「ドル円」相場をめぐる最新ニュースや経済指標を整理しながら、デイトレ〜スイングのトレンドフォロー手法に焦点を当てた売買シナリオを提示します。今日の環境認識から具体的なエントリー・損切り・利確目安まで詳しく解説し、リスク管理の重要ポイントもカバー。参考にしてください
Contents
この記事を読むと得られるメリット
- 過去24時間の主要なニュース・経済指標のまとめで、今日のドル円相場のファンダメンタルズ要因を把握できる
- 週足・日足・4時間足・1時間足など複数時間軸から見た相場状況を“提出されたシナリオ”をもとに整理
- 具体的な売買シナリオ(ショート/ロング)のエントリー根拠・損切り・利確目安を確認できる
- 地政学リスクや突発ニュース対策など、リスク管理のヒントを得られる
- 明日以降の相場ポイントや参考リンクがわかり、総合的な投資判断をサポート
今日の結論・注目ポイント
- ドル円は151円台前半を中心にもみ合いが続いています。日足・週足ベースでは下落基調がうかがえますが、151円付近のサポート割れに苦戦している印象です。
- ファンダメンタルズ面では、FRBが慎重な利下げ姿勢を示す一方、日銀はマイナス金利政策を終了し、追加で利上げを検討している可能性が浮上しており、円買いが入りやすい地合いです。
- テクニカルでは、移動平均線(20MA、200MA)を参考にしたシナリオで「ショートを狙いつつも、反発にも注意」とするプランが示されています。
- 突発ニュース・地政学リスク(ウクライナの停戦交渉、トランプ大統領による関税発動示唆など)により、ドル円は急反発や急落のリスクがあり、ポジション管理に要注意です。
ファンダメンタルズ分析(最新ニュース・経済指標)
1. 米国の金融政策・経済指標
- 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨:インフレ抑制のさらなる進展確認までは追加利下げに慎重との見方が継続。金利先物市場では2025年に1〜2回の利下げを織り込んでいるとの分析もあるため、ドル買い一辺倒にはならず神経質な値動きに。
- 米1月住宅着工件数・建設許可件数:着工件数が予想を下回り、米景気減速懸念が浮上。一方で建設許可件数は予想を上回るなどまちまちな結果。
- 米2月フィラデルフィア連銀景況指数(22:30発表)や前週分新規失業保険申請件数など、本日もドルを動かす材料が控えており注目です。
2. 日本の金融政策
- 日銀はすでにマイナス金利を終了し、0〜0.1%の短期金利水準へシフト。さらに「利上げ効果を検証しながら慎重に対応」といった審議委員の発言も目立ち、追加利上げへの思惑が続いています。
- 高田日銀審議委員の「一段のギアシフト」という発言を受けて、ドル円は一時151.747円まで下落。すぐに152円超へ反発する荒い値動きでしたが、円買い方向への警戒は残る状況です。
3. 地政学リスク・政治リスク
- ロシア・ウクライナ情勢:米ロ高官が協議で一部合意に達したとされる一方、ウクライナは「蚊帳の外」とされ不透明。停戦合意が進めばリスクオン(ドル高・円安)が進む可能性も、交渉が失敗すればリスク回避の円買いも想定されます。
- トランプ米大統領が、自動車や医薬品、半導体への輸入関税25%を示唆。貿易摩擦が再燃すれば世界経済減速が懸念され、リスクオフの円買い要因になり得ます。
テクニカル分析(週足・日足・4時間足・1時間足など)
それぞれの時間足で環境認識をしていきます。
【ドル円の環境認識】
まずはドル円の大まかな相場状況を振り返ります。

- 全体感:大きなトレンドは下落方向。直近は151円台で反発と下落が交錯しており、「心理的節目150円」を試しそうで試せない状態が続いている。
- 週足:20MAを下に抜けているが、20MA自体はまだ完全には下向きになっていない。151.5円前後で長期的にもみ合っているような形。
- 日足:下落トレンド継続中。20MAや200MAともに下向きでショート優勢。ただし151.5円付近の攻防が続き、ブレイク次第でさらに大きな値動きが出る可能性。
- 4時間足:20MAに上値を抑えられ、下落トレンドを維持しながらも、151.2円〜151.5円近辺で反発の買いも入るため動きにくい状況。
【具体的なエントリー戦略】
◆ ショート(売り)戦略

