本日(2025年3月13日)は日経平均株価が小幅安で引けましたが、市場全体としては金融セクターを中心に買いが入りやすい局面も見られました。
このブログでは日本株式市場の概況や米国株の注目ポイント、さらに注目銘柄であるコンコルディア・フィナンシャルグループ(7186)の最新情報をお伝えします。明日以降の投資判断にぜひお役立てください。
Contents
今日の日本株式市場の動向
(a)主要指数
本日(2025年3月13日)の主要指数は以下のとおりです。
– 日経平均株価
– 終値:36,790.03円(前日比 -29.06円、-0.08%)
– 始値:37,081.64円(09:00)
– 高値:37,326.27円(09:28)
– 安値:36,776.94円(15:23)
– 売買高:17億7,519万株(東証プライム)
– 売買代金:4兆4,162億円(東証プライム)
– TOPIX(東証株価指数)
– 終値:2,698.36(前日比 +3.45、+0.13%)
– 東証グロース市場250指数
– 終値:649.72
– 先物3月限:649(前日清算値比 -4)
(b)セクター別の動き
東証33業種では、22業種が上昇・11業種が下落しました。
– 上昇率トップ3業種
1. 石油・石炭:+1.73%
2. 銀行業:+1.63%
3. 保険業:+1.62%
– 下落率トップ3業種
1. 輸送用機器:-1.22%
2. 空運業:-0.52%
3. 非鉄金属:-0.41%
(c)個別銘柄ニュース
以下は値上がり率・値下がり率の上位銘柄や主な話題となった銘柄です。
– 値上がり率上位
– エコモット:412円(+24.1%)
– アゴーラ・ホスピタリティーG:79円(+19.7%)
– エニーカラー:3,440円(+17.1%)※25年4月期業績予想を上方修正
– バリオ:695円(+16.8%)
– 値下がり率上位
– 学情:1,745円(-13.18%)
– コニカミノルタ:521.1円(-6.98%)
– 千葉興業銀行:1,351円(-6.51%)
– リログループ:1,843.0円(-6.30%)
– ペプチドリーム:2,025.5円(-6.10%)
– その他注目
– ディスコ:34,430円(+1,700円)
– 半導体関連やハイテク株:朝方は米ハイテク株高を受けて買いが先行
– 日銀総裁の「賃金上昇率の強い姿が続く」との発言をきっかけに円高進行で利益確定売りが出やすい展開に
日経225指数のチャート分析

日経225指数は、下落トレンドが強まっている状況です。本日の動きを見ると、一時的に5日移動平均線(5MA)を上抜ける場面もありましたが、結果としては陰線で終わり、5MAを割り込む形で36,789円で引けました。寄り付きは高かったものの、そのままズルズルと値を下げ、最終的には上ヒゲ陰線で終わるという弱気のシグナルとなっています。
テクニカル面では、下落トレンドを示す要素が複数見られます:
- 移動平均線の配列:5MAが下向きで上値を抑え、25MAと75MAも下向きに転換
- RSI:40を下回り、下落トレンドの継続を示唆
- チャートパターン:上ヒゲ陰線の連続形成は売り圧力の強さを示している
週足チャートでは、現在下ヒゲを形成している状態ですが、ここでも5MAが上値を抑えているため、反発の勢いは限定的と見るべきでしょう。
当面の重要なレベルは以下の通りです:
- 上値抵抗帯:37,724円(最近の戻り高値)と5MA(約37,000円付近)
- 下値サポート:36,500円(心理的節目)と36,000円(直近の安値圏)
このような相場環境では、日経平均指数に対してロングでのエントリーはリスクが高い状況です。むしろ、以下のような代替戦略を検討すべきでしょう:
- 日経平均の下落トレンドに合わせた弱気銘柄のショートポジションを検討する
- テクニカル分析が得意な方はドル円取引も選択肢となる(現在綺麗な戻りを見せている)
- もしくは、米国PPI・CPIの発表を受けた市場の反応を見極めてからの行動も賢明
