FX・環境認識

【3月7日(金) ドル円相場】デイトレ〜スイング向けトレンドフォロー戦略・最新相場分析と売買シナリオ

今日のドル円相場で押さえるべき重要ニュースや経済指標、テクニカルの注目ポイントを解説しています。さらに、デイトレや2週間程度のスイングを想定した具体的な売買シナリオを提示するため、あなたのトレードプラン作りに役立つ情報を得られます。日銀の追加利上げ観測や米国経済指標の結果、地政学リスクが複雑に絡み合う中、冷静に相場分析を行い、資金管理やリスク対策をしっかり行う上での参考としてご活用ください。

今日の結論・注目ポイント

  • 147円台後半まで円高が進行し、約5カ月ぶりの円高水準を維持。春闘賃上げ率6%超で日銀の利上げ観測が高まり、円買いが優勢になりやすい地合い。
  • 一方、米国ではISM非製造業景気指数が好調ながら、ADP雇用統計が予想を下回り、指標の強弱が交錯。今夜22:30発表の米雇用統計結果次第でドル買いが復活する可能性も。
  • テクニカル的には、148.60~148.80円付近が直近戻り売りポイント。ここを大きく上抜けると149.00~149.30円超えで更なる上昇余地が生まれ、150.00円台も視野。
  • 反対に、148円台から下落継続なら145.90円付近をめざす動きがあり得る。特に日銀利上げ思惑が強まれば、急速な円高進行も注意。

ファンダメンタルズ分析:最新ニュースと注目イベント

1. 日銀利上げ観測の高まり

春闘賃上げ率が32年ぶりに平均6%超を記録したことで、日銀が早期利上げに踏み切るのではないかという観測が一気に強まりました。
出典:名古屋テレビ(https://www.nagoyatv.com/news/keizai.html?id=000409358

実際に新発10年債利回りが1.515%まで上昇し、2009年6月以来の高水準となっています。
出典:大分合同新聞(https://www.oita-press.co.jp/1002000000/2025/03/06/NP2025030601001958

日米金利差が縮小方向へ動くため、円買い要因になります。

2. 米国経済指標の強弱混在

ISM非製造業景気指数(3月6日0:00発表)が53.5(予想52.5)と好調で、米国サービス業は底堅さを保ち、ドル買い要因になりました。
出典:Monex(https://media.monex.co.jp/articles/-/26548

一方で、ADP雇用統計(3月6日発表)は市場予想を下回り、ドルが一時下落。
出典:OANDA証券(https://www.oanda.jp/lab-education/market_news/2025_03_06_usdjpy/

さらに、米国株式市場が大幅下落(S&P500は-1.3%、Nasdaq100は-1.8%)し、リスクオフの流れから円買いも入りやすい状況です。
出典:Bloomberg(https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-03-05/stock-market-today-dow-s-p-live-updates

3. 地政学的リスク:ラガルドECB総裁の発言・ウクライナ情勢

ラガルド総裁は地政学的緊張が不確実性をもたらすと発言。
出典:みんかぶFX(https://fx.minkabu.jp/news/326682

一般的に地政学リスクが高まると「有事の円買い」が起こりやすく、円高バイアスが強まる可能性があります。

また、トランプ政権がウクライナへの軍事情報共有を一時停止しました。
出典:BBC(https://www.bbc.com/japanese/articles/cy7xyg76354o

戦線が膠着する見通しが長引けば、原油などエネルギー価格が上昇し、結果的に輸入国である日本の貿易収支を圧迫しかねません。一方で、リスクオフ局面では円高が進むなど相反する要因に注意が必要です。

4. 今夜の米雇用統計とパウエルFRB議長講演

米2月非農業部門雇用者数(22:30発表)と平均時給、失業率が最重要イベントとなります。
特に平均時給の伸びが市場予想より鈍化すれば、インフレ鎮静を好感してドル売りが進みやすい半面、雇用者数が大きく上振れすると再度ドル買いを誘発する可能性もあります。

パウエルFRB議長の講演(翌日2:30ごろ)では、3月FOMCの方針に関するヒントが注目点。
強気(タカ派)姿勢を維持すればドル高・円安、逆にハト派寄りになればドル売りが加速するリスクに注意が必要です。