- 現在の下落基調を重視し、「151.5円付近を明確に下抜け、さらに一時戻しても上値が重いところで叩く」イメージ。
- 損切りは上値が抑えられた直近高値の少し上(151.8円付近など)に設定。
- 利確目標はまず「心理的節目150円」付近。その後は周足サポート帯とされる148.8円付近を第二目標に設定するパターン。
- 「下落トレンド+心理的節目割れの勢い」を狙う手法で、リスクリワード1対3を狙いやすい。
◆ ロング(買い)戦略

- 逆張り色が強いため、151.5円前後でダブルボトムを形成し明確に反発する様子を待ってからエントリー(強い押し目買い)が理想。
- 損切りはダブルボトムを否定する安値割れ(151円割れ)を少し下に設定し、小さめのロスで抑える。
- 利確目標は、戻り高値として意識されやすい153.8〜154.6円あたり。第一・第二目標を段階的に分けて設定し、上昇余地があれば利益を伸ばす。
- ただし日足・週足は下向きのため、反発が鈍れば早めに建値付近で撤退、もしくは利確優先の対応が望ましい。
リスク管理・注意点(地政学リスク・突発ニュースなど)
- ウクライナ停戦交渉の不透明感:合意が進めばリスクオンのドル買い円売り、交渉難航ならリスクオフの円買いに傾きやすい。
- トランプ大統領の保護主義政策:自動車・半導体などの追加関税25%示唆は、世界経済の下振れ要因→円買いリスクに注意。
- FRBと日銀の金融政策動向:FRBの追加利下げが遅れればドル買い圧力も考えられる一方、日銀の利上げ姿勢で円高がぶつかり合い、ドル円は上げ下げ激しくなりがち。
- 重要経済指標発表時:22:30の米指標(失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀指数)を中心に、値動きが急変しスプレッド拡大もあり得るため、損切り設定やポジション調整を徹底する。
まとめ(明日以降のポイント)
- ドル円は下落トレンド優勢ながら、「151.2円〜151.5円」のサポート帯で足止め。今後は150円割れを狙う動きが強まるか、ダブルボトム反転かに注目。
- ファンダメンタルズ要因では、FRB議事要旨で利下げ慎重姿勢が示されドル高要素となりやすいが、日銀は利上げ方向へ舵を切り始めており、円買い材料も残存。両者が拮抗する形です。
- 週末〜来週にかけても米経済指標や米株式相場次第でドルの強弱が左右されやすい局面。突発的なニュースフロー(トランプ政権の通商政策、地政学リスク)に振られる可能性があるため注意してください。
本記事は情報提供を目的としており、特定の売買を推奨するものではありません。投資判断はあくまでも自己責任でお願いいたします。
出典元・参考リンク
- Bloomberg(最新経済ニュースやFOMC関連)
https://www.bloomberg.co.jp/ - ロイター(米国・日本の金融政策、地政学リスク最新情報)
https://jp.reuters.com/ - Yahoo!ファイナンス(ドル円レート・指標カレンダー)
https://finance.yahoo.co.jp/ - TradingView(USD/JPY チャート表示、各時間足の動向)
https://www.tradingview.com/symbols/USDJPY/ - 米連邦準備理事会(FRB)公式サイト(議事要旨、金融政策関連)
https://www.federalreserve.gov/
以上、ドル円相場をめぐるファンダメンタルズとテクニカルの両面を総合的に分析し、今日の売買シナリオを整理しました。デイトレ〜スイングでトレンドフォローを行う際は、特に損切りや利確ラインを明確に決めたうえで、突発ニュースリスクにも備えてください。皆様のトレードがうまくいくことを願っています。