本日は2025年1月17日(日本時間)のドル円相場について、デイトレードからスイングトレード(約2週間程度)の時間軸を想定した環境認識と戦略をお届けします。近頃のドル円は下落トレンドが鮮明になりつつあり、戻り売りが狙いやすいポイントに差しかかっています。しかし、重要指標や日銀金融政策決定会合などのイベントが控えているため、相場の大きな変化に備えておく必要があります。
この記事では、以下の点を重点的に解説します。
- ファンダメンタルズ面(最新ニュース・経済指標など)
- マルチタイムフレーム分析(週足・日足・4時間足・1時間足)
- 具体的なシナリオ別エントリー戦略
- リスク管理のポイント
FX仲間の方々や、これからFXを始めたいと思っている方にも役立つ情報をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
■ 今日のドル円相場を取り巻くファンダメンタルズ
まずはドル円相場に影響を与えそうなニュースや経済指標の背景をチェックしていきましょう。直近では、米国のインフレ指標の下振れや、日銀総裁の利上げ示唆発言が話題となっています。また、下記のように今後24時間以内に複数の重要指標・イベントが控えているため、値動きが荒くなる可能性も十分に考えられます。
- 米国 住宅着工件数・鉱工業生産・設備稼働率
- 米国経済の強さを示す主要な指標
- 数値が強ければドル買い、弱ければドル売りにつながりやすい
- 対外証券投資・外国人による対内株式投資(日本時間23:50)
- 海外投資家による日本市場への資金流入・流出が円需給に影響
- 日銀の金融政策決定会合(1月23-24日)
- 「金利引き上げを本格議論する可能性あり」との観測
- 市場が想定外の引き締め姿勢を見せた場合、円高方向へ大きく進むリスクも
さらに、米国の次期財務長官に指名されたベッセント氏が「大型減税が延長されなければ経済危機に直面する」と警告しており、米国財政赤字やインフレ動向をめぐっても先行きの不透明感が漂っています。こうした材料により、当面は米国の追加利上げ期待によるドル高 vs. 日銀の利上げ観測による円高 のせめぎ合いが続きそうです。
■ マルチタイムフレーム分析:週足・日足・4時間足・1時間足
● 週足
- 長期トレンドの勢い以前まで続いていた上昇トレンドが勢いを失い、直近では大陰線が連発している状態です。ダウ理論的にはまだ高値・安値の切り上げが完全に崩れたわけではありませんが、上昇の勢いが大きく後退している点に注意が必要です。
- 移動平均線の位置週足の20週移動平均線を下回りそうな動きが見られ、長期目線でも上昇トレンドが転換しかけている疑いが強まっています。
● 日足
- 20日移動平均線の明確な割り込み直近の日足では、大きめの陰線が連続し、20日移動平均線を下抜けしてきています。これは下降モメンタムの増大を示唆しており、日足レベルでのトレンドが下を向き始めたと判断できます。
- 下落ペースの加速一日のローソク足の値幅も拡大しており、売り圧力の強さが際立つ展開です。
● 4時間足
- 高値・安値の切り下げ4時間足では明確に下降トレンドを形成しており、局所的な戻りをつけても高値を切り下げる動きが続いています。
- 156.00円付近がレジスタンス大台の156円を何度か上抜けできずに反落しているため、ここが重要な抵抗帯として機能中。戻りがあった際はこのレベルでの攻防に注目です。
- 下値の焦点154.50円今後の下落が続けば154.50円付近が強めのサポートとして意識されるポイント。これを割り込むとさらに急落が進むリスクを考慮しましょう。
● 1時間足
- 移動平均線の乖離1時間足の20MAや4時間足の20MAと価格が離れやすい状況にあり、時折急反発する場面があるかもしれません。戻り売りを狙う場合は、MAが収束してきたタイミングに注目すると良いでしょう。
- 短期リバウンドに要注意下落基調が強いものの、154.50円付近などで一時的な反発が発生する可能性もあります。ショートエントリーのタイミングは慎重に見極めが必要です。
■ 今日のメイン戦略:下落トレンドを活かした戻り売り
私はトレンドフォロワーなので、今回の明確な下降トレンドはチャンスと捉えています。特に4時間足や日足レベルで下落傾向が鮮明な状況では、「戻り売り」を基本戦略とし、ショートエントリーを狙う方が優位性が高いと考えられます。
(A)ショート戦略のシナリオ