当面は、世界的な金融引き締め長期化懸念や円高進行リスクなどから、上値の重い展開が続く可能性が高いでしょう。ただし、37,000円を明確に上抜ければ、一時的な戻りも期待できるため、レベルを確認しながらのトレードが重要となります。
今日の日本株式市場に影響を与えたニュース・トピックス
- 3月第1週(3~7日)の投資部門別売買動向では、海外投資家が現物と先物あわせ合計4133億円の売り越しとなり、
これで3週連続の売り越しが続きました。
[出典:kabutanニュース]
[出典:Yahoo!ファイナンス] - 植田和男日銀総裁が参院財政金融委員会で「賃金上昇率の強い姿が続く」と発言。
日銀が利上げを継続するとの思惑が高まり、外国為替市場で円が1ドル=147円台半ばまで上昇。
これを受けて先物を買い進めていた海外短期筋などが売りに転じ、株式相場を押し下げる要因となりました。
[出典:三菱UFJモルガン・スタンレー証券]
[出典:野村證券] - 日経平均株価は朝方、一時500円超上昇したものの、大引けでは前日比29円06銭安の3万6790円03銭へ反落。
心理的節目の3万7000円を上回る水準では、戻り待ちや利益確定売りが増えて伸び悩みました。
[出典:ダイヤモンド・オンライン]
[出典:Yahoo!ファイナンス] - 本日の終値後には、ジェリービーンズグループやオオバなどの決算や増配が相次いで発表されました。
特にオオバは25年5月期の年間配当を従来計画の10円から12円に引き上げるとし、投資家の注目を集めています。
[出典:フィスコ]
[出典:株探ニュース] - TOPIXは続伸し0.13%高の2698.36で引けた一方、JPXプライム150指数は小幅安(-0.12%)となるなど、
市場全体は方向感に欠ける展開でした。取引時間中に強まった円高が輸出関連株の重しとなり、
指数ごとの明暗が分かれました。
[出典:三菱UFJモルガン・スタンレー証券]
[出典:Yahoo!ファイナンス]
今晩の米国株式市場の注目ポイント
(a)ダウ平均、S&P500、ナスダックの前日終値
– ダウ平均:41,350.93(前日比 -0.20%)
– S&P500:5,599.29(前日比 +0.49%)
– ナスダック:17,648.00(前日比 +1.22%)
(b)重要経済指標・イベントの予定
– 3月19日(水)FOMC政策金利発表:市場では「据え置き」予想が高いものの、年内の利下げ観測が浮上中。
– 3月20日(木)米国際取引と関連統計発表
– 3月27日(木)GDP(第4四半期・第3回推計)と企業利益発表
– 4月10日(木)消費者物価指数(CPI)
– 4月30日(水)GDP(2025年第1四半期速報値)など
(c)為替動向と日本株への影響
– 本日の円相場は一時1ドル=147円台半ばまで上昇し、円高が進む局面がありました。
– 米国のインフレ鈍化で年内複数回の利下げ観測が強まると、ドル安・円高の可能性も高まります。
– 一方、地政学リスクや米中貿易摩擦への懸念が再浮上すると、リスク回避で円が買われやすくなり、日本株を下押しする可能性もあります。
S&P500指数のチャート分析

S&P500指数は、現在下落トレンドの様相を呈しています。日足チャートでは、昨日は長い下ヒゲをつけたものの、引けでは依然として抵抗感が見られました。重要な抵抗線である5658ドルを突破できず、5日移動平均線(5MA)が上値を抑える展開となっています。
テクニカル的に見ると、25MAと75MAがきれいにデッドクロスし、パーフェクトオーダーが完成している状態です。これは下落トレンドが確立されたことを示す強い指標であり、短期的には下方向への圧力が強まっていることを示唆しています。
RSIも30%付近まで落ち込んでおり、やや売られすぎの状態ですが、まだ明確な底打ちのシグナルは出ていません。
現在の市場環境におけるポイントは以下の通りです:
- 当面の抵抗レベル:5658ドル(直近の戻り高値)と5MA
- 重要サポートレベル:5500ドル(心理的節目)と5400ドル(昨年の高値圏)
- 出来高分析:下落局面でも出来高が急増していないため、パニック売りの段階ではない
このような相場環境では、焦ってトレードを行う必要はありません。大きく分けて以下2つのシナリオが考えられます:
