2025年1月20日時点でのドル円相場を、トレンドフォロー目線(デイトレ~スイング)で徹底分析し、今日の戦略について詳しくお話しします。私が日々活用しているマルチタイムフレーム分析と最新ニュース・経済指標情報を交えながら、シナリオと具体的なポイントを整理していきます
Contents
1.現在のドル円相場環境
1-1.週足(中長期目線)
- 上昇基調が長く続いてきた背景
週足で見ると、ここ数年のドル円は中長期的に上昇トレンドを形成していました。日米金利差や円安政策を背景に、過去のレンジを大きく抜けてからの上昇が顕著でした。 - 直近の陰線と下落圧力
しかし、先週のローソク足は大きめの陰線を形成し、高値圏から押し戻される形となっています。これにより、週足レベルで下への圧力が強まり始めた可能性があり、トレンドが転換する前兆のシグナルとして注目を集めています。
1-2.日足(短中期目線)
- 20日移動平均線のブレイクダウン
日足では、すでに20日移動平均線を下回り、明確な下落方向への流れが示唆されている状態。移動平均線を回復できず、上値の重い展開が続いています。 - 高値更新の失敗と下落継続シナリオ
直近の日足の値動きを見ると、前日高値を超えることができず、反発は限定的。もし再び20日移動平均線近辺まで戻しても、それがレジスタンスとなって売り圧力が強まる展開が想定されます。
1-3.4時間足(デイトレ~スイング向け)
- 明確なダウントレンドの形成
4時間足では、移動平均線が下向きにクロスし、安値・高値の切り下げが確認できる状態です。戻りの局面で20MAあたりに抑えられる形が続いており、ショート優位のシナリオが強まっています。 - 156.43~156.287円近辺における抵抗帯
押し目買い勢力が入る可能性も考えつつも、この価格帯で何度か反応が出ているため、戻り売りのポイントとして注目するトレーダーが多そうです。
1-4.1時間足・15分足(短期エントリー判断)
- エントリータイミングを探る鍵
デイトレーダーや短期スイングを狙う方にとっては、1時間足や15分足でのローソク足の形状やインジケーター(MACD、RSIなど)を組み合わせると、エントリーの精度が高まります。 - シナリオ上の下落トリガー確認
このあたりで下降フラッグや三角持ち合いのブレイクダウンが見られれば、一気にショートエントリーを狙いやすい局面です。
2.今日注目すべき主要ニュース・経済指標
FXトレードではテクニカル分析だけでなく、ファンダメンタルズ要素も無視できません。以下のニュースや指標がドル円相場に影響を与える可能性があるため、簡単に整理しておきましょう。
- ハマスによる人質解放と停戦合意(中東情勢)
・イスラム組織ハマスがイスラエル人女性人質3人を解放
・一時的な停戦の成立
・地政学リスクの後退はリスクオン要因となる場合があり、短期的なドル売り・円買いが進むことも想定内 - TikTok(ティックトック)サービス再開の動き
・米国での禁止法が延期される見通し
・企業業績や投資家心理には大きな影響はないかもしれませんが、市場のリスク選好度合いに微妙な影響を与える可能性あり - イーロン・マスク氏の影響力拡大の話題
・ロビイストが注目する「政府効率化省(DOGE)」
・トランプ次期大統領との関係性
・ITやテクノロジー株の動向が大きく変動する可能性はあるため、ドル円にも間接的に影響することが考えられます - 日銀の利上げ見通し
・1月23~24日の金融政策決定会合で利上げが行われるか注目
・トランプ次期米大統領の就任直後(1月20日)にマーケットが大きく動く可能性
・日米金利差が縮小する見通しとなれば、円買い圧力が高まりやすい - 韓国の尹錫悦大統領逮捕報道
・政治的リスク要因ではあるものの、ドル円に直接的な影響は限定的か
・一時的なリスク回避で円が買われるシナリオはあり得る
以上のように、地政学リスクが若干後退した反面、日銀の利上げに関する思惑が円買い要素として注目を集めています。特に来週の日銀会合を見越して、今週はドル円が大きく動き出す「仕込みどき」になりそうです。
3.今日のメインシナリオ:ショート戦略
私自身がトレンドフォロワーということもあり、現在の相場環境は「下落トレンドフォロー」に魅力を感じます。ここでは、具体的なエントリー戦略とリスクリワードを整理します。

3-1.エントリーポイント
- 156.43~156.287円の抵抗帯
4時間足や1時間足で、戻りがこの付近まで上昇してから反落する形を確認できれば、絶好のショートエントリー候補として考えられます。 - 移動平均線(20MAや50MA)との位置関係
上位足の20MAで抑えられるパターンはよくある戻り売りシグナルです。特に4時間足の20MAがハッキリとレジスタンスになっている場合は、より優位性が高まります。
3-2.損切り設定と利確目標
- 損切りライン(ストップロス)
・直近の戻り高値上に設定(例:156.60~156.80あたり)
・騙し上げを含め、十分な遊び幅を持たせることが大切 - 利確目標
・第一目標:155.50付近(前回安値水準)
・第二目標:155.00~154.50付近までの下押しを期待するなら、段階的にポジションを落としていく
3-3.エントリーのタイミング
- 1時間足 or 15分足での調整完了確認
ショートする際は「戻り売り」のタイミングを待ち構える必要があります。 - ライントレンドブレイク
調整の上昇が落ち着き、短期的なトレンドラインがブレイクダウンした瞬間が狙い目です。
3-4.リスク管理
- ポジションサイズの制御
