株式投資・市況

【2月26日(水) 日本株市況】日経平均続落もパナソニック(6752)に注目集まる~

日経平均は38,142.37円と小幅続落。米国ハイテク株安や円高警戒感が重しとなったが、後場は押し目買いが入り下げ幅を縮小。注目銘柄はパナソニックホールディングス(6752)。最新の株価動向、業績、レーティング情報を詳しく解説します。

1.今日の日本株式市場総括

日経平均株価は38,142円37銭(前日比 -95円42銭)となり、2日連続で下落しました。朝方は500円近い下げ幅を記録したものの、後場にかけて押し目買いや空売りの買い戻しが入り、終値ではほぼ安値を回復する動きとなりました。

  • 始値:38,143.68円
  • 高値:38,175.24円(09:02)
  • 安値:37,742.76円(10:13)
  • 終値:38,142.37円(前日比 -95.42円、-0.25%)
  • 出来高(東証プライム概算):18億5,791万株
  • 売買代金(東証プライム概算):4兆5,360億円

TOPIX(東証株価指数)は2,716.40(前日比 -8.30、-0.30%)、東証グロース250指数は668.74ポイント(前日比 -4.82ポイント)で取引を終了しました。

  • 東証プライム市場:値上がり銘柄数 619、値下がり銘柄数 948
  • 東証グロース市場:売買代金概算 1,008億円

(1)前場の動き

  • 日経平均は10時過ぎに一時500円近い下げ幅を記録。
  • 前日の米国市場でハイテク株が売られた流れを引き継ぎ、半導体関連を中心に売りが先行。
  • 円高進行も自動車・電機など輸出関連銘柄の重しとなりました。

(2)後場の動き

  • 売り一巡後は押し目買いが入り、下げ幅を急速に縮める展開。
  • 米株価指数先物が堅調に推移し、空売り勢の買い戻しを誘発。
  • 最終的には前日比マイナス圏ながらも高値圏で引けました。

(3)セクター別の状況(東証33業種)

上昇率上位

  • 卸売業:3,471.9(+160.8、+4.86%)
  • 医薬品:3,424.4(+52.1、+1.55%)
  • 海運業:1,898.6(+21.6、+1.15%)
  • 陸運業:1,950.4(+18.1、+0.94%)
  • 電気・ガス業:482.8(+4.3、+0.90%)

下落率上位

  • 非鉄金属:1,587.2(-55.6、-3.39%)
  • 石油・石炭製品:1,893.7(-60.3、-3.08%)
  • 電気機器:4,946.1(-124.2、-2.45%)
  • サービス業:3,145.0(-72.2、-2.24%)
  • 機械:3,111.9(-58.1、-1.83%)

(4)個別銘柄の値上がり・値下がり上位

値上がり率上位

  • エコナック(3521)+27.1%(169円)
  • エスポア(3260)+19.8%(3,605円)
  • JPHD(2749)+17.0%(605円)
  • ジェネパ(3195)+17.0%(550円)

値下がり率上位

  • メタプラ(3350)-16.6%(5,010円)
  • ブルーイノベ(5597)-16.5%(1,000円)
  • フェニクスB(6190)-14.1%(504円)
  • AIFCG(254A)-12.8%(1,352円)

日経平均のチャート

本日の終値は38,142円となりました。陰線ながら、全体的には下げピンパンのような形を示しています。午前中に一気に下落したものの、その後は反発し、後場では上昇する展開となりました。ただし、25日線75日線をしっかり下にブレイクしているため、明日以降にこれらのラインが崩れると、一気に加工トレンドに移行する可能性が高いです。

2.今晩のアメリカ市場の注目ポイント

  • 米エヌビディア(NVDA)が日本時間27日早朝に決算を発表予定。生成AIブームの牽引役であり、決算内容次第でハイテク株全体の方向性が左右される可能性。
  • 米政権の半導体対中規制強化報道を受け、前日はナスダック総合が4日続落。半導体セクターへの売り圧力が引き続き警戒される。
  • 今週後半に米GDP改定値やPCEデフレーターなど主要指標の発表予定あり。金融政策見通しの変化にも要注目。
  • FRBの利下げ観測がやや前倒しとなり、FF金利先物では年内60bp超の利下げを織り込みとの見方あり。金利動向がドル円、ひいては日本株にも影響を与える見通し。

アメリカの指数のチャート

ダウ平均

日足では下ヒゲをつけ、5日線25日線75日線の全てを下にブレイクし、不穏な空気が漂っています。週足では、ちょうど25週線にタッチしており、ここから反発する可能性もありますが、現時点では判断が難しい状況です。エントリーする場合は、個別銘柄を注視するべきでしょう。

ナスダック

昨日も大きめの陰線をつけ、75日線をブレイクするなど、下方向への勢いが強まっています。ただ、ちょうど年次相場の下値に支えられている部分もあるため、今日あたりがターニングポイントとなる可能性があります。あまり無理せず、様子を見守ることが重要です。

S&P500

こちらも下ひげを形成し、下への抵抗感が見られます。一方、上値付近は価格帯別出来高がかなり大きくなっており、ここから上昇に向かうには、相当なパワーと材料が必要な状況です。それらが整えば、相場は大きく変動する可能性があります。

3.今日の注目銘柄:パナソニックホールディングス(6752)

(1)株価・株式情報

  • 前日終値:1,855.5円(02/25)
  • 始値:1,884円(09:00)
  • 高値:1,904円(15:10)
  • 安値:1,861.5円(09:10)
  • 出来高:10,744,000株(15:30)
  • 売買代金:20,251,330千円(15:30)
  • 値幅制限:1,455.5~2,255.5円(02/26)

(2)最近のニュース・トピックス

  • グループ経営改革の実施:2025年度中に低収益事業の方向性を定め、一部の事業からは撤退も検討。早期退職募集の計画あり。
  • 家電事業の再編:2025年度末までに家電などを扱う事業会社「パナソニック」を発展的に解散する方針を表明。
  • 空質空調・ハウジングへの注力:課題事業とするテレビ、産業デバイス、メカトロなどは撤退や売却も含め抜本的に見直し。

(3)業績・決算情報

  • 2025年3月期第3四半期累計(2024年4~12月)
    • 売上高:6兆4,039億円(前年同期比+1.6%)
    • 営業利益:3,483億円(同+8.8%)
    • 税引前利益:3,957億円(同+7.3%)
    • 当期純利益:2,884億円(同-27.8%)
  • 通期業績予想(会社予想)
    • 売上高:8兆3,000億円
    • 営業利益:3,800億円(前年比+5.3%)
    • 純利益:3,100億円(同-30.2%)
    • オートモティブ事業の非連結化による影響を吸収しつつ、エナジーやインダストリー事業は上方修正

(4)投資指標

  • 時価総額:4,658,539百万円(15:30)
  • 発行済株式数:2,454,446,497株(02/26)
  • 配当利回り(会社予想):2.11%(15:30)
  • 1株配当(会社予想):40.00円(2025/03)
  • PER(会社予想):(連)14.29倍(15:30)
  • PBR(実績):(連)0.90倍(15:30)
  • EPS(会社予想):(連)132.80円(2025/03)
  • BPS(実績):(連)2,102.53円(2025/03)
  • ROE(実績):(連)10.88%(2024/03)
  • 自己資本比率(実績):(連)48.3%(2024/03)
  • 最低購入代金:189,800円(15:30)
  • 単元株数:100株
  • 年初来高値:1,919円(25/02/18)
  • 年初来安値:987円(24/08/05)
  • 配当は年間40円を計画しており、配当性向は20~30%程度。前期実績(35円)からの増配が見込まれます。

(5)事業概要と今後の展望

  • 家電領域や電気自動車用電池、住宅関連、B2Bソリューションに強みを持つ総合電機メーカー。
  • テレビ・調理家電等の採算性が低い事業は抜本改革を進め、成長余地の高い空質空調や車載電池、ハウジングなどへ経営資源を集中。
  • アナリスト評価は総じて「買い」寄り。目標株価を2,000~2,500円程度に設定する証券会社が増加中。
  • 経営改革による収益性改善が進めば、ROE10%超を持続的に達成するとの見方もある。

パナソニックのチャート

非常に強い買いモードが見られます。特に、本日は5日線をブレイクし、下ヒゲを形成しているため、さらに上値を狙えるパワーがありそうです。ただし、5日線25日線の関係が若干整理しているため、一度戻りが入るかもしれません。もしエントリーを狙うのであれば、一旦25日線にタッチするのを待ち、そこにとどまらずに伸びてしまった場合は見送り、無理な追いかけは控えるべきです。

4.まとめ・明日以降のトレード戦略

  • 日経平均は米ハイテク株安の煽りを受け下落スタートとなりましたが、後場にかけて下げ渋り。値ごろ感からの押し目買い意欲の強さがうかがえます。
  • 注目のエヌビディア決算が控えており、明日の半導体関連株の動向は米国次第という側面が大きいです。ネガティブサプライズがあれば再度売られる可能性も考慮しましょう。
  • パナソニックホールディングス(6752)はグループ再編への期待感やEV電池事業への関心が高く、株価は年初来高値圏で推移。利回り面でも配当が魅力的で、押し目買い候補として監視する投資家が増えています。
  • ただし、円高基調や米中貿易摩擦、半導体規制強化など不透明要因が残っており、急なボラティリティ上昇には注意が必要です。

5.参考リンク(出典元)

※他多数の市況サイト、証券会社レポート、ニュースメディアを参照。

【免責事項・注意事項】

本記事は投資情報の提供を目的としたものであり、いかなる銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任で行い、必要に応じて専門家にご相談ください。株式相場は急変動することがありますので、最新の情報を十分に確認した上でご検討いただくようお願いいたします。