ドル円チャート・テクニカル分析

ここでは、週足日足4時間足1時間足15分足とマルチタイムフレームで環境認識を行います。以下は提供資料に基づく概略です。

週足

  • 週足レベルでは、意識されてきた148.6円付近のサポートを下抜けし、大陰線が出現。
  • もし本格的にブレイク継続となれば、140円近辺まで下値余地が見える。
  • ただし、200MAがまだ上向きで、中長期的に買いが入りやすい要因も残っているため要注意。

日足

  • 20MA・80MA・200MAがすべて下向きになるパーフェクトオーダーを形成し、下落基調が鮮明。
  • 今年に入ってから20MAで上値を抑えられているため、戻り売りのポイントとして引き続き20MA前後が注目される。
  • 148.6円は日足上も重要ポイント。ここを再度上抜けできなければ、下落継続優勢。

4時間足

  • ダウ理論的にも明確な下降トレンドを形成。直近で148.639円を割り込んだことで、短期売り目線が増加。
  • ただし、長期の下降トレンドが続いているため、そろそろ買い戻しが入りやすいという見方も一定数あり、戻り局面は警戒が必要。

1時間足・15分足

  • 下位足で見ると、レジサポ転換しやすい価格帯は148.6~148.64円付近。
  • 15分足レベルで移動平均線がゴールデンクロスするタイミングがあれば、短期ロングの可能性を検討。
  • 逆に従来の下降トレンド継続なら、戻り売りの好機となる。

総じて、目線としては下落優勢ですが、148.6円周辺をめぐる攻防で乱高下しやすく、戻り売り+一時的なロングシナリオを両睨みで考える局面です。

今日の売買シナリオ(トレンドフォロー中心)

ここでは、提供された「ショート/ロング両シナリオ」をさらに具体化します。

ショート戦略

  • エントリーポイント:
    1時間足で148.639円付近(あるいは148.6円台後半)のレジスタンスとしての反発を確認してから。
  • 損切り(ストップ)水準:
    直近高値超えの148.85円付近に設定。
    レジサポ転換を明確に否定して上抜けたら撤退。
  • 利確(ターゲット)目標:
    まずは1時間足の145.942円近辺を意識。
    下落が加速するなら140円台までの拡張も視野に入るが、途中の147.39円近辺で下げ渋る展開も考慮。
  • リスクリワード:
    おおむね1対3程度を狙うイメージ。ただし、147.39円付近の抵抗をブレイクできない場合は半分利確や建値決済検討。

現行の中期トレンドは下向きであり戻り売りがメインシナリオですが、すでに大きく下落している点から、急反発への注意は必要です。

ロング戦略

  • エントリーポイント:
    15分足などで148.639円をしっかり上抜けし、サポートに転換後、安値切り上げを確認したタイミング。
  • 損切り(ストップ)水準:
    明確に転換が失敗したと判断できる148.50円付近。
  • 利確(ターゲット)目標:
    日足レベルで意識される150.193円付近。
    ただし、149.314円や心理的節目の150円の攻防で反落しやすいため、段階的な利確も検討。
  • リスクリワード:
    1対2程度を想定。
    また、20MAをローソク足が明確に下抜けしたらシナリオ崩壊と見なして撤退。

あくまで現状は下落トレンドが主流のため、ロングは逆張り的な性質が強いことに留意し、過度に引っ張りすぎずこまめな利確やストップ管理がポイントです。

リスク管理・注意点

  • 米雇用統計発表(22:30)の前後はスプレッド拡大や価格急変が起こりやすいです。ポジションを持つ場合は事前の証拠金維持率確認を徹底。
  • パウエルFRB議長講演(翌日2:30)も深夜帯の薄商いで急騰・急落があり得ます。夜間のリスク管理を万全にするために逆指値注文の設定を忘れずに。
  • 日銀金融政策に関する要人発言や追加報道が突発的に出た場合、円買いが急激に進むリスク。春闘の結果に基づく日銀利上げ期待がさらに高まる可能性も意識しましょう。
  • 地政学リスク(ウクライナ、米中貿易摩擦など)によるリスクオフ局面では、ドル円が突然変動するケースあり。両面で備えを。
  • トランプ政権の自動車関税方針再表明(日本経済新聞)により、日米通商摩擦が再燃すると円高方向に振れやすいとの指摘もあります。