- メインシナリオ:さらなる下落が進み、5400-5500ドル圏でのサポート確認後に反発
- 代替シナリオ:5600ドル付近での急激な反発から5800ドルへの回復
長期投資家にとっては、ドルコスト平均法を利用して毎月コツコツ積み立てるペースを維持することをお勧めします。短期トレーダーにとっては、現状はリスク・リワード比が良好とは言えないため、一旦S&P500から距離を置き、他の指数や個別銘柄に注目するのも賢明な選択肢でしょう。
政策金利の引き下げ時期が後ずれする観測が強まっている中、しばらくは上値の重い展開が続く可能性が高いと見ています。
注目銘柄:コンコルディア・フィナンシャルグループ(7186)
(a)事業内容
– 横浜銀行や東日本銀行などを傘下に擁する地方銀行持株会社。
– 神奈川県および首都圏を中心に法人顧客約25万社、個人顧客約500万人の強固な基盤を有しています。
– 地域に根差した金融サービスやソリューション事業に注力しており、円金利上昇時に貸出金利収入が拡大しやすいビジネスモデルが特徴です。
(b)企業概要・業績
– 2025年3月期第3四半期(2025年2月発表)
– 経常収益:2,889億円(前年同期比 +10.3%)
– 経常利益:933億円(前年同期比 +67.2%)
– 四半期純利益(親会社株主帰属):627億5,800万円(前年同期比 +16.3%)
– 通期予想(会社予想)
– 経常利益:1,200億円(前年比 +55.8%)
– 増益要因は貸出金利息の増加と経費削減効果が寄与。
(c)株価推移
– 本日(2025年3月13日)終値:959.6円(前日比 +12.3円、+1.30%)
– 始値:953.4円
– 高値:968.8円
– 安値:952.3円
– 出来高:4,017,300株
参考指標
- 年間変動率:+23.99%(1年前から大きく上昇)
- 時価総額:1兆1,204億円(約1,120,444百万円)
- 配当利回り(会社予想):3.02%
- PER(会社予想):14.19倍
- PBR(実績):0.86倍
- 信用倍率:6.99倍
(d)今後の見通しやリスク要因
– 見通し
– 地域経済の回復が進む中で、融資需要が拡大傾向。
– 配当増額や自己株式消却など、株主還元を積極化しており、株式市場ではポジティブに評価されがち。
– 金利上昇局面が継続すれば、銀行収益の拡大が期待できます。
– リスク要因
1. 円高や景気後退局面で融資需要が減退した場合の業績下振れ
2. 地域経済の人口減少による中長期的な収益基盤の縮小リスク
3. 他の地方銀行やネット銀行との競合激化
コンコルディア・フィナンシャルグループ(7186)のチャート分析・シナリオ

コンコルディア・フィナンシャルグループのチャートは、明確な上昇トレンドを形成しています。日足チャートでは直近で大きな陽線を形成し、重要な節目である943円を上にブレイクしました。現在の株価は959.6円で、年初来高値圏にあります。
週足では、5MAと25MAを綺麗に蹴り上げる形で下ヒゲが形成され、カップウィズハンドルに似たパターンも確認できます。これは中期的な上昇トレンドが続く兆しと言えるでしょう。
テクニカル指標は総じて強気を示しています:
- 短期(5MA)、中期(25MA)、長期(75MA)の全移動平均線が上向きに並び、理想的なゴールデンクロス後の配列状態
- RSIは60レベル付近と、買われすぎには至らない適正な上昇トレンドを示す水準
- 上昇局面での出来高増加が見られ、買い意欲の強さを示している
当面のチャートポイントは以下の通りです:
- 上値目標:992円(直近高値)→ 1,000円(心理的節目)
- 下値サポート:943円(ブレイクアウトレベル)→ 861円(移動平均線群のサポート)
ファンダメンタル面では、日銀のマイナス金利解除に伴う収益改善期待と地銀再編の加速という追い風があります。2024年3月期業績は純利益が前年比13.6%増の702億円と好調な見通しで、約3.5%の高配当利回りも魅力です。
明日以降のシナリオとしては、短期的に992円を目指す展開が最も可能性が高いでしょう。日銀の追加利上げ観測や地銀再編期待が継続する限り、1,000円の大台突破も視野に入ります。
トレード戦略としては、現在の959円台からの買い増しまたは992円突破時の追加買いが考えられます。リスク管理のために、損切りラインは861円(移動平均線サポートと直近安値の下)に設定するのが良いでしょう。
明確なトレンドが出ている今がエントリーの好機ですが、RSIの上昇に伴い短期的な調整の可能性もあるため、分散買いの手法も検討に値します。
明日以降の戦略とまとめ
(a)明日以降の注目指標発表予定
– 国内では目立った主要指標は少ないものの、米国の生産者物価指数や景気関連指標の発表予定に注目。
– 米国FOMC(3月19日)に向けた金融政策の思惑で、為替相場の変動に一段と注意が必要です。
(b)投資家へのアドバイス
– 米国金融政策の見通しがやや利下げ寄りになりつつあり、日米金利差の変化が円高要因となれば、輸出関連や製造業セクターには警戒感が必要です。
– 一方で、銀行や保険など国内金利の影響を受けやすいセクターには相場の支援材料となる可能性があるため、銘柄選別が重要になります。
– 株価が大きく上下動する場面も増えているので、分散投資や損失管理を意識しましょう。
(c)総括コメント
本日の日本株は、寄り付きこそ大幅高でしたが、為替や外部環境の影響を受けて伸び悩みました。
しかし、業績を着実に伸ばす銘柄や、増配を打ち出す銘柄には根強い買いが入っている印象です。
引き続き、米国株動向や為替相場といった外部要因を見極めながら、業績に裏打ちされた銘柄を中心に戦略を練ると良いでしょう。
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<参考リンク一覧>
以上が「今日の日本株式市場のまとめ(注目銘柄あり)」となります。引き続き相場の変動に注意を払いながら、投資機会を見極めていきましょう。
初心者向け用語集
- 日経平均株価:東証プライム市場に上場する主要225銘柄の株価を平均化した指数。日本株式市場の代表的な指標として広く用いられます。
- TOPIX(東証株価指数):東京証券取引所プライム市場に上場している銘柄を対象に、時価総額加重方式で算出された株価指数。市場全体の動向を把握するのに役立ちます。
- 時価総額:企業の株価と発行済株式数を掛け合わせて算出した総額。企業の規模や市場での評価を数値化したものです。
- 配当利回り:1株あたりの配当金を株価で割って求める割合。投資家が受け取る配当金の相対的な水準を見る指標として利用されます。
- PER(株価収益率):Price Earnings Ratioの略。一株当たり利益(EPS)に対して、株価が何倍で取引されているかを示す指標です。
- PBR(株価純資産倍率):Price Book-value Ratioの略。1株あたり純資産(BPS)に対して、株価が何倍かを示す指標です。
- 信用倍率:信用取引における買い方と売り方のバランスを表す指標。買い残高と売り残高の比率が高いほど、買い方が多いことを示します。
- FRB(連邦準備制度理事会):アメリカの中央銀行制度を担う機関。金融政策を通じて金利をコントロールし、米国経済に影響を与えます。
- FOMC(連邦公開市場委員会):FRBが開催する金融政策の意思決定会合。金利や量的緩和政策などを話し合い、世界の金融市場に大きな影響を及ぼします。
- 円高:対ドルや他通貨に対して円の価値が上がること。輸出企業には不利に働く反面、輸入企業や国内消費にはプラス要因になることがあります。
- ハイテク株:ITや半導体など、技術革新を主導する企業の株式。成長期待が高い一方で、市況によって変動が大きい傾向があります。
- 金融緩和:中央銀行が市場に資金を供給し、金利を低く保つ政策。景気刺激策として用いられ、株式市場にも影響を与えることがあります。
- 地政学リスク:地域紛争や政治対立など、国際情勢の不安定要因が経済や市場に悪影響を及ぼすリスクのことです。
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