・下落トレンド中だからといって大きく張りすぎない
・ストップロスの位置が明確な分、レバレッジをコントロールしやすい - ニュースリスクへの対応
・トランプ次期大統領の就任式や日銀会合が迫っているため、突発的ニュースで急変動する可能性があります。
・証拠金維持率やスプレッド拡大に注意
4.オルタナティブシナリオ:ロング戦略
下落基調が強い状況ですが、万が一、想定外の事象で急反発が起きた場合に備えて、ロングのサブシナリオもあらかじめ考えておきます。

4-1.条件
- 4時間足20MAブレイクの明確化
今の強めの下落トレンドを否定するには、4時間足の20MAを上に突き抜け、その後もサポートとして機能するほど強い買いが必要です。 - 156.439円付近のレジスタンス転換
ここがしっかりとサポートに転じる動きを1時間足以上で確認できれば、ロングの可能性を検討してもよいでしょう。
4-2.利確目標
- 156.90~157.00円付近
目先のレジスタンスラインが存在する価格帯。反発狙いの短期決済を想定。 - さらなる上昇は期待薄
日足・4時間足が下向きの状態では、急騰が続く可能性は低いと考えられます。短めのリスクリワードで取りに行く手法が現実的です。
4-3.ロングの注意点
- 下落が再開するリスク
下位足で反発しても、上位足が下向きならすぐに売り圧力が再燃することが多いです。 - ニュースが急展開したとき
・日銀が利上げを見送ったり、トランプ氏の経済政策がドル買いを誘発した場合の急騰
・しかし、その後の持続力を慎重に見極めることが必要
5.本日の相場を取り巻く外部環境と補足
5-1.クロス円の動向
- クロス円全体の売り圧力
ユーロ円やポンド円など、他のクロス円も全般的には下落圧力が強めです。ドル円に関しては、ドル自体が米国のインフレ指標やFRBの動向で上下するため、相関や逆相関を注意深く見る必要があります。
5-2.日経平均株価との相関
- 日経平均が下落すれば円高の動きも?
日本株の下落→リスクオフ→円買いが進む可能性があります。ただし、最近では逆相関が強い時期もあり、必ずしも連動とは限りません。
5-3.経済指標カレンダーの把握
- 米国の主要指標
・今週末から来週にかけて、JOLTS(求人労働異動調査)やISM非製造業景況指数、ADP雇用報告、FOMCメンバーの発言などが控えています。 - 日本の重要イベント
・1月23~24日の日銀会合。利上げ確率が市場で90%近くまで織り込まれているという話もあります。
・東京コアCPIなどのインフレ関連指標が注目される局面です。
6.トレーダーへの実践的アドバイス
6-1.エントリー管理
- 焦らず待つ姿勢
トレンドフォローの場合、トレンド方向に引きつけて入るのが基本です。小さな反発に飛び乗って逆行するリスクを避けましょう。 - シナリオの優先度を決める
・メインシナリオは下落トレンドフォロー=ショート
・オルタナティブはあくまでも想定外の急騰を捉えるための準備
6-2.ポジション管理
- 段階的な利益確定
相場が急落したときに一部ポジションを利確し、残りを伸ばす「ピラミッディング」や「分割決済」を活用しましょう。 - 損切りの置き直し
ある程度下落が進んだら、ストップを建値付近まで下げるなど、リスクを限定してより伸ばす戦略も一考の価値あり。
6-3.リスク管理
- ポジションサイズの調整
・相場が大きく動く可能性が高い週は、いつもよりポジションを控えめにする選択肢もあります。
・証拠金維持率に余裕を持たせ、思わぬ暴騰・暴落に耐えられるようにしておきましょう。 - 主要な政治イベント・地政学リスク
・米国新大統領の就任式(1月20日)
・中東情勢の進展によるリスクオン/リスクオフのスイッチ
・韓国の大統領逮捕問題など、突発的にリスクオフが来る場合も想定
7.まとめ~下落トレンドを味方に、慎重かつ積極的なトレードを
- 下落トレンドが強まりつつある
週足レベルでも陰線が目立ち、日足・4時間足での下降の勢いが顕著。戻り売りスタンスで短期から中期のポジションを構築するのが最も合理的な戦略と考えられます。 - 主要な抵抗帯に注目
156.43~156.287円付近でのプライスアクションは要監視。20MAや水平ラインを使ってリスクリワードを設定しやすい局面です。 - 日銀利上げと政治リスクがカギ
来週の日銀会合での利上げ期待があるため、市場は円高要因を強く織り込み始めています。さらに、トランプ次期大統領の就任式直後のマーケットはボラティリティ拡大が予想されるので、ストップロスを確実に入れておくようにしましょう。
私自身の今日の方針は、**「戻り売りを第一シナリオとしつつ、想定外の上抜けにも一応備える」**という、いわゆるトレンドフォロー目線の王道パターンを貫くつもりです。焦って無理なエントリーをするのではなく、理想的な戻り局面が来てから仕掛けることで、ダマシをできるだけ回避したいところです。
最後に
相場は「生き物」であり、いつ何が起きるか分かりません。日々のニュースチェックとテクニカル分析を組み合わせ、トレンドフォロワーとして最善の一手を打ち続けることが大切です。特に今週から来週にかけては、米国政権交代や日銀の利上げ思惑など、大きな材料が目白押し。念入りなリスク管理と、明確なシナリオ設定を行いながらトレードに臨みましょう。
この記事が、皆さんの今日のトレード戦略策定の一助となれば幸いです。引き続き、安全かつ積極的に相場からチャンスを拾っていきましょう。ご健闘をお祈りします!
(※本ブログは情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。)