まとめ:全体の見通しと明日以降のポイント

  • 147円台後半まで円高が進む中、直近は日銀利上げ思惑や米国株安によるリスクオフで円買いが優勢になりやすい状況。ただし、米国の経済指標が好調なら再度ドル買いが起こる可能性は常に存在。
  • テクニカル的には、148.60~148.80円での攻防がポイント。ここを上抜けて149.30円へ乗せると150円台を目指しやすい反面、戻り売りに押されれば145.94円を目指す深めの下落も想定されます。
  • 翌週以降は3月18-19日に控える日銀会合、米FOMC政策金利発表などビッグイベントが続き、為替相場のボラティリティが一段と高まる可能性。常に突発ニュースへの備えが必要です。

本記事は情報提供を目的としたものであり、売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。

参考リンク・出典元

上記以外にも、本記事内に言及した各種ニュースソースは以下を参照してください(著作権保護のため一部URLは省略・短縮表記の場合があります)。

情報はすべて日本時間(2025年3月7日)時点のものです。マーケットの状況は刻々と変化しますので、実際のトレードに際しては必ず最新情報をあらためてご確認ください。投資判断は自己責任でお願いいたします。

 

編集後記

「どうすれば勝てるようになるのか」。これはトレーダー初心者が陥りがちな罠のひとつですが、実は必ず勝てる方法というものは存在しません。いわゆる「聖杯」と呼ばれる手法がもし存在するなら、既に世界中の優秀なトレーダーたちがその方法を手に入れ、莫大な利益を上げているはずです。しかし、世界中のトレーダーがいまだに勝つための戦略を模索していることから、そのような「聖杯」は存在しないことは明らかです

さらに、もっと重要な点があります。例えば「走る」という行為にも、長距離走が得意な人、短距離走が得意な人、障害物競走が得意な人など、さまざまなタイプがあるように、トレーダーにも得意分野が存在しますスキャルピングが向いているのか、デイトレードが適しているのか、あるいはゆったりとしたスイングトレードや、頻繁な売買を行わずに長期的な積立投資が良いのか、自分に合った取引スタイルを見つけることが必要です。

つまり、見つけるべきは「聖杯」ではなく、あなた自身に合ったリズムなのです。最初のうちは、じっくりと時間をかけて、自分が勝ちやすい取引リズムや適切な時間軸を見つけることが大切です。この時間投資を惜しんではいけません。安易に簡単なツールや「聖杯」もどきに飛びつけば、最終的には必ず損失を被ることになるでしょう

免責事項

本記事は情報提供を目的としたものであり、いかなる投資行動を推奨・勧誘するものではありません。記載されている情報は作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではありません。相場の状況は常に変化しており、経済指標・地政学リスク・金融政策など外的要因によって、予想を大きく上回る変動が生じる可能性があります。

投資に関する最終的な判断は、読者ご自身の責任とリスク負担のもとで行ってください。本記事の内容を利用したことで生じたいかなる損害についても、執筆者および当サイト運営者は一切責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。投資に際しては、最新の情報収集と慎重なリスク管理を徹底することを強く推奨いたします。

無料相談

トレード戦略や資産運用について、基本的な疑問や不安はありませんか?
当ブログの著者が、最新の市場動向やリスク管理のポイントなどを踏まえた「一般的な情報」を無料でご提供いたします。短いフォーム入力でご相談いただけるので、初めての方でも気軽にご利用いただけます。
ぜひこの機会に
無料相談をご活用ください!

免責事項

本資料は、一般的な情報提供のみを目的として作成されたものであり、特定の金融商品や取引に関する個別具体的な投資助言や推奨、または投資勧誘を意図するものではありません。本資料に記載されている分析や見解は作成時点のものであり、将来にわたってその正確性や有効性が保証されるものではありません。
投資判断は、ご自身の責任において行っていただくようお願いいたします。いかなる投資行動の結果についても、当方は一切の責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

無料相談