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- 戻り売りポイント
- 直近で強いレジスタンスとなっている156.00円付近
- 1時間足または4時間足の移動平均線が重なる水準
- エントリー条件
- 1時間足や4時間足で「高値切り下げ」を再度確認
- ローソク足実体がレジスタンスを超えられず反転する動き
- もしくは節目割れのブレイクアウト
- ターゲット(利確目標)
- まずは直近安値の154.50円前後
- 大きく割り込む動きなら152~153円台も視野
- 損切り設定
- 156.50円~157.00円を上抜けたら一旦撤退
- ダマシ上げがないか確認しつつ、スイングで保有するならストップを少しワイドに取る
- リスクリワード比
- ショートのタイミングによっては、最低でもRR比1:1.5以上が狙いやすい
(B)ロング戦略(代替シナリオ)
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現状では下落バイアスが強いためロングは限定的ですが、もし154.50円付近で強い反発やダブルボトムなどの形状が出たら、短期のリバウンド狙いも考えられます。
- ロング条件
- 154.50円がしっかりサポートとして機能
- 1時間足レベルで安値が切り上がり、短期MAを上抜く
- 注意点
- 大局は下落トレンドであることを忘れずに、ロングはあくまで短期(15分~1時間足)
- 日足で20MAをブレイクするような明確な転換シグナルが出ない限り、深追いは禁物
- 損切り設定は浅め(値幅を取りすぎない)
■ リスク管理と相場イベントへの注意
- 経済指標発表前後の急変動米国の住宅着工件数や鉱工業生産、設備稼働率などが発表されるタイミング(日本時間13:30~14:15頃)では、スプレッド拡大や急激な上下変動が起きる可能性が高いです。
- 週末相場の流動性低下週末にかけてポジション調整が進むと、薄商いの中で思わぬ値動きをすることがあります。ポジションサイズを抑えめにすると安心です。
- ニュースヘッドラインリスク特に日銀金融政策決定会合(1月23-24日)や米国の財務政策関連の突発的なニュースによって、相場が急変する可能性も。事前のシナリオ設定と損切りラインの明確化が欠かせません。
- ポジションサイズの適正管理ボラティリティが高い相場ほど、一回のトレードで資金を大きく失うリスクも高まります。くれぐれもハイレバレッジにならないよう注意しましょう。
■ その他の連動市場・注目ポイント
- 金相場の動向リスクオフ局面が進む場合、金価格が上昇しやすい傾向があります。株式市場の不安定化やドルの下落に伴い、安全資産とされる金の買いが強まるかもしれません。
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- クロス円通貨の動きドル円だけでなく、ユーロ円やポンド円など他のクロス円も軒並み下落傾向にある場合、円買い(円高)が相場全体で起こっている可能性が高いです。これもドル円の売りを後押しする材料になります。
■ まとめ:大局は下目線、戻り売り主体で慎重に臨む
今日のドル円相場は、下落トレンドが鮮明であるため、トレンドフォロワーとしては基本的にショート(戻り売り)を狙うのが得策と考えます。特に156.00円付近への戻りがあれば、短期足での反転サインを確認してからエントリーし、154.50円割れを狙っていくのがセオリーです。一方で、もし154.50円近辺で強めの反発がありそうなら、短期的にロングを検討しても構いませんが、相場全体は依然として売り優勢なことに留意してください。
さらに、日銀の金融政策や米国の主要指標など、突発的に相場が動きやすい時期でもあります。必ず損切りラインを設定し、相場が想定外に動いた際はすぐに撤退する柔軟性を持つことが、生き残るための秘訣です。
最後に、トレードはシナリオを立てながら行うのが鉄則です。複数のシナリオを用意し、ポイントとなる価格帯を事前に把握しておきましょう。上手くはまれば最大限利益を狙い、シナリオが崩れたら素早く損切りする。これを徹底することで、安定したトレード成績につながります。
それでは、本日のドル円相場で皆さんが良い成果を上げられることを願っています。今後も最新情報や戦略を随時アップデートしていきますので、ぜひチェックしてみてください。リスク管理を万全に、相場の流れに素直に乗りながらトレードに臨みましょう!