状況です。
- 20MAと80MAの位置関係を注視し、明確に下抜けすればショート方向、有効なサポートとして機能すればロング方向を検討できます。
- シナリオ上は、148.899円近辺を損切りライン(あるいはエントリートリガー)として、売買戦略を練るケースが示唆されます。
今日の売買シナリオ
ここでは、デイトレードから中期間のスイングを想定したトレンドフォローの売買シナリオを2つ(ショート・ロング)提示します。いずれも大局の下落トレンドに沿ったシナリオと、反発を捉える逆張り気味のシナリオです。
ショートシナリオ

- エントリー目安: 149円台前半で上昇が止まり、1時間足や4時間足ベースで再び移動平均線を下抜けるタイミング。具体的には149.8~150.0円付近を天井に明確な下落サインが出たとき。
- 損切りライン: 直近高値のやや上(例:150.212円付近)を上抜けたら損切り。
- 利確目標: まずは148.589円前後までを第一目標に。そこを割り込むなら146.465円近辺まで狙う。
- シナリオ根拠:
- 週足・日足レベルでは下落基調が継続中。
- 150円付近が上値抵抗として機能しやすい。
- ファンダメンタルズ面でも米10年債利回り低下などでドル売りが進む可能性。
ロングシナリオ

- エントリー目安: 148.589円~148.899円を維持しながら下げ止まりの動きが確認されたとき、または150円台を明確に上抜けて押し目を形成したとき。
- 損切りライン: 直近サポートの少し下(例:148.400円や148.178円など)に設定。すぐ下にサポートラインが多いため、ややタイトに置くのも一案。
- 利確目標: 前回高値付近152.333円あたりまでを念頭に置き、途中のラウンドナンバー(151円など)で部分利確を検討。
- シナリオ根拠:
- 短期足(1時間足など)での切り返しに注目。ダブルボトムや移動平均線の上抜けが確認できたらトレンド転換のサインになり得る。
- 米国の指標が好調で利上げ継続見通しとなれば、金利差拡大を意識してドル買いに振れるシナリオ。
- 地政学リスクの緩和(ウクライナ停戦など)がもし具体化すれば、リスクオンでドル円上昇が加速する可能性も。
リスク管理・注意点
- 地政学リスク: ウクライナ情勢や米中関係悪化などの突発ニュースに備え、損切りラインを明確に。また、状況悪化で急激に円高へ動くリスクを想定しましょう。
- 重要指標・イベント: 本日~翌日にかけて、米国のGDP改定値やコアPCE、個人所得・消費支出など発表が多く控えています。発表時間帯は急変動に注意。
- 米国の通商政策: トランプ大統領が3月4日に中国・カナダ・メキシコ向け関税を追加発動すると示唆しており、これが世界経済全体を冷やす懸念があります。大きなリスクオフにつながる可能性もあるため注意が必要。
- 突発的な要人発言: FRB議長や日銀総裁、米財務長官などの講演・会見スケジュールを常にチェックし、特に利上げ・金融緩和修正に関する言及がある場合は大きく動くリスクがあります。
- 流動性の低下: 東京時間早朝や海外市場の祝日などは値動きが急変しやすいので、日々のカレンダー確認が重要です。
まとめ
本日のドル円は、149円台前半での小動きが続いているものの、148.589円を割れば146.465円を目指す下落トレンドが継続しやすい地合いです。一方で、重要サポートを守りながら150.212円を上抜けるような強い上昇があれば、日足や4時間足ベースで反転上昇シナリオへ向かう展開も考えられます。
- ファンダメンタルズ:米国指標(新規失業保険申請件数、コアPCE、GDP)や米政府の追加関税発動、ウクライナ停戦交渉の進展具合などが焦点。
- テクニカル:週足・日足は下落トレンド継続示唆だが、短期足では上方向への押し戻しも想定。148.589円割れか150円突破かで流れが決定づけられそう。
- 売買戦略:ショート優位。ただし下げ渋り時は押し目買いで150.212円上抜けを狙うロング戦略も視野に。
- リスク管理:損切りポイントを明確化し、重要イベント前のポジション調整や資金管理を徹底する。
今後も米FRBや日銀の金融政策方針、米中・米露の政治情勢、米国株や暗号通貨市場の動向など幅広い情報を確認しつつ、相場の変化に柔軟に対応していきましょう。
参考リンク
- アメリカ ドル / 日本 円の時系列推移(Yahoo!ファイナンス)
- USD JPY 過去データ(Investing.com)
- ドル/円見通しニュース(OANDA Japan)
- FRBタカ派発言でビットコイン下落(moomoo)
- ウクライナでの停戦協議に関する情報(JETRO)
- 米新築住宅販売件数の発表(みんかぶFX)
- U.S. Economic Blackoutに関する情報(thirdact.org)
- Bloomberg New Economy(Bloomberg)
編集後記
現在、4時間足を見ると、ローソク足が上抜けたことにより、一旦ショートトレンドが休止状態となっています。このような局面では、無理にポジションを取る必要は全くありません。
もちろん、あなたがプライスアクションを重視するスキャルパーであれば、積極的にエントリーしてもよいかもしれません。しかし、少なくとも私はトレンドフォロワーであるため、方向感のない相場には手を出しません。
常に何らかのポジションを保たなければ落ち着かない、いわゆる「ポジポジ病」と呼ばれる症状がありますが、これが現れるということ自体、明らかに初心者の証拠です。
エントリー自体も大切ですが、さらに重要なのは「条件が揃うまでエントリーしない」ということ。チャンス相場以外の状況ではエントリーせず、静観するという姿勢を持つことです。トレーダーとして、何もしないという選択が最善の場合もあることをしっかりと覚えておいてください。
免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、いかなる投資行動を推奨・勧誘するものではありません。記載されている情報は作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではありません。相場の状況は常に変化しており、経済指標・地政学リスク・金融政策など外的要因によって、予想を大きく上回る変動が生じる可能性があります。
投資に関する最終的な判断は、読者ご自身の責任とリスク負担のもとで行ってください。本記事の内容を利用したことで生じたいかなる損害についても、執筆者および当サイト運営者は一切責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。投資に際しては、最新の情報収集と慎重なリスク管理を徹底することを強く推奨いたします。
無料相談
トレード戦略や資産運用について、基本的な疑問や不安はありませんか?
当ブログの著者が、最新の市場動向やリスク管理のポイントなどを踏まえた「一般的な情報」を無料でご提供いたします。短いフォーム入力でご相談いただけるので、初めての方でも気軽にご利用いただけます。
ぜひこの機会に無料相談をご活用ください!
免責事項
本資料は、一般的な情報提供のみを目的として作成されたものであり、特定の金融商品や取引に関する個別具体的な投資助言や推奨、または投資勧誘を意図するものではありません。本資料に記載されている分析や見解は作成時点のものであり、将来にわたってその正確性や有効性が保証されるものではありません。
投資判断は、ご自身の責任において行っていただくようお願いいたします。いかなる投資行動の結果についても、当方は一切